ルパン三世 ルパンVS複製人間
テンプレート:Infobox Film 『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(ルパンさんせい ルパンたいクローン)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第1作。
オープニングのタイトルクレジットなど劇場公開時の題名は『ルパン三世』であったが、家庭用ビデオソフト発売の際、パッケージタイトルとして『ルパンVS複製人間』という副題がついた。
概要
日本テレビ系全国ネットで放送されていた『ルパン三世・TV第2シリーズ』(以下、『TV第2シリーズ』)の高視聴率を受け、製作費5億円をかけて製作された。ルパン三世と、自らを神と名乗る謎の人物マモーとの、賢者の石を巡る争奪戦を描く。「世界初の長編アニメビジョン」と宣伝で謳われ、作画においてビスタサイズを想定して通常より大判のセル画を用いている[1]。
本作は「初期の頃の大人向けのルパンが見たいという声にお応えします」という制作趣旨が明示されており、当時放送中だったTV第2シリーズの広い年齢層向け作風とは異なり、『ルパン三世 ・TV第1シリーズ』(以下、『TV第1シリーズ』)初期の作風に近づけるという意向が明言されていた。東宝宣伝部によると本作は『007シリーズ』のアニメ版という位置付けとし、ポスターと本編にヌードや性的表現を登場させるなど、ターゲットとする観客層は大人を想定していた。地方での同時上映作品はアガサ・クリスティ原作、ジョン・ギラーミン監督の『ナイル殺人事件』という大人向けの作品であり、こちらがメインであった。ところが、いざ公開が始まると事前の予想とは異なり、実際の観客層は『TV第2シリーズ』を視聴中の中高生が中心だった。そのため、10億円の配給収入を上げて次回作(ルパン三世 カリオストロの城)の製作が決定すると、ターゲットとする観客層は15〜16歳中心に改められた[2]。
キャラクターデザインは『TV第1シリーズ』、『TV第2シリーズ』とも異なり、椛島義夫によって新たに描き起こされた。また、愛車は『TV第1シリーズ』初期で使用されていたメルセデス・ベンツSSKが採用された。
『TV第1シリーズ』のキャラクターデザイナーである大塚康生は、少し先行して製作されていた『未来少年コナン』の影響で参加が遅れて、監修・メカニックデザインとクレジットされているが本作に参加した時点で作画の80%が終わっており作画チェックの手伝いをしたのみである[3][4]。
1989年から始まったテレビスペシャル初期4作(『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』~『ルパン三世 ロシアより愛をこめて』まで)のキャラクターデザインは本作をイメージしたものである。また、本作でのルパン(赤ジャケットに黄色のネクタイ)と五ェ門の衣装設定(白系統の袴)は、以後のテレビスペシャルでもほぼ共通となっている。
後の映画作品やテレビスペシャルでは不二子以外の(ヒロインやマドンナ的な役柄の)女性キャラクターの登場がほぼ恒例となっているが、この作品には登場しない。書記長として出演した梶原一騎は製作担当の東京ムービー新社社長藤岡豊と『巨人の星』以来親交がある。三波春夫は本作品のエンディングテーマである「ルパン音頭」を歌っており、これも藤岡豊の指示で挿入されたものであり、承知していなかった監督の吉川惣司が降板すると言い出す騒ぎとなった[4]。
本作はクローン技術をテーマにしたSF作品であり、細胞分裂の限界(テロメア参照)などクローンに関する知見を盛り込む一方で、実際のクローン技術では達成不可能な「複製人間」を登場させている。この作品が公開された1978年はイギリスで「試験管ベビー」と呼ばれる世界初の体外受精児が誕生している。このためクローンはこの年の旬のテーマとなり、本作以外にもクローン人間をテーマとした小説『ブラジルから来た少年』の映画化、ノンフィクションという触れこみの『複製人間の誕生(In His Image:the Cloning of a Man)』の刊行があった。科学ライターの金子隆一は、コピーを重ねるとゲノムが劣化する問題を扱った作品は日本のメジャー作品では珍しいと評価している[5]。
