平田弘史

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テンプレート:Sidebar with collapsible lists 平田 弘史(ひらた ひろし、1937年2月9日 - )は、日本の漫画家。静岡県在住。実弟は漫画家のとみ新蔵

略歴

東京都板橋区で生まれ、1945年3月に東京の空襲が激化したため、奈良県天理市に移り住む。父母は天理教信者で、東京には布教のため移住していた。 1958年、『愛憎必殺剣』でデビュー。以降時代劇を中心に、骨太な劇画を書き続けている。初期は関西を拠点に貸本劇画で活躍していた。1965年上京し、白土三平の仲介で『ガロ』に作品を掲載。以降活躍の場を雑誌連載に移し、劇画ブームに乗って人気が出る。妥協を許さない創作の姿勢は、しばしば生活の困窮や作品の未完を招く。2013年、全業績により日本漫画家協会賞文部科学大臣賞受賞。

はじめ自身も天理教の信者であったが、『天理時報』からの依頼で『教祖絵伝』を執筆するにあたり、教団と大きく解釈が分かれ、連載打ち切りのち脱会(いわく「(信仰を)止めたのではなく卒業した」)[1]

幼少から機械いじりが好きで、自宅には趣味の機械工作のための工房があり、その腕前は職人の域である。シンセサイザーでの作曲に熱中したことがある。また、熱心な映写機研究家で、実際に8mmフィルムから35mmフィルム映写機をレストアして、電子回路も自作の上、完成して上映を楽しんだりしており、その様子は公式ホームページでも公開されている。Macintoshを用いフルデジタルで作品を描きおろしたこともあるが、現在では紙とカブラペンによる作画に戻っている。現在もMacintosh(ただしMac OS Xは好まず、現在もMac OS 9を愛用)のヘビーユーザーとして知られ、本人HPもそれに準拠している。

力強い毛筆による描き文字で、大友克洋の『AKIRA』をはじめとする多くの題字を手掛ける。

作品リスト

単行本化されたもの

  • 異色列伝 無名の人々
  • 異色列伝 怪力の母(全3巻)
  • 血だるま剣法/おのれらに告ぐ
  • 剣山
  • 日本凄絶史
  • 駿河城御前試合(上・下)
  • それがし乞食にあらず
  • 叛逆の家紋
  • 名刀流転・落城の譜
  • 御用金 ※同名映画の劇画化
  • 人斬り ※同名映画の劇画化
  • 首代引受人(正・新)
  • 薩摩義士伝(全5巻)
  • 黒田三十六計(複数巻)
  • 平田弘史のお父さん物語
  • 烈願記
  • 弓道士魂
  • 三十三間堂外伝
  • 大地獄城・血だるま力士 ※以下は原作の劇画化
  • 座頭市 
  • 武士道無惨伝 ほか

画集・復刻

  • 平田弘史時代劇画創世期傑作選〈全5巻 四十万石の執念・復讐つんではくずし・我が剣の握れる迄・刀匠・侍〉(日の丸文庫「魔像 別冊」完全復刻版)
  • 平田弘史時代劇画選画集「武士 MONONOFU」
  • 「血だるま剣法・復讐つんではくずし」
    以上3点、ラピュータ

題字

外部リンク