羽幌駅
羽幌駅(はぼろえき)は、北海道(留萌管内)苫前郡羽幌町南7条3丁目にあった日本国有鉄道(国鉄)羽幌線の駅(廃駅)である。電報略号はハホ。羽幌線の廃線に伴い1987年(昭和62年)3月30日に廃駅となった。
1986年(昭和61年)10月まで運行されていた急行「はぼろ」の停車駅であった。
なお、本項では、羽幌線の廃止後に同所に設置された、沿岸バスの羽幌ターミナル(はぼろターミナル)についても記す。
歴史
- 1932年(昭和7年)9月1日 - 国有鉄道羽幌線古丹別駅 - 当駅間延伸開通に伴い開業。一般駅。
- 1941年(昭和16年)12月9日 - 当駅 - 築別駅間延伸開通に伴い中間駅となる。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 貨物・荷物取扱い廃止。
- 1987年(昭和62年)3月30日 - 羽幌線の廃線に伴い廃止となる。
乗り入れ路線
- 日本国有鉄道(国鉄)
- 羽幌線
- 羽幌炭礦鉄道(乗り入れ) - 1970年12月25日廃止
駅構造
廃止時点で、単式ホーム・島式ホーム(片面使用)複合型2面2線を有する地上駅で、列車交換可能な交換駅であった[1]。互いのホームは単式ホーム北側と島式ホーム南側を結ぶ跨線橋で連絡した。駅舎側単式ホーム(西側)が上下共用の1番線、島式ホーム(東側)が上りの2番線となっていた。ほかに貨物側線を多数有していた(1983年(昭和58年時点で島式ホームの外側に4線、1番線の幌延方から分岐し駅舎北側の切欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を3線、そのほか構内南東側から専用線が1線分岐していた[1])。
職員配置駅となっており、駅舎は近代的な鉄筋造りで[1]、構内の西側に位置し単式ホーム中央部に接していた。駅舎内に売店を有した。また「わたしの旅スタンプ」が設置されていた[1]。
駅名の由来
当駅の所在する地名より。地名は、アイヌ語の「ハプル」(柔らかい土地)、「ハ・ポロ・ペツ」(大いに流し出す川)、「ハプ・オロ・オ・ペツ」(オオウバユリの鱗茎がそこに多くある川)など、由来には諸説ある。
利用状況
- 1981年度(昭和56年度)の1日乗降客数は513人[1]。
駅周辺
- 北海道道747号上羽幌羽幌停車場線
- 北海道道547号羽幌港線
- 国道232号(天売国道/日本海オロロンライン)
- 道の駅ほっと・はぼろ
- 羽幌町役場
- 羽幌警察署
- 羽幌郵便局
- 留萌信用金庫羽幌支店
- 北海道銀行羽幌支店
- 羽幌港 - 駅から約1.5km[1]。
- 北海道羽幌高等学校
- 羽幌中学校
- 羽幌小学校
- 羽幌町郷土資料館
- 北海道海鳥センター
- 羽幌町スポーツ公園
- 羽幌川
羽幌ターミナル
駅跡地に、沿岸バスの「羽幌ターミナル」が設置されている。バスターミナルの住所は羽幌町南7条4丁目。
1~5番ののりばを有し、沿岸バスの都市間バス、路線バスと羽幌町から受託しているスクールバスが乗り入れる。従来は同町南3条2丁目の本社施設を羽幌ターミナルとして運用していたが、旧駅跡のバスターミナル設置に伴い「本社ターミナル」に改称している。隣接する町営駐車場を利用したパーク&ライドも実施している。
駅跡
上記の羽幌ターミナルのほか、駅舎跡地には羽幌地区をイメージしたタイル張りの壁が設置されている[2]。また、旧駅前通りの歩道に腕木式信号機が移設設置されている。
隣の駅
- 日本国有鉄道
- 羽幌線
羽幌森林鉄道
1942年(昭和17年)、羽幌川上流の森林資源を羽幌駅南側のストックヤード(土場)まで運搬する14kmの森林鉄道が、当時の帝室林野管理局旭川支局羽幌出張所の管轄として竣工し、初めて木材が直接駅へ運搬された。1947年(昭和22年)からは旭川営林局羽幌営林署の管轄となり、また、竣工以後毎年のように2-4km奥地へ延長され、1957年(昭和32年)に42㎞、最終的に総延長44㎞に達した。その間1954年(昭和29年)からは民間貨物の混合輸送も行っている。戦後の年間輸送量は、1956年(昭和31年)の9万石をピークに、平均約5万石であった。当初蒸気機関車2台と6tガソリン機関車1台で運行されたが、1951年(昭和26年)からディーゼル機関車に切り替えられ、1958年(昭和33年)の記録によれば5t車8台、6t車、7t車、9t車、10t車各1台ずつ計12台を保有していた。その後徐々にトラック輸送に切り替えられて、1963年(昭和38年)に全面廃止された。