公開当時のパンフレットには、冒頭でルパンが死刑になったことで目的を達成した銭形は退職し、山寺の寺男になっているというあらすじが書かれており、実際にこのくだりは製作されたが、最終的にカットされた。序盤でルパンの検死報告が流れるシーンの背景が仏像なのは、この山寺のシーンに直結していたための名残である。この山寺のアイディアは、後に『ルパン三世 風魔一族の陰謀』にて流用される[6]。なお劇場用予告編にはカットされた山寺のシーンとルパン三世『ルパン三世・TV第1シリーズ』第01話『ルパンは燃えているか・・・・?!』のシーンが一部使用されている。DVDの特典で没となった和尚や寺男デザインの銭形、本屋の親父と乞食姿の次元などの設定画がある。特報では『パイロットフィルム(シネマスコープ版)』の映像が多用されている。
なお、脚本は大和屋竺と吉川惣司の連名であるが、実際は吉川一人の執筆である。打ち合わせは2人で重ねていたものの、吉川一人で書き上げたものが初稿としてプロデューサーに提出された。その後、吉川は大和屋に直しを打診したがそのままでいいと了解を得たため、吉川の大和屋への敬意から連名クレジットとなった[7]。
配給収入は9億1500万円で1979年公開の日本映画としては9位、キネマ旬報ベスト・テンでは26位だった[8]。双葉文庫の『ルパン三世カルト 2001』ではテレビシリーズ、劇場版、OVA、テレビスペシャルすべてを含めた面白さのランク付けで、本作は2位と評価されている(1位は『TV第1シリーズ』第2話「魔術師と呼ばれた男」)。 1999年11月19日に金曜ロードショーで放送された際は視聴率19.7%を記録、これは同作がテレビ放送された中で最高で劇場版作品としては2位である[9]。
公開当時、本作は味の素ゼネラルフーヅ(AGF)とタイアップ契約を結んでいた。AGFはこの時、新製品「テレパッチ(日本初上陸の炭酸入りキャンディーで、のちのドンパッチ。CMナレーターは山田康雄だった。)」を発売したばかりで、作中、ルパンがマモーに頭の中のイメージを映像化する装置を装着されるシーンでは、ルパンの頭の中の映像として、無数の女性のバストのコラージュや、不二子のヌードなどとともに、ルパンがテレパッチを食べ、刺激を楽しんでいるカットが挿入されていたが、テレビ放送・映像ソフトなどではこれらのカットは全て削除されている。
2007年には、本作の世界観をベースとした同一素体フィギュアのセット「ルパン三世対決セット」シリーズがミクロアクションシリーズとして発売される。一方は本人としてであり、もう一方はクローンという設定である。
あらすじ
一人の男が処刑された。その男がルパン三世であることは、鑑識の結果確実だったが、当然銭形が信じるはずがない。銭形はルパンが埋葬されているドラキュラ城へと赴き、そこでルパンの生存を確認する。銭形はルパンを捕まえようとするが逃げられてしまう。
ルパンはエジプトでピラミッドから「石」を盗み出した。その石は人間に永遠の生命を与えるとの言い伝えがある「賢者の石」と呼ばれるものだった。それは不二子の依頼だったが、賢者の石を持ってきたルパンに対し、不二子はいつにも増す形で冷淡な態度で応対し、硬化ガスを吹き付けて賢者の石を持ち去ってしまった。そんな不二子もまたある人物に依頼されていたが、マモーを名乗る彼はルパンを使って不老不死に関する品物を集めていた。しかし、ルパンは盗聴器付の偽物を渡したため、マモーに狙われる。
不二子はマモーの手を逃れてルパンの前に現れ助けを乞うが、次元と五ェ門は不二子の密告によって痛い目に遭っていたため不二子を許さない。不二子をかばうルパンに愛想をつかした二人は、ルパンのもとを去ってしまう。ルパンと不二子は2人だけの一夜を過ごすことになったが、不二子はまたもルパンを欺き、麻酔薬で眠らせてマモーの部下に引き渡した。
捕らえられたルパンは、マモーの島でナポレオンやヒトラーなどの歴史に大きな影響を与えた人物らしき人々に出会う。彼らはマモーのクローン技術によって複製された人々だった。マモー自身も1万年前から自己を複製し続けてきた複製人間(クローン)、永遠の命を得た「神」だと自称するが、ルパンは信じない。そこに助けに来た次元の手によりマモーは射殺され、ルパンたちは逃げ出すことに成功する。
コロンビアの田舎町にあるホテルへやってきたルパン一行だったが、そこへ死んだはずのマモーが現れ不二子を連れ去り、直後ルパンの挑発に答えるかのごとく地震が発生する。ルパンはマモーの力に心が折れてしまった次元の制止を振り切り、単身マモーの本拠地に乗り込み、ついに「自称神」マモーとの決闘を迎える。
