吉田修一
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テンプレート:Infobox 作家 吉田 修一(よしだ しゅういち、1968年9月14日 - )は、日本の小説家。
来歴・人物
長崎市出身。長崎県立長崎南高等学校、法政大学経営学部卒業。その後、スイミングスクールのインストラクターなどのアルバイトなどを経験。1997年、「最後の息子」で、第84回文學界新人賞を受賞し、小説家デビュー。同作で、第117回芥川賞候補。
2002年、『パレード』で、第15回山本周五郎賞を受賞し、同年には「パーク・ライフ」で、第127回芥川賞を受賞。純文学と大衆小説の文学賞を合わせて受賞したことで、山田詠美や島田雅彦と同じ系統のクロスオーバー作家が現れたと話題になった。
2003年、布袋寅泰のシングル『NOCTURNE No.9』のカップリング「グレイト・エスケイプ」で、作詞に挑戦。
若者の都市生活を描いた作品が多かったが、殺人事件を題材にした長編『悪人』で2007年に第61回毎日出版文化賞と第34回大佛次郎賞を受賞。
作品一覧
- 『最後の息子』文藝春秋、1999 のち文庫
- 最後の息子(『文學界』1997年6月号)
- 破片(『文學界』1997年9月号)
- water
- 『熱帯魚』文藝春秋、2001 のち文庫
- 熱帯魚(『文學界』2000年11月号)
- グリンピース
- 突風(『文學界』1999年12月号)
- 『パレード』2002年、幻冬舎、のち文庫、ISBN 978-4344405158
- 『パーク・ライフ』文藝春秋、2002 のち文庫
- パーク・ライフ(『文學界』2002年6月号)
- flowers(『文學界』1999年8月号)
- 『日曜日たち』講談社、2003 のち文庫
- 日曜日のエレベーター(『小説現代』2002年6月号)
- 日曜日の被害者(『小説現代』2002年9月号)
- 日曜日の新郎たち(『小説現代』2002年12月号)
- 日曜日の運勢(『小説現代』2003年3月号)
- 日曜日たち(『小説現代』2003年6月号)
- 『東京湾景』新潮社、2003 のち文庫
- 東京モノレール(『小説新潮』2002年9月号)
- 品川埠頭(『小説新潮』2003年3月号)
- お台場から(『小説新潮』2003年5月号)
- 天王州1605(『小説新潮』2003年7月号)
- りんかい
- お台場まで
- 『長崎乱楽坂』新潮社、2004 のち文庫
- 正吾と蟹(『新潮』2002年10月号)
- タローと炭酸水(『新潮』2002年12月号)
- 明生と水玉(『新潮』2003年3月号)
- 清二と白い絣の浴衣(『新潮』2003年6月号)
- 駿と幽霊(『新潮』2003年8月号)
- 悠太と離れの男たち(『新潮』2003年11月号)
- 『ランドマーク』講談社、2004 のち文庫
- 初出:『群像』2004年5月号
- 『7月24日通り』新潮社、2004 のち文庫
- 初出:『小説新潮』2004年10月号、11月号
- 『春、バーニーズで』(2004年、文藝春秋)のち文庫
- 春、バーニーズで(『文學界』2002年9月号)
- パパが電車をおりるころ(『文學界』2003年2月号)
- 夫婦の悪戯(『文學界』2004年4月号)
- パーキングエリア(『文學界』2004年11月号)
- 楽園
- 『ひなた』光文社、2006 のち文庫
- 『JJ 』(2003年5月号‐2004年8月号連載)「キャラメル・ポップコーン」に加筆・修正、改題。
- 『女たちは二度遊ぶ』角川書店、2006 のち文庫 - 『野性時代』に「日本の十一人の美しい女たち」として発表した連作。
- どしゃぶりの女(『野性時代』2004年9月号)
- 公衆電話の女(『野性時代』2005年1月号)
- 自己破産の女(『野性時代』2005年6月号)
- 殺したい女(『野性時代』2005年4月号)
- 夢の女(『野性時代』2005年5月号)
- 平日公休の女(『野性時代』2005年3月号)
- 泣かない女(『野性時代』2005年2月号)
- 最初の妻(『野性時代』2004年12月号)
- CMの女(『野性時代』2004年10月号)
- 十一人目の女(『野性時代』2005年7月号)
- ゴシップ雑誌を読む女(『野性時代』2004年3月号)
- 『初恋温泉』(2006年、集英社)のち文庫
- 初恋温泉(『小説すばる』2004年1月号)
- 白雪温泉(『小説すばる』2004年4月号)
- ためらいの湯(『小説すばる』2004年10月号)
- 風来温泉(『小説すばる』2005年1月号)
- 純情温泉(『小説すばる』2005年4月号)
- 『うりずん』(写真・佐内正史、2007年、光文社)のち文庫
- 『VS.』に「スポーツのある風景」として連載。
- 『悪人』(2007年、朝日新聞社)のち文庫
- 朝日新聞夕刊連載(2006年3月24日 - 2007年1月29日)
- 『静かな爆弾』(2008年、中央公論新社)のち文庫
- 中央公論連載(2006年4月号 - 9月号)
- 『さよなら渓谷』(2008年、新潮社)のち文庫
- 週刊新潮(2007年7月26日号‐2007年12月27日号連載)
- 『あの空の下で』(2008年、木楽舎)のち集英社文庫
- 全日本空輸機内誌『翼の王国』2007年4月~連載中
- 願い事(『翼の王国』2007年4月号)
- 自転車泥棒(『翼の王国』2007年5月号)
- 旅たびたび バンコク(『翼