江南市
江南市(こうなんし)は、愛知県北部にある市である。古来、中国では大きな川を「江」と呼んでいたという故事より、大きな川「木曽川」の南に位置する事から命名。
目次
地理
愛知県尾張地方の北端の市町村の一つで、岐阜県との県境となる木曽川の南に面している。名鉄犬山線が南部から市中央部に向かい、江南駅付近でカーブして北東方面へ続く。国道155号線(バイパス)が南部を横切る。
河川
隣接している自治体
歴史
江南市は1954年6月1日に、丹羽郡古知野町・布袋町、葉栗郡宮田町・草井村の3町1村が合併して発足した。いわゆる「昭和の大合併」で結成された市である。当時の愛知県知事の命名により「江南市」となった。
郡 | 明治22年以前 | 明治22年10月1日 | 明治22年 - 明治45年 | 大正1年 - 大正15年 | 昭和1年 - 昭和64年 | 平成1年 - 現在 | 現在 | ||
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丹 羽 郡 |
古知野村 | 古知野村 | 明治29年11月3日 町制 古知野町 |
明治39年5月1日 合併 古知野町 |
古知野町 | 昭和29年6月1日 合併 江南市 |
江南市 | 江南市 | |
和田勝佐村 | 和勝村 | 和勝村 | |||||||
下般若村 | |||||||||
中般若村 | |||||||||
宮後村 | 旭村 | 旭村 | |||||||
前野村 | |||||||||
江森村 | |||||||||
山尻村 | |||||||||
高屋村 | 両高屋村 | 両高屋村 | 両高屋村 | ||||||
北高屋村 | |||||||||
東野村 | 東野村 | 東野村 | |||||||
上奈良村 | 豊原村 (上奈良・島宮) |
明治26年11月30日 東野村に編入 | |||||||
島宮村 | |||||||||
赤童子村 | 栄村(赤童子) | 栄村(赤童子) | |||||||
山王村 | 秋津村 (山王・北野・ 石枕・尾崎) |
秋津村 (山王・北野・ 石枕・尾崎) | |||||||
北野村 | |||||||||
石枕村 | |||||||||
尾崎村 | |||||||||
小折村 | 小折村 | 小折村 | 明治27年11月26日 町制・改称 布袋町 |
布袋町 | |||||
布袋野村 | |||||||||
五明村 | |||||||||
曽本村 | |||||||||
木賀村 | 栄村 (木賀・中奈良) |
栄村 (木賀・中奈良) |
明治39年5月1日 布袋町に編入 | ||||||
中奈良村 | |||||||||
東大海道村 | 秋津村 (東大海道・今市場・ 力長・安良・寄木) |
秋津村 (東大海道・今市場・ 力長・安良・寄木) | |||||||
今市場村 | |||||||||
力長村 | |||||||||
安良村 | |||||||||
寄木村 | |||||||||
葉 栗 郡 |
宮田村 | 宮田村 | 宮田村 | 明治39年5月1日 合併 宮田村 |
大正13年2月15日 町制 宮田町 | ||||
前飛保村 | 飛保村 | 飛保村 | |||||||
後飛保村 | |||||||||
松竹村 | |||||||||
草井村 | 小草鹿村 | 明治28年9月30日 分立 草井村 |
明治39年5月1日 合併 草井村 |
草井村 | |||||
小杁村 | 明治28年9月30日 分立 小鹿村 | ||||||||
鹿子島村 | |||||||||
村久野村 | 村久野村 | 村久野村 |
行政
経済
産業
主として工業で栄える市である。名古屋などへの通勤、通学者も多い。
江戸中期に始まった養蚕の伝統を持つ。近年では、経済面で貢献の大きかった敷島紡績(現・シキボウ)の江南工場が2003年に株式会社シキボウ江南として分離され、工場敷地の一角にヴィアモール江南(アピタ江南西店)と天風の湯(スーパー銭湯)が建設された。タキヒヨーグループを創業し、滝学園創立に尽力した瀧家の出身地としても知られる。電子製品、ゲームソフトで有名なサン電子株式会社は江南駅の近くにある。
近年では交通の便・立地条件の良さから、中京コカコーラボトリング・エスエス製薬・スズケンなど市北東部に物流拠点を築く企業も多数ある。
カーテン生地の生産量は日本一。
地域
人口
教育
小学校
- 江南市立古知野東小学校
- 江南市立古知野南小学校
- 江南市立古知野西小学校
- 江南市立古知野北小学校
- 江南市立布袋小学校
- 江南市立布袋北小学校
- 江南市立宮田小学校
- 江南市立草井小学校
- 江南市立藤里小学校
- 江南市立門弟山小学校
中学校
- 江南市立古知野中学校
- 江南市立布袋中学校
- 江南市立宮田中学校
- 江南市立北部中学校
- 江南市立西部中学校
- 滝中学校
高校
短大
交通
鉄道路線
江南市内に所在する江南駅、布袋駅のほか、扶桑町の柏森駅も市境からすぐ近い場所に所在する。
バス
- 名鉄バス
- 古知野線(名鉄一宮駅⇔大山町⇔江南)(名鉄一宮駅⇔春明⇔江南)
- 一宮・宮田線(名鉄一宮駅⇔西浅井⇔宮田本郷)(名鉄一宮駅⇔丹羽⇔宮田本郷)
- 江南団地線(江南⇔古知野高校前⇔江南団地)(名鉄一宮駅⇔ヴィアモール前⇔江南団地)(江南⇔ヴィアモール前⇔江南団地)(江南⇔ヴィアモール前⇔江南団地⇔江南厚生病院)
- 木曽川線(江南⇔古知野高校前⇔江南団地⇔宮田⇔川島)
- 江南・病院線(布袋駅⇔江南⇔江南厚生病院)
- コミュニティバス
道路
高速道路は小牧IC、小牧東IC、一宮IC、一宮木曽川ICを利用する。
一般国道
- 国道155号(バイパス。小牧インターの連絡道路)
主要地方道
- 愛知県道・岐阜県道17号江南関線
- 愛知県道63号名古屋江南線(別名名草線:名古屋市と江南市草井町とを結ぶ)
- 愛知県道64号一宮犬山線
一般県道
- 愛知県道154号鹿ノ子島南小渕線
- 愛知県道155号井之口江南線
- 愛知県道156号小渕江南線
- 愛知県道157号小口岩倉線
- 愛知県道171号小折一宮線
- 愛知県道172号西之島江南線
- 愛知県道174号布袋停車場線(名草線と布袋駅を結ぶ)
- 愛知県道175号江南木曽川線(一宮木曽川インターの連絡道路)
- 愛知県道176号若宮江南線
- 愛知県道179号宮後小牧線
- 愛知県道180号江南停車場線(名草線と江南駅を結ぶ)
- 愛知県道182号里小牧北方江南線
- 愛知県道183号浅井犬山線
- 愛知県道184号下般若東野線
- 愛知県道192号草井羽黒線
- 岐阜県道・愛知県道193号大垣江南線
電気・ガス
江南市では、電気は中部電力株式会社、都市ガスは東邦瓦斯株式会社(東邦ガス)がそれぞれ供給している。
電気の供給が開始されたのは江南市発足前の大正時代である。前身の4町村のうち、布袋町・古知野町への供給が1913年(大正2年)5月より開始された[1]。事業者は中島郡一宮町(現・一宮市)に本社を置く一宮電気で、1915年(大正4年)時点では2町のほか宮田村も供給範囲に加えている[2]。このほかにも丹羽郡犬山町(現・犬山市)に本社を置く尾北電気も進出しており、1918年(大正7年)時点では草井村および古知野町の一部を供給範囲に入れていた[3]。現在の市域に電気を供給していたこれら2社は後に名古屋電灯へ吸収され、大正後期には中京圏の大手電力会社東邦電力の供給範囲に組み入れられた。戦時下の配電統制で中部配電の供給区域となるが、戦後1951年(昭和26年)に中部電力へ継承されて現在に至っている[4]。
都市ガスの供給は江南市発足後で、1957年(昭和32年)4月に開始された。当時は東邦ガスではなく、津島市に本社を置く津島ガスが江南市の誘致に応じて供給していた[5]。東邦ガスも1985年(昭和60年)5月に市内一部地域で供給を開始[6]。2005年(平成17年)7月、東邦ガスが津島ガスの江南地区における事業を譲り受け、現在に至っている。なお、市内にガス工場が設置されており東邦ガスは「江南製造所」として引き継いだものの、都市ガスの天然ガス転換に伴い2005年12月に操業を停止した[7]。
電話
市外局番は0587(岩倉市、扶桑町、大口町などと同じ)。NTTの市内局番は主として50 - 59などが使用される。
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 曼陀羅寺 / 藤まつり
- 音楽寺 / 円空仏、あじさい祭り
- 北野天神社 / 筆まつり
- 布袋の大仏 / コンクリート像
- 布袋の大仏 (木造阿弥陀如来坐像) / 平安時代末期の寄木造
- 草井の渡し跡 / 木曽川の渡し舟。愛岐大橋の近隣にあった
- すいとぴあ江南 / 木曽川に隣接する展望塔
- 川島神社 / 式内社
- 稲木神社 / 式内社
城・砦
マスコットキャラクター
江南市のマスコットキャラクターは「藤花ちゃん」(ふじかちゃん)である。2004年の市制50周年キャラクターとしてデザインされた。デザインは市内在住の漫画家くらはしかん。愛称は一般公募で決められた(応募数54件)。広報こうなんの表紙等に使用されている。
出身有名人
歴史上の人物
- 生駒吉乃(織田信長の側室。信忠・信雄・五徳の母)
- 織田信忠(織田信長の嫡男)
- 織田信雄(織田信長の次男。織田信雄の末裔が現代に続いている)
- 五徳(織田信長の長女。徳川家康の嫡男・松平信康に嫁ぐ)
- 蜂須賀家政(蜂須賀正勝の嫡男。阿波国、淡路国徳島藩祖)
芸術
芸能
- 小島忍(元・底ぬけAIR-LINE/NO BOTTOM)
- 宮本忠博(ローカルタレント)
スポーツ
その他の分野
脚注
外部リンク
テンプレート:Navbox- ↑ 一宮市役所 『一宮市史』下巻、一宮市役所、1939年、pp.181-183
- ↑ 逓信省電気局(編)『電気事業要覧』第8回、電気協会、1916年、p.46。テンプレート:近代デジタルライブラリー
- ↑ 『電気事業要覧』第11回、1919年、p.42。テンプレート:近代デジタルライブラリー
- ↑ 江南市史編纂委員会(編)『江南市史』資料五近現代編、江南市、1988年、pp.427-428
- ↑ 『江南市史』資料五近現代編、pp.430-431
- ↑ 『最近10年のあゆみ - 1992』、東邦ガス、1993年、pp.38,206
- ↑ 『東邦ガス最近10年の歩み』、東邦ガス、2012年、pp.63-65