ゲストキャラクター
- マモー
- 不二子に賢者の石を持ってくるように依頼した謎の怪人物。その正体はクローン技術によって1万年を生き、歴史を影から動かしてきたと自称する者。次元曰く「並みの人間では到底勝てねえ化物」。130代目になってからは巨大な脳が本体となり、念動力を送り込む事で、小型機械を埋め込まれた自分の分身となるクローンを操っていた。部下には科学者やフリンチの様な大男達、自分のクローンの不良品等がいる。
- 劇中に登場したマモーの一体目は次元の銃弾を額に撃ち込まれ、二体目は斬鉄剣の破片で反射されたレーザーの直撃で焼死。最後は自らの本体となる巨大脳をロケットに乗せ、宇宙の彼方の異文明への逃亡を図るが、ルパンの仕掛けた腕時計型の爆弾で大気圏離脱直後にロケットごと爆破された。爆破されたロケットから飛び出した脳はそのまま太陽へと飛んで行き、長い生涯に幕を下ろす。130代目の巨大な脳となったマモーの正体を知ったルパンは「薄汚ねえ化け物」と評し、その最期に対しては、「感謝しろマモー、やっと死ねたんだ」と皮肉を言った。
- 表では世界一の謎の大富豪「ハワード・ロックウッド」として、鉄鉱、造船、運輸、報道によって世界の富の3分の1を支配しており、近年では考古学の発掘を手がけている。
- 名前の由来は、原作と『TV第1シリーズ』に登場する魔毛狂介から。他にも、『TV第2シリーズ』以降は「まもう」の音を持つ名前の敵対キャラクターがいくつか登場している。
- スタッキー
- アメリカ合衆国大統領特別補佐官。次元曰く「世界で一番偉い男を操っているおっちゃん」。米国へのマモーの脅迫に対し、極秘裏に対応を進めていた。ホットラインに割り込んできたマモーの本拠地を探るために、次元と五ェ門を誘拐、拷問までちらつかせて取調べをするが、二人がマモーについて何も知らないことがわかると、二人を釈放。その裏で偵察衛星からしっかりと二人の行動確認をしていた。「この世で神がいるのだとすれば、それは我々(アメリカ)だ」と言う等、傲慢な面も持ち合わせている。
- やがて、世界の富の3分の1を支配する謎の大富豪「ハワード・ロックウッド」がマモーの正体だと判明すると、マモーの本拠地への再三の空爆を開始する。最後には全ての秘密を揉み消すために、対策本部を部下のゴードンもろとも爆破することを画策する。
- ゴードン
- スタッキーの部下。スタッキーと共に次元、五ェ門を取り調べた。フリンチと体格が似ていたことから「フリチンとか言う野郎はお前か?」と、次元に間違えられている。典型的なアメリカ主義者であるようで、横暴な面が強い。
- マモーが死亡した最後は全ての秘密を揉み消すために、各国が発射したミサイルの指揮を執り、自らは完全に狂喜しながら「殺せ殺せ」と叫んでいた。最後はスタッキーの命令「ゴードン? もちろん彼も例外ではない」により、爆破された対策本部もろとも抹殺されてしまう。
- フリンチ
- マモーの側近で、用心棒をしている大男。ヘリやトレーラーを駆使してルパン一味を襲い、ルパンのアジトのひとつを破壊し、マモーの元へルパンを連れて行った。その後、マモーの住むカリブ海孤島の海岸で五ェ門と剣で決闘をし、スーツの下にレーザー光線以外では貫けない特殊合金の防弾チョッキを装備しており、五ェ門の斬鉄剣を刃毀れさせた挙げ句に折るが唯一の弱点である無防備な顔を輪切りにされてしまい、そのまま海に転落して死亡した。
- なお、カリブ海のマモーの島では、フリンチと同じ外見の大男たちが島の警護を行っている。また、その内の一人はルパンを檻に閉じ込めて見張っていたが、ルパンいわく「最も原始的な手」に引っかかり逆に閉じ込められてしまうなど、間抜けな一面もあり、あまり賢くない。
声の出演
キャラクター | 声優 | 英語版(全日空版) | 英語版(ストリームライン版) | 英語版(マンガ版) | 英語版(パイオニア版) |
---|---|---|---|---|---|
ルパン三世 | 山田康雄 | ? | ボブ・バーゲン | ウィリアム・ダブリズ | トニー・オリバー |
次元大介 | 小林清志 | スティーブ・ビュリン | エリック・マイヤー | リチャード・エプカー | |
石川五ェ門 | 井上真樹夫 | カーク・ソーントン | ギャリック・ヘイゴン | レックス・ラング | |
