第5の力
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第5の力(だいごのちから、英語:fifth force)とは、次の表式:
- <math> V_{ij}(r) = - G {m_i m_j \over {r}} \alpha_{ij} e^{-{r \over {\lambda}}} </math>
によって示されるポテンシャル Vij(r) の勾配として現れる力である。ただし、G は万有引力定数で、mi, mj は2つの物体(指標i, j )の質量、r は2物体間の距離、αij は |αij| ≤ 1程度の i, j に依存した定数、λ は相互作用の到達し得る距離を表す量で、およそ数メートルから数キロメートルのオーダーと考えられている。
自然界を支配するといわれる4つの力(重力、電磁気力、弱い力、強い力)以外の力として存在する可能性が指摘されているため、第5の力との名がある。(1 / r)e-r / λ は湯川型ポテンシャルの形をしている。
1970年代初めに藤井保憲によって提案され、後にフィッシュバッハによって、第5の力と呼ばれるようになった。実験的な検証で、第5の力の存在を確証付ける結果はまだ得られていない。但し、αij に関しては検証の結果、
- <math> |\alpha_{ij}| \le 10^{-4} </math>
と上限があることが分かっている。
1950年代に李政道と楊振寧によって予言された、バリオン数と関係した場の存在に第5の力の端緒が見られる[1]。
1986年には、フィッシュバックによる新たな第5の力の理論が提唱された[2]。
また、第5の力の存在に否定的な実験結果が得られた以降には、第5の力を打ち消す第6の力の存在を予言する理論も提唱されている[1]。
関連項目
- ブランス=ディッケ理論 (en) - 第五の力を仮定している重力理論。1961年に提唱された。