山中湖
テンプレート:Infoboxテンプレート:ウィキプロジェクトリンク 山中湖(やまなかこ)は、山梨県南都留郡山中湖村にある淡水湖。
富士五湖のひとつ。富士五湖の中で最大の面積を持つ。また、湖面の標高は富士五湖の中では最も高い位置にあり、日本全体でも第3位。逆に水深は富士五湖の中で最も浅い。富士箱根伊豆国立公園に指定されている。
「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一部として世界文化遺産に登録されている。
地理
富士北麓に点在する富士五湖の中ではもっとも南東に位置し、南都留郡山中湖村の中央に位置。山中湖は相模川の源流である。なお、相模川は山梨県では桂川(かつらがわ)と呼ばれている。また、山中湖は富士五湖で唯一 天然の流出河川を持った湖でもある。湖面の形は北を上にして見ると鯨の形に似ている。
湖面標高が高く、また水深が浅いことから、厳寒期には全面結氷することもあり、近年では2006年(平成18年)1月10日にほぼ全面の結氷が確認された。砂嘴の「みさき」(通称大間々岬)で区切られる平野湾処(ひらのわんど)は水深が浅く、コイやウグイ、ワカサギが生息。明治期にはヒメマスの放流が試みられたが失敗し、1919年(大正8年)に、東京帝国大学教授の雨宮育作により、ワカサギの試験放流が成功し、ウナギやコイなどが放流された。近年では山中湖漁業協同組合により養殖されたブラックバスが放流され、釣り人が多く訪れる。 比較的、波が穏やかなため冬期は結氷する事もあり、ワカサギの穴釣りが楽しめる。 また「みさき」のズミの大木は山中湖村の天然記念物に指定されている。
平野地区の通称・ママの森の沖合には、フジマリモが生息することが、1956年(昭和31年)に小学校の授業中に発見された。通常、高緯度地方に生息するマリモの分布南限であることから、山梨県の天然記念物に指定されている。
- 相模川(桂川)の山中湖流出口(1).JPG
相模川(桂川)の山中湖流出口。奥に見えるのが山中湖の湖面。
- 相模川(桂川)の源流についての案内.JPG
相模川(桂川)源流についての説明。コブハクチョウとフジマリモを模したキャラクターを用いている。案内板は補修が必要である。
歴史
- 800年(延暦19年) - 延暦の大噴火により流出した溶岩流のひとつである鷹丸尾(檜丸尾第二)溶岩(噴出点は未詳の側火口)が桂川を堰止め、山中湖が形成された。なお、かつて宇津湖という大きな湖があり、この溶岩流で山中湖と忍野湖(古忍野湖)に分かれたという俗説があるが標高差の観点および山梨県環境科学研究所のボーリング調査により、宇津湖の存在は否定されている[1][2][3]。
- 2013年(平成25年)6月22日 - 富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一つとして世界文化遺産(日本の文化遺産としては13箇所目)に登録された。
湖の周辺
山中湖の周辺には、「芙蓉台 山中湖畔高原別荘」や「富士急 山中湖畔別荘地」等と言った数多くの別荘地が広がる。湖岸には大学や企業の保養所も多い。美術館(ギャラリー)なども点在する。観光スポットとして人気があり、年間約400万人の観光客が訪れる。春夏期には、貸自転車や貸ボートを楽しむ観光客を多く目にする。湖岸にはサイクリングロードがあるが、湖西端 国道138号線が湖と接する明神前交差点から村役場付近まで約2.5Km程度の区間で途切れており、一周するにはその区間、歩道を走るか車道を自動車と併走する必要がある。サイクリングロードとしては1周13.5Km程度の高低差の少ない走りやすいルートである。
湖畔には旅館・民宿・合宿地が多くあり、夏休み時には所々で賑わいを見せている。まとまった平地が広がる平野地区には、数多くのテニスコートがあり、首都圏からのテニス合宿地としては、千葉県白子町と並んで名が知れている。
交通アクセス
- 中央高速バス新宿富士五湖線
- 富士山駅・河口湖駅・御殿場駅・三島駅から富士急行バスの路線が存在する。
- 東富士五湖道路山中湖インターチェンジが湖の西北西にある。
- 国道138号が湖の南西岸を通る。
- 国道413号が湖の南東岸を通る。
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:富士五湖 テンプレート:富士山-信仰の対象と芸術の源泉
テンプレート:Asbox- ↑ 出典 : テンプレート:PDF 輿水達司、内山高、吉澤一家 - 地球惑星科学関連学会2004年合同大会予稿集、2013年7月閲覧
- ↑ 出典 : 富士山北東麓古忍野湖の地質と化石 - 国立科学博物館地学研究部 藤山家徳、2013年7月閲覧
- ↑ 出典 : 富士山延暦噴火の謎と『宮下文書』 - 静岡大学教育学部総合科学教室 小山真人、2013年7月閲覧