峰不二子 | 増山江威子 | イーディ・マーマン | トニー・バリー | ミシェル・ラフ | |
銭形警部 | 納谷悟朗 | デヴィッド・ポーヴァル | ショーン・バレット | ジェイク・マーティン | |
マモー | 西村晃 | ロバート・アクセルロッド | アラン・ウェンガー | ジョージ・C・コール | |
警視総監 | 富田耕生 | ジェフ・ウィンクレス | ? | エドワード・ジラ | |
スタッキー | 大平透 | スティーブ・クレイマー | オスグッド・W・グリック | ||
ゴードン | 柴田秀勝 | マイク・フォレスト | マイケル・マコノヒー | ||
フリンチ | 飯塚昭三 | ? | ボブ・パーペンブルック | ||
科学者 | 村越伊知郎 | エドワード・ジラ | |||
職員 | 嶋俊介 | ? | |||
警官 | 宮下勝 | ||||
エジプト警察署長 | 三波春夫(特別出演) | スティーブ・クレイマー | エドワード・ジラ | ||
大統領 | 赤塚不二夫(特別出演) | ||||
書記長 | 梶原一騎(特別出演) | ジェフ・ウィンクレス |
スタッフ
- 製作 - 藤岡豊
- 原作 - モンキー・パンチ(双葉社刊)
- 監督・演出・絵コンテ - 吉川惣司
- 脚本 - 大和屋竺、吉川惣司
- 監修 - 大塚康生
- レイアウト - 芝山努
- 作画監督 - 椛島義夫、青木悠三
- 美術 - 阿部行夫
- 撮影監督 - 黒木敬七
- 編集 - 相原義彰
- 録音監督 - 加藤敏
- 音楽 - 大野雄二
- 選曲 - 鈴木清司
- 製作補 - 郷田三朗、片山哲生
- 作画
- アクト - 大坂竹志、佐久間信計、小柴重光、林隆文、安西武、沼憲子、天野公子、前田順子、佐藤由美子、新木寿子、関三恵子、佐藤喜子、大迫由美子、小林左希子、森川明美、幸田知子、伊藤幸松
- スタジオルック - 岡豊、桑原玲子、国島龍二、高橋敏夫、上杉淳史、望月則子、松田節子
- マジックバス - 清山滋峯、清水忠蔵、井上一夫、四分一節子、外山一博、鈴木まり子
- オカスタジオ - 増谷三郎、橿目八男
- スタジオメイツ - 小泉謙三、大宅幸男、一川孝久、島田和義、神林美雪、中島裕子、岸本良子、井上由美、内山幸子
- スタジオ・ライブ - さかいあきお、安藤淳子、小河清美、北川祐子、高橋理恵、渡辺浩、丸山政次
- OHプロダクション - 丹内司、友永和秀、岡本健一、山内昇寿郎、葛岡博、村田幸一
- T・A・F - 古瀬登
- 動画チェック - 大武正枝
- 美術助手 - 野谷顕次、門野真理子
- 背景
- 色指定 - 萩原政司
- 仕上
- イージーワールド - 曽根由貴子、菊地真理、森田キヨ子、渡辺とし美、前川孝、萩原澄恵
- スタジオ・ライブ - 若井喜治
- スタジオタージ - 館野透治
- グループジョイ - 新井正春
- 撮影 - 萩原享、森田俊昭、小野聡、桜井好己、山口久子、鈴木武弘、清水正幸、熊瀬哲郎
- ネガ編集 - 鶴渕充寿
- 効果 - 橋本正二(宮田音響)
- 整音 - 原聡
- 挿入歌 - 「ルパン音頭」(テイチク・レコード)
- 録音スタジオ - アオイスタジオ
- 現像 - 東京現像所
- 制作進行 - 矢島和昭、春田克典
- 制作担当 - 池田陽一
- 制作宣伝 - P&M
- 制作協力 - 東北新社
- 連載誌 - 週刊漫画アクション、パワァ・コミックス(双葉社刊)
- 配給 - 東宝株式会社
- 製作 - 東京ムービー新社
続編
2000年にバンプレストから、「生きていた複製人間」の題名でテレビゲーム作品として本作の続編の制作が予定されていた。
内容は、「何人もいたマモーのクローンの中の数体が生き残っていて、ルパンたちに復讐を企む」というものであり、敵キャラクターとして、マモーだけでなく、『ルパン三世 カリオストロの城』『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』『ルパン三世 風魔一族の陰謀』『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』などの劇場映画シリーズのキャラクター(のクローン)も登場する予定であった。しかし製作が思うように進まず、ルパンのゲームの製作権がセガへ移ってしまったため没案となっている。
テレビ放送日時
