アイドル歌謡曲

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テンプレート:独自研究 テンプレート:出典の明記 アイドル歌謡曲(アイドルかようきょく)とは、アイドルによって歌唱される歌謡曲のことである。

概要

「アイドル」という呼称が日本の芸能人にも一般的に使われるようになった1970年代から存在する分野で、1968年に設立されたCBSソニー(現・ソニー・ミュージックエンタテインメント)が、それまでレコード会社が楽曲制作を自社の専属作家に任せていたのを、無所属の作家に開放したことが切っ掛けで隆盛するようになった[1]1980年代前半『スター誕生!』に代表される歌番組により絶頂を迎えたが、半ばには巨額の宣伝費用がつぎ込まれたセイント・フォー少女隊すら思うような成果を上げることはできなくなり、後半に入ると、1986年に『ザ・トップテン』、1989年に『ザ・ベストテン』、翌年に『夜のヒットスタジオ』といった歌番組が終了して露出の場が減ると共におニャン子クラブに代表されるグループアイドルの流行も終わって、1990年代はそれまでのアイドルの在り方が否定的に受け取られる「アイドル冬の時代」に入ってしまい、高橋由美子が活躍したぐらいで、アイドルは活躍の場を歌でなくCMやグラビアなどに求めたため、J-POPと入れ替わるように衰退した[2][3]

1990年代半ばからはアイドル声優がこのような様式を受け継ぎ、終盤に入るとモーニング娘。や同じハロー!プロジェクト松浦亜弥が音楽性を変えつつもアイドル歌謡を歌った[2][3]。2000年代半ばからは、アキバ系アイドルが隆盛し、中川翔子が1980年代の様式を取り入れていることが指摘される[3]

1972年の新三人娘小柳ルミ子南沙織天地真理)の登場から 光GENJI絶頂の1988年までが最盛期であったという意見もあるが、異論も存在する。その繁栄は、歌手(アイドル歌手)の活躍のみならず、レコード会社芸能事務所、さらに作曲家作詞家音楽プロデューサーらの活躍に負うところが大きい。

音楽的特徴

フォークソングロックジャズ等、あらゆる分野の楽曲の融合であると言え、いわゆる白人系の音楽とブラックミュージックとの融合によってアメリカで誕生したポピュラー音楽ないしポップ・ミュージックに、さらに日本の伝統的な音楽が融合した分野であると言える。

全体の傾向として、1970年代の後半から1980年代の前半までは、フォークソングを基調とした叙情を重視した楽曲が多数を占めていたが、1980年代後半からは、ロック系の楽曲を基調とした洋楽ダンス・ミュージック等の影響を受けたサウンド、コーラス等を重視した楽曲が増える傾向にあり、その後のJ-POP隆盛の礎を築いたという見方もできる。

典型・特徴としては、1メロが単調2曲中に盛り上がるキメが複数ある3間奏や前奏が派手4アップテンポなどが挙げられ、また、ロックをBGMの基本とするケースが多く、それらに加え、視覚的にアピールするという点でヴィジュアル系の一形態とも言える。

一覧

テンプレート:雑多な内容の箇条書き 以下は、あくまでも一部を例として挙げたものであり、他にも多数が存在するし、また、この中でも「アイドル歌謡曲」に該当しないとされる場合もある。

  • ()内は、デビュー曲(発売日「タイトル」)。

1960年代

1970年代

1980年代

1990年代

2000年代

2010年代

脚注

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参考文献

  • 『UTB(アップトゥボーイ)』 2008年8月号 vol.186 ワニブックス 2008年8月1日 pp49-62
  • 岡島紳士,岡田康宏 『グループアイドル進化論 ~「アイドル戦国時代」がやってきた!~』 毎日コミュニケーションズ 2011年1月31日 ISBN-13: 978-4839937713
  • 北川昌弘 『山口百恵→AKB48 ア・イ・ド・ル論』 宝島社 2013年8月24日 ISBN-13: 978-4800213990

外部リンク

  • 「J-POPを殺したのはソニー」 知られざる音楽業界のタブー(1/2ページ) - MSN産経west
  • 2.0 2.1 『グループアイドル進化論 ~「アイドル戦国時代」がやってきた!~』pp50-84
  • 3.0 3.1 3.2 『UTB vol.186』 pp49-62