特別警備隊 (皇宮警察)
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特別警備隊(とくべつけいびたい)は、皇宮警察本部における警備部隊。都道府県警察の機動隊に相当する。
坂下、吹上、赤坂の各護衛署に勤務する皇宮護衛官で編成されており、皇居内の警備や、突発事案への対応を主要任務としている。
概要
1個中隊(3個小隊)から成り、隊員は50名。隊長は皇宮警部で小隊長は皇宮警部補である。皇宮警察本部警備部警備第二課に設置されている。
特別警備隊内には、儀仗隊が設置されており、儀衛も実施している。外国大使・公使の騎馬護衛や側車儀衛の他、即位の礼の際には、束帯姿の威儀者として護衛を実施する。また、大喪の礼や皇族の葬儀の際には、儀礼服や衣冠姿で出棺の列の護衛を実施する。
隊員は通常業務と警備隊業務を兼務しており、特別警備隊に入隊すると、警視庁第一機動隊において警備実施に関する教育と訓練を受け、実務能力を身につける。
特別警備隊員の一部は、テロ対策として、機関けん銃(H&K MP5)を装備して任にあたっている。なお、皇宮警察では当初、機関けん銃を機密扱いとして保有の事実を公表していなかった。しかし、訓練中に暴発事故が起きたため、保有の事実を外部に公表せざるを得なくなった、という逸話がある。