回数 | 放送日 |
---|---|
1 | 1979年12月12日 |
2 | 1982年テンプレート:01月テンプレート:06日 |
3 | 1983年テンプレート:09月14日 |
4 | 1984年10月24日 |
5 | 1993年テンプレート:02月テンプレート:05日 |
6 | 1999年11月19日 |
7 | 2002年テンプレート:02月22日 |
8 | 2004年10月22日 |
9 | 2007年テンプレート:05月テンプレート:04日 |
10 | 2009年テンプレート:06月19日 |
11 | 2011年テンプレート:09月テンプレート:02日 |
12 | 2014年テンプレート:03月28日 |
海外版
- 英語版
- 英語版は4つあり、1つはアメリカのStreamline Picturesが"Lupin III: The Mystery of Mamo"のタイトルで製作したもの(演出 - カール・メイセック)。同社は他にも劇場版『ルパン三世 カリオストロの城』、『TV第2シリーズ』第145話「死の翼アルバトロス」、第155話「さらば愛しきルパンよ」の3作品を翻訳している。『カリオストロの城』ではルパンの呼び名が"Wolf"であるが、『ルパンVS複製人間』を含む3作品では"Lupin"と呼ばれている(Wolfという名は著作権上Lupinという名が使えず、やむをえずlupinという綴りからラテン語のlupus(オオカミ)を連想して名づけられたもの。後に翻訳権を取得したイギリスのManga Entertainmentも、これを踏襲した)。
- また、Manga Entertainmentが"Secret of Mamo"のタイトルで製作したものもある。ここでは"Lupin"の名は登場せず、ルパンは"Wolf the 3rd"、五ェ門は名前ではなく"Samurai"と呼ばれている。
- そして、アメリカのPioneerが"Lupin The 3rd:The Movie - The Secret of Mamo"のタイトルで発売したもの(演出 - リチャード・エプカー)がある。同社は『TV第2シリーズ』の翻訳も行っており、名前の変更は行われていない。
- 上記3つ以外に、全日空国際線の機内上映のために製作された英語版もある。
脚注
関連作品・参考資料
- DVD「ルパン三世 ルパンVS複製人間」の冊子
- 「クリフハンガー (ゲーム)」(1983年、スターンエレクトロニクス)- 本作の一部及び、『ルパン三世 カリオストロの城』を流用したレーザーディスクゲーム
外部リンク
- ルパン三世 ルパンVS複製人間 - 金曜ロードショー(2009年6月19日放送分)
- ルパン三世 ルパンVS複製人間 - 金曜ロードショー(2011年9月2日放送分)
- ルパン三世 ルパンVS複製人間 - 金曜ロードSHOW!(2014年3月28日放送分)
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- ルパン三世 - Movie Walker
- ルパン三世 - 映画.com
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- ↑ 小黒祐一郎「編集長のコラム 第6回「アニメフレーム物語 (2) 2種類のビスタサイズ」 」 WEBアニメスタイル
- ↑ 「力を入れた『ルパン』の宣伝 東宝宣伝部・中村修」『アニメージュ』1980年1月号、p.33
- ↑ 大塚康生『作画汗まみれ 増補改訂版』徳間書店、pp.171-172、180
- ↑ 4.0 4.1 大塚康生、森遊机『大塚康生インタビュー アニメーション縦横無尽』実業之日本社、2006年、p.218
- ↑ 金子隆一『図解クローン・テクノロジー』日本書院、1997年、p.122
- ↑ 小黒祐一郎「アニメ様365日 第423回 ルパンマニアのための『風魔一族の陰謀』」 WEBアニメスタイル 2010年8月5日
- ↑ 『ルパン三世officialマガジン』vol.7、双葉社、2007年。吉川惣司インタビューより
- ↑ 『キネマ旬報ベスト・テン全史1946-1996』キネマ旬報社、1984年初版、1997年4版、po.224、237
- ↑ 『SUPER SURPRISE』 2010年2月8日(日本テレビ放送網)放送