眠れぬ夜を抱いて
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テンプレート:基礎情報 書籍 『眠れぬ夜を抱いて』(ねむれぬよるをだいて)は、『スポーツニッポン』で連載された野沢尚の小説である。
2002年にはテレビ朝日の木曜ドラマ枠で、野沢自らの脚本でドラマ化された。
目次
小説
テレビドラマ
テンプレート:基礎情報 テレビ番組 テンプレート:Sidebar with collapsible lists テレビ朝日系列の『木曜ドラマ』枠(毎週木曜日21:00 - 21:54、JST)で2002年4月11日から6月27日まで放送された日本のテレビドラマ。主演は財前直見。
ストーリー
中河悠子(財前)は、不動産会社を経営する夫の欧太(仲村)と娘の美奈(大平 ※原作では明菜)とともに欧太が手がけた長野県の新興住宅街に引っ越してきた。先に引っ越してきている近隣住民たちと親睦を兼ね、バーベキューをしたが、その時に欧太と近隣住民がちょっとした言い争いになり、悠子は不安を覚える。その翌日から、近隣の一家が次々と失踪。「呪われた街」と悪評が立ち、住宅の契約者からは責められ、キャンセルを食らい、頭を悩ませる。そんなある日、悠子は、12年前、1990年のクリスマスイヴに、オーストラリアのゴールドコーストの銀行に強盗が入り、日本から赴任していた大出類子(伊藤)という26歳の女性行員が殺害されたことを知る。
キャスト
中河家
- 中河 悠子〈34〉
- 演 - 財前直見
- 主人公。家族を愛するよき妻、母である。近隣住民の失踪から始まった不可解な出来事の原因を自らの手で調べていく。
- 中河 欧太〈38〉
- 演 - 仲村トオル
- 悠子の夫。不動産デベロッパー「リバーランズ」を経営。家族思いのマイホームパパだが、その過去は謎に包まれている。
- 中河 美奈〈9〉
- 演 - 大平奈津美
- 悠子、欧太の一人娘。父が手がけた住宅街で起きた住民の連続失踪により、学校でいじめを受ける。
山路家
- 山路 康平〈34〉
- 演 - 筧利夫
- Jリーグの解説者。2番目に失踪した一家の主。欧太と口論になる。
- 山路 君枝〈35〉
- 演 - 秋本奈緒美
- 康平の年上の妻。元テレビ局のディレクターであり、欧太の部下、葛井とはある事件を機に知り合う。
- 山路 悟〈9〉
- 演 - 常盤祐貴
進藤家
- 進藤 要士〈35〉
- 演 - 田辺誠一
- 最初に失踪した一家の主。外資系保険会社に勤務。康平とは顔見知りのようだが、どこかぎこちない。
- 進藤 萌〈33〉
- 演 - 渡辺由紀
- 要士の妻。ややヒステリックな性格。
- 進藤 卓也〈8〉
- 演 - 片岡涼
- 進藤 富貴子
- 演 - 池田道枝
大出家
- 大出 類子
- 演 - 伊藤裕子
- 東京メトロバンク[1] ゴールドコースト支店の行員だったが、勤務中押し入った強盗に頭を撃たれ命を落とす。享年26。
- 大出 千賀子〈63〉
- 演 - 高林由紀子
- 類子の母。娘亡き後は、静岡県で一人で暮らしている。
長野県警察
- 本間 秀夫〈36〉
- 演 - 高知東生
- 長野県警に勤務する刑事。永輔と行動を共にしている。
- 熱田 永輔〈52〉
- 演 - 大杉漣
- 長野県警警部補。悠子の不穏な動きを察知し、一連の事件に介入しないよう忠告する。ある事件で左手と左足を失い、杖が欠かせない。
その他
- 葛井 忠道〈42〉
- 演 - 古田新太
- リバーランズ社員。元自衛隊員で、暗い過去がありながらも自分を雇ってくれた欧太に忠誠を誓い、どんな仕事も引き受ける。
- 石黒 敬一郎〈45〉
- 演 - 石丸謙二郎
- 楢崎本部長〈40〉
- 演 - 神保悟志
- 牛島 年秋〈53〉
- 演 - 中丸新将
- 東京メトロバンク副頭取。1990年当時はゴールドコースト支店の支店長で、類子の直属の上司だった。
- 柳島 志保子
- 演 - 島ひろ子
- 美琳〈29〉
- 演 - りょう
- かつては不法滞在の中国人だったが、現在はそれを庇ってくれた永輔の内妻として、かいがいしく世話を焼いている。
スタッフ
- 原作・脚本 - 野沢尚
- プロデューサー - 黒田徹也、中込卓也、関口静夫
- 主題歌 - the brilliant green「Forever to me 〜終わりなき悲しみ〜」
- 演出 - 西谷弘、村上正典、北川学
放送日程
各話 | 放送日 | サブタイトル | 公式HPでのサブタイトル | 演出 | 視聴率 |
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第1話 | 2002年4月11日 | 今夜登場人物の三人が消える!? | 【家族が消えた日】 | 西谷弘 | テンプレート:09.7% |
第2話 | 2002年4月18日 | 死んだ女が次の家族をねらう | 【また家族が消えた】 | 10.8% | |
第3話 | 2002年4月25日 | 消えた少年が、娘に残したヒント | 【真夏のサンタクロース】 | 村上正典 | テンプレート:Color |
第4話 | 2002年5月テンプレート:02日 | まさかあなたが、犯人だったなんて | 【ぬくもりに潜むもの】 | 西谷弘 | テンプレート:07.3% |
第5話 | 2002年5月テンプレート:09日 | 消えた家族、発見 | 【夫の身上調査】 | 村上正典 | テンプレート:09.2% |
第6話 | 2002年5月16日 | 今度は夫が、殺される | 【真相】 | 西谷弘 | テンプレート:09.1% |
第7話 | 2002年5月23日 | 愛する女を、自分で殺す | 【襲撃の日】 | テンプレート:08.1% | |
第8話 | 2002年5月30日 | 妻の反乱 | 【恐怖の報酬】 | 村上正典 | テンプレート:08.5% |
第9話 | 2002年6月13日 | 妻が盗んだパスワード | 【愛のために夫と闘う】 | 北川学 | テンプレート:0テンプレート:Color |
第10話 | 2002年6月20日 | 私が夫を捕まえる | 【クライマックス】 | 村上正典 | テンプレート:08.5% |
最終話 | 2002年6月27日 | 運命の夜 | 【夫婦、旅の果てに…】 | 西谷弘 | テンプレート:09.5% |
平均視聴率 9.0%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
エピソード
- 主人公の娘の名前が明奈から美奈に変更されたのは、悠子役の財前直見がかつて主演した「お水の花道」という他局ドラマでの役名が「明菜」であったためである。
- 原作では舞台の地名を清澄としているが、これは野沢が書き下ろした他局ドラマ「青い鳥」の舞台であり、本文中にも同作のメタフィクションを織り込むなど関連性を窺わせる一面がある。しかしドラマ版では元澄に変更された。
- 中河家の愛車はプジョー・406。これは当時、プジョー・ジャポンが木曜ドラマのスポンサーだったからである。
- ビデオソフト化を望む声があるが、権利上の問題からか現在に至るまでソフト化はおろか再放送もされていない。
脚注
外部リンク
- 眠れぬ夜を抱いて - テレビ朝日(アーカイブ)