富山口駅
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富山口駅(とやまぐちえき)は、富山県富山市城北町にあった西日本旅客鉄道(JR西日本)富山港線の駅。
2006年(平成18年)3月1日、富山港線のLRT化に伴うルート変更によって廃駅となった。
駅構造
廃止当時、単式ホーム1面1線を有する地上駅であった。ホームから出入りできる待合所、ホームの壁および上屋が一体となった簡易な駅舎(2代目)が存在した。
開業当初、当駅付近で線路は廃止当時より北のルートを通っていた。その南側にホームがあり、これに接して初代駅舎があった。一階建ての木造建築で天井が高い駅舎であった。昭和62年(1987年)5月に、線路が廃止当時のルートに移され、その北側に駅舎(2代目)が新設されるに伴い、初代駅舎が取り壊された。
廃止当時は完全な無人駅であり、切符の自動券売機などの設置もなかった。
廃止後約1ヶ月程度でホームの上屋や背後の壁のほか、廃止区間のレールや枕木や架線が撤去された。そして廃止から約半年後にはホームも撤去された。
駅周辺
富山方面から富山港線の線路を見ていくとこの駅は富山港線が北陸本線と分かれてすぐの場所にあり、駅の南側には北陸本線だけでなく富山地方鉄道本線の線路や電車を望むことが出来た。
駅前から地下道が伸びており、これら三本の線路を越すことが出来た。富山駅から直線距離でおよそ700メートルほどの場所で、あたりは富山の市街地であった。以下には当駅周辺にあった主なスポットを列記する。
歴史
- 1924年(大正13年)7月23日 - 富岩鉄道 当駅 - 岩瀬港駅(現在の岩瀬浜駅)間開通とともに開業。旅客営業のみ。
- 1927年(昭和2年)12月15日 - 富岩鉄道 当駅 - 富山駅間が貨物線として開通。同時に当駅での貨物取扱を開始。
- 1928年(昭和3年)7月11日 - 富岩鉄道 富山駅 - 当駅間の旅客営業を開始。
- 1941年(昭和16年)12月1日 - 富岩鉄道が富山電気鉄道へ路線を譲渡し同社の富岩線となる。
- 1943年(昭和18年)
- 1959年(昭和34年)12月1日 - 貨物の取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)
- 2006年(平成18年)3月1日 - 富山ライトレール富山港線開通に伴うルート変更により廃止。
隣の駅
参考文献
- 「ありがとう富山港線、こんにちはポートラム」編集委員会編 『ありがとう富山港線、こんにちはポートラム』 TC出版プロジェクト、2006年、ISBN 4-916181-21-2、32-34頁、61-62頁。