野辺山駅
野辺山駅(のべやまえき)は、長野県南佐久郡南牧村大字野辺山にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)小海線の駅。
概要
小海線の長野県の南端に位置する駅で、駅の標高は1,345.67m[1][2]で、JRグループの駅及び日本の普通鉄道の駅としては日本一標高が高い地点に位置する[1]。隣接する清里駅との間にJRグループの最高標高地点 (1,375m) がある。
なお、日本の最高標高の駅はトロリーバスなど普通鉄道以外の鉄道を含めると、立山黒部貫光立山トンネルトロリーバスの室堂駅 (2,450m) 、索道(ロープウェイ)を含めると駒ヶ岳ロープウェイの千畳敷駅 (2,611.5m) となる。また、世界最高標高の鉄道駅は中国チベット自治区にあるタングラ駅 (5,068.63m) である。
旧・日本国有鉄道(国鉄)時代から「国鉄一高い駅」と「国鉄一深い駅」の縁で総武快速線馬喰町駅と友好関係にある(ただし馬喰町駅については、東京駅京葉線ホームや青函トンネル内の吉岡海底駅(2014年3月廃止)の開業に伴って最も深い駅ではなくなっている)。また、当駅で販売されている記念入場券には「空にいちばん近い駅」とある。
1935年開業時の初代駅舎は、当時の建築の流行に沿った流面形状のドーム型で、全体を白セメントで仕上げ、独立した屋根を持たないというユニークなものであった。開業当時にはたびたび美しい駅舎として記録されている。構造も特異で、古レールを鉄筋として下板を張り、その上にラス(金網)を張ってモルタルで固めていた。しかしモルタルによる瓦なしのドーム構造が災いして早くから雨漏り・ひび割れが問題となり、築15年にも満たない1948年に、通常の木造駅舎への改築を余儀なくされている。2代目駅舎は初代ほど個性的ではないものの、ローカル線の木造駅舎としては建物の棟を高く作っていることが特徴であった。
現存の3代目駅舎は1983年に完成したもので、観光地の駅らしく尖塔を付けるなどの演出がされているが、正面玄関エントランス付近擁壁の独特な曲面などは初代駅舎のモチーフを踏まえたデザインである。
歴史
- 1935年(昭和10年)11月29日 - 国鉄小海線 清里駅 - 信濃川上駅間の開通と同時に開業。旅客・貨物の取扱を開始。
- 1978年(昭和53年)9月22日 - 貨物の取扱を廃止。
- 1983年(昭和58年)3月16日 - 新駅舎完成。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となる。
- 2014年(平成26年)4月1日 -東京近郊区間に当駅まで編入され、 Suica利用可能駅になる。ただし、信濃川上駅から小諸方面は利用できない。
駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを持つ地上駅。留置線を有する。互いのホームは構内踏切で連絡している。
みどりの窓口(営業時間 8:20 - 17:00)・簡易Suica改札機設置駅。自動券売機は設置されていない。
のりば
1 | テンプレート:Color小海線(下り) | 小海・小諸方面 |
---|---|---|
2 | テンプレート:Color小海線(上り) | 清里・小淵沢方面 |
3 | テンプレート:Color小海線 | (待避線) |
利用状況
2012年度の1日平均乗車人員は189人である。
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人員 |
2000 | 242 |
2001 | 237 |
2002 | 236 |
2003 | 254 |
2004 | 224 |
2005 | 213 |
2006 | 210 |
2007 | 233 |
2008 | 244 |
2009 | 204 |
2010 | 197 |
2011 | 192 |
2012 | 189 |
2013 | 185 |
駅周辺
- 国立天文台野辺山宇宙電波観測所 - 清里駅から野辺山駅に向かう間に大きなパラボラアンテナ(ミリ波電波望遠鏡)が見え、小海線のワンマン列車の車内放送にもその案内が入れられている。
- 国道141号
- 野辺山簡易郵便局
- セブン-イレブン南牧野辺山店
- 野辺山ドライブイン菊本
- ローソン野辺山店
- 南牧村立南牧南小学校 - 日本で最も標高が高い学校(1,327.5m[3])。
- 野辺山SLランド - JRグループの最高標高地点 (1,375m) に近い場所にある遊園地。
隣の駅
- 東日本旅客鉄道
- テンプレート:Color小海線
脚注
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 室堂駅 - 日本で最も標高が高い地点にある駅。
- 吉岡海底駅 - 日本で最も標高が低い地点にある地下駅。
- 弥富駅・近鉄弥富駅 - 日本で最も低い地点にある地上駅。
- フォトデッキ駅 - 1986年(昭和61年)の一時期、普通鉄道最高地点の駅となった。
- 野辺山高原
- 高原へいらっしゃい
- ウルトラセブン - 旧駅舎が第24話「北へ還れ!」に登場した。
外部リンク
テンプレート:小海線- ↑ 1.0 1.1 えきねっと(JR東日本)|小海線 高原列車の旅|旅どきnet(2011年11月20日閲覧)
- ↑ 長野県南牧村ホームページ 南牧村の日本一(2011年11月20日閲覧)
- ↑ 南牧村立南牧南小学校ホームページ(2011年11月20日閲覧)