植田和弘
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植田 和弘(うえた かずひろ、1952年 - )は、日本の経済学者、京都大学教授。環境経済・政策学会会長。現在は京都大学経済学部長・同大学院経済学研究科長。
専門は環境経済学。工学博士(大阪大学)(1983年)、博士(経済学)(京都大学)(1997年)。博士論文はそれぞれ、「金属利用の社会的評価に基づくリサイクル計画に関する基礎的研究 -鉛を中心にして-」、「廃棄物制御の財政理論」。日本における環境経済学の草分け的存在。香川県生まれ。
略歴
- 1975年:京都大学工学部卒業
- 1983年:大阪大学大学院工学研究科環境工学専攻博士課程修了
- 1981年6月:京都大学経済研究所助手
- 1984年4月:京都大学経済学部助教授
- 1994年1月:京都大学経済学部教授
- 1997年:京都大学大学院経済学研究科教授
- 2002年:京都大学大学院地球環境学堂・地球環境学舎・三才学林教授(兼任)
1995年の『環境経済・政策学会』設立に発起人として尽力し、社会経済システムとしての地球環境問題研究の中心的学会に育てた。現在も同学会の会長を務める。第一線の研究者・教育者であると同時に、「オーガナイザー」として京都大学を日本における「地球環境問題研究」の拠点に育てた中心的人物。
現在、 京都大学公共政策大学院でも教鞭をとっている。
著書
単著
- 『廃棄物とリサイクルの経済学――大量廃棄社会は変えられるか』(有斐閣, 1992年)
- 『リサイクル社会への途』(自治体研究社, 1994年)
- 『環境経済学』(岩波書店, 1996年)
- 『環境経済学への招待』(丸善, 1998年)
- 『環境と経済を考える』(岩波書店, 1998年)
共著
- (落合仁司・北畠佳房・寺西俊一)『環境経済学』(有斐閣, 1991年)
- (石川雅紀・奥田栄・出口弘・浜本光紹・藤崎成昭・細田衛士)『新しい産業技術と社会システム』(日科技連出版社, 1996年)
- (武内和彦・住明正)『環境学入門(1)環境学序説』(岩波書店, 2002年)
共編著
- (宮本憲一)『東アジアの土地問題と土地税制――台湾・韓国・日本』(勁草書房, 1990年)
- Global Environmental Security: from Protection to Prevention, co-edited with Y. Suzuki and S. Mori, (Springer, 1996).
- (岡敏弘・新澤秀則)『環境政策の経済学――理論と現実』(日本評論社, 1997年)
- (重森暁・鶴田廣巳)『Basic現代財政学』(有斐閣, 1998年)
- (竹市明弘・片山幸士)『人間環境の創造――持続可能な文明のために』(勁草書房, 1999年)
- (総合研究開発機構)『循環型社会の先進空間――新しい日本を示唆する中山間地域』(農山漁村文化協会, 2000年)
- (淡路剛久・長谷川公一)『環境政策研究のフロンティア――学際的交流と展望』(東洋経済新報社, 2001年)
- (佐和隆光)『岩波講座環境経済・政策学(1)環境の経済理論』(岩波書店, 2002年)
- (森田恒幸)『岩波講座環境経済・政策学(3)環境政策の基礎』(岩波書店, 2003年)
- (森田朗・大西隆・神野直彦・苅谷剛彦・大沢真理)『新しい自治体の設計(全6巻)』(有斐閣, 2003年)
- (川崎健次・中口毅博)『環境マネジメントとまちづくり――参加とコミュニティガバナンス』(学芸出版社, 2004年)