式場隆三郎

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式場 隆三郎(しきば りゅうざぶろう、1898年7月2日 - 1965年11月21日)は新潟県中蒲原郡生まれの日本の精神科医。専門は精神病理学医学博士新潟医科大学1929年[1][2]

略歴

1898年7月2日新潟県中蒲原郡五泉町(現五泉市)生まれ。新潟医学専門学校(現在の新潟大学医学部)卒業。1929年医学博士(新潟医科大学)[2]。静岡脳病院院長などを経て、1936年千葉県市川市国府台に精神病院である式場病院)設立[1]

人物

早くから雑誌「ホトトギス」などを愛読し、文芸の世界に憧れ「白樺派」の作家たちや柳宗悦民芸運動にかかわる人たち、バーナード・リーチなどと親交を持つ。文芸や芸術創造活動と人の精神的な問題とのかかわりに関心を持った。精神科医としてはゴッホに関心を寄せその方面での著作も多い。また渡辺金蔵によって東京深川に建てられた怪建築「二笑亭」についての記録「二笑亭綺譚」を遺したのも彼の業績の一つである。裸の大将こと山下清の才能に注目し、その活動を物心両面から支え、彼を世間に広く紹介したことは障害児教育に多大な影響を及ぼした。三島由紀夫も式場の著作を読んでおり、式場宛の書簡において、自作『仮面の告白』が、モデルの修正や二人の人物の一人物への融合などを除いては、「自身の体験から出た事実の忠実な縷述」だと述べ、性的不能に悩んでいたことを告白している[3]。また『サド侯爵夫人』、『夜の向日葵』はいずれも式場の著作から題名を借用している[1]。レーシングドライバー、式場壮吉の伯父にあたる。

著作

出典

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関連人物

関連項目

  • 1.0 1.1 1.2 テンプレート:Cite book 右そで 著者略歴
  • 2.0 2.1 テンプレート:Cite web
  • 『決定版 三島由紀夫全集第38巻・書簡』(新潮社、2004年)