うお座
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うお座(魚座、Pisces)は、黄道十二星座の1つ。トレミーの48星座の1つでもある。
うお座は黄道十二星座でありながら、3等星より明るい星がなくあまり目立たない星座である。
ペガススの大四辺形のちょうど南で、γ星、7番星、θ星、ι星、19番星、λ星、κ星がいびつな輪を描いているが、この西の魚の胴体を象るアステリズムを英米ではCircletと呼んでいる。また、ω星の7°ほど南に春分点がある。
主な天体
恒星
- α星:アルレシャ(Alrescha、「ひも」の意)は、2匹の魚を結びつけるリボンの結び目にある。この星は4.2等と5.1等の連星であり、それぞれはさらに分光連星となっている。
- β星:フム・アル・サマカー(Fum al Samakah)は、Circletの西にある4等星で、西の魚の口先に位置している。
- η星:うお座で最も明るい恒星だが、4等星(3.6等)である。
星団・星雲・銀河
神話
うお座は古代メソポタミア文明に由来する星座と考えられ、はっきりしたギリシア神話がない。
通例、リボンで結ばれた2匹の魚として描かれる(初期は人魚とツバメ、魚とツバメなどとする図画もあった)。そのため、ラテン語や英語などの名称は複数形である。なお、アラビア語名では al-Samakatān (アッ゠サマカターン)といい双数形をとっている。現代中国名(中文名)の双魚座も、双数形ではないが双数表現といえるであろう。
2匹の魚とそれから伸びる紐は、チグリス川とユーフラテス川をあらわし、紐が魚繋がっているのは2本の川が合流することを表している。2匹の魚の間にあるペガススの大四辺形は、2本の川の間にあるバビロンまたは農地を表している[1]。
ギリシア神話では、美の女神アプロディテとその子エロスがエリダヌス川(エリダヌス座)のそばを歩いていたところ、突然、怪物テュポンが現れ、驚いた2人は魚の形になって逃げた[2]。2人ははぐれないようひもをつけて逃げた、という神話がある[2]。ただし、ほとんど同じ神話が、みなみのうお座にもある[2]。