トリブバン国際空港
トリブバン国際空港(トリブバンこくさいくうこう、テンプレート:Lang-ne、テンプレート:Lang-en)は、ネパールのカトマンズにある国際空港である。カトマンズ中心地から約6km東に位置する。
航空事故とその対策
トリブバン空港はその立地条件から周囲を高い山に囲まれているために離着陸が難しい空港だと言われていて1992年に(タイ国際航空311便墜落事故(7月31日、死者113名)とパキスタン国際航空268便墜落事故(9月28日、死者167名)と着陸失敗による墜落事故が続けて2件発生した。当時、空港にはレーダー施設がなく、着陸の際には無線連絡と目視にのみ頼っていたことが問題視された。このため、ネパール政府の要請により日本の政府開発援助(ODA)の一環として1995年から1997年にかけてレーダー施設の設置工事が行われ、管制官の訓練や老朽化した施設の修復も行われた。
2010年代に入り航空管制施設や衛星測位システムなどの発達によりRNP-AR(Required Navigation Performance – Authorization Required)方式の進入が可能となり、対応機材の航空機を運用していれば従来の進入方式よりある程度の曲線を描いた進入が可能となり経路短縮、空域騒音区域軽減、進入時間短縮による燃料消費、二酸化炭素排出の削減といった効果が期待され、2013年1月21日にエアバスはカタール航空保有の同社A319が同方式での同空港への進入に成功したことを発表し、同年4月に同空港をハブとするネパール航空は同方式に対応したA320を購入することを決定した。
2014年1月27日にはNECがネパール民間航空公社から同空港近代化プロジェクトを総額約10億円で受注し、国際協力機構(JICA)を通じ、日本政府の政府開発援助無償資金協力により老朽化した監視レーダや情報処理システム等の機材を航空管制用レーダシステムとして、航空機から詳細な運航情報を取得できる二次監視レーダ(SSR:Secondary Surveillance Radar) および、レーダから取得した情報を利用するためのマルチセンサ情報処理システムへの更新計画を発表。
就航路線
当空港を拠点としているネパール航空は国際線用機材を2機しか保有していないため、エンジントラブルや定期整備などで2007年5月15日以降運航が乱れている。この影響で大阪/関西線などは運休状態になっており、2008年3月から正常運航に復帰する予定だった。しかし、その後も運航再開の目途が立たないまま大阪/関西線は廃止となった。[1]
事故・インシデント
先述の2件以外を除く。
- 2014年3月8日午後12時30分すぎ、ニューデリー発カトマンズ行きIndiGoの航空機(エアバスA320)が、当空港着陸後に駐機する際、機体右側の車輪部分から出火したのを整備員が発見した。火は直ぐに消し止められ、乗客176人全員が非常用シュートで脱出し、うち1人が軽症した。着陸時に問題は無かったとのことで、IndiGoとネパール航空当局などで出火原因を調べている[2]。
関連項目
脚注
- ↑ ネパール航空、機体が足りずに国際線の運航停止
- ↑ 旅客機から火で乗客脱出 ネパール 3月8日 21時59分 NHKオンライン