影森駅
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ファイル:Chichibu-railway-Kagemori-station-platform.jpg
ホーム(2008年2月)
影森駅(かげもりえき)は、埼玉県秩父市上影森にある秩父鉄道秩父本線の駅である。
駅構造
ホームが曲線上に位置する関係で、2番線の場合、自社通勤型車両では各車両中程の2ヶ所のみドアが開く。
改札口はホーム上にある。
のりば
1 | ■秩父線 | 三峰口方面 |
---|---|---|
2 | ■秩父線 | 秩父・長瀞・寄居・熊谷・行田市・羽生方面 |
■西武線直通 | 西武秩父・飯能・所沢・池袋方面 |
トイレは改札外にあり、以前は汲み取り式であったが、水洗式に改良された。
三輪線
ファイル:Kagemori freight.jpg
三輪線の勾配を登っていく貨物列車(2012年1月)
当駅南1km弱の山腹にある秩父太平洋セメント三輪(みのわ)鉱業所へ続いている、構外側線(貨物線)。鉱業所での製品製造終了などにより、貨物輸送量と発着する列車は減少傾向にある。
路線は急勾配で、線路は機関車が撒いた砂が目立つ。終点には三輪鉱山で採掘された石灰石積込用のホッパーが設置され、石灰石は秩父本線・三ヶ尻線経由で三ヶ尻駅(太平洋セメント熊谷工場)へ輸送されている。 ホッパーへ貨車を押し込むため、スイッチャー・D502が使用されている[1]。 本線と三輪線の間で別の斜路を上ってゆく使われていない線路が、廃止された武甲線。
利用状況
- 2009年度の1日平均乗車人員は264人である。
年度 | 発送貨物(トン) | 到着貨物(トン) |
---|---|---|
1962 | 2,626,314 | 85,068 |
1963 | 2,520,479 | 82,483 |
1966 | 3,300,231 | 57,416 |
1973 | 5,398,857 | 32,625 |
1979 | 5,166,858 | 3,600 |
1983 | 4,149,344 | 978 |
1989 | 4,083,192 | |
1994 | 2,493,560 | |
1999 | 1,051,960 | |
2009 | 563,040 |
- 埼玉県統計年鑑各年度版
駅周辺
ファイル:Chichitetsu Kagemori Urayamaguchi Station 1974.jpg
影森駅(右上)、浦山口駅(左下)間空中写真(1974年撮影 国土画像情報オルソ化空中写真・国土交通省より)。三輪線(中央下)・武甲線(左中下)が伸びている
路線バス
乗り場 | 系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行会社 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
影森小学校 | 久那線 | 浦山常盤橋・花見の里・久那 | 西武秩父駅 | 西武観光バス | ||
市内線 | 浦山常盤橋 | 西武観光バス | ||||
久那線 市内線 |
中町・秩父駅 | 西武秩父駅 | 西武観光バス |
歴史
- 1917年(大正6年)9月27日 - 開業。
- 1918年(大正7年)9月16日 - 武甲線 影森~武甲間開業。貨物営業のみ[2]。
- 1924年(大正13年)秩父セメント石灰石鉱山(現秩父太平洋セメント三輪鉱業所)開設
- 1928年(昭和3年)5月31日 秩父電気工業(現昭和電工秩父工場)専用線開業(軌間762mm 動力蒸気)[3]
- 1959年(昭和34年)2月28日 専用線廃止
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 武甲線 影森~武甲間廃止。
- 2008年(平成20年)2月8日 - 構内安全側線でブレーキ故障の貨物列車の横転脱線事故が発生。人的被害は機関士1名が軽傷を負ったのみ。
- 2010年(平成22年)3月6日 - ダイヤ改正により秩父路の全列車が停車するようになった。
隣の駅
- 秩父鉄道
- ■秩父本線
脚注
関連項目
外部リンク
- 秩父鉄道 / 影森駅 (かげもりえき) - 埼玉県ホームページ
- ↑ D502は、かつて根岸駅の新日本石油精製専用線で使用されていた車両である。
- ↑ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1918年9月19日(国立国会図書館デジタル化資料)
- ↑ 『地方鉄道及軌道一覧 : 昭和18年4月1日現在』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)使用された機関車について「影森、魔境の残り香。(上)」2005年11月2日、『編集長敬白』で言及されている