文語訳聖書
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代表的なものとして、旧約部分は「明治訳」、新約部分は「大正改訳」から成っている日本聖書協会の『舊新約聖書』があり、日本で単に文語訳聖書という場合はこの翻訳を指す場合がほとんどである。
この他の文語訳の聖書としては、カトリック教会で事実上の標準訳として用いられたラゲ訳や、日本正教会の日本正教会訳(ニコライ・中井訳)などがあげられる。現在の日本のキリスト教で、奉神礼(礼拝)に教派全体で公式に使用されている文語訳聖書は、日本正教会訳のみである。
概要
明治時代にキリスト教諸派による宣教が行われ、様々な聖書の翻訳が行われた。日本語の文章語が大きく揺れ動いていた時期であり、言文一致運動による口語文も日が浅いために格式のある文章にはふさわしくないという考えも多く、第二次世界大戦前に行われた翻訳はそのほとんどが文語訳である。
この時期にもっとも日本で普及した文語訳聖書は、日本聖書協会(当時は英国外国聖書協会、米国聖書協会、北英聖書協会の日本支社の共同事業)が発行した日本語訳聖書であり、旧約部分は1887年の明治元訳からなり、新約部分は1880年の明治元訳から1917年に大正改訳に切り替わっている。
日本聖書協会の『舊新約聖書』においては、神の固有名はエホバ(ヱホバ)と翻訳されている。
関連項目
ISBN
- 革装大型聖書
- ISBN 4-8202-1236-2
- クロス装大型聖書
- ISBN 4-8202-1235-4
- クロス装小型新約聖書詩編つき
- ISBN 4-8202-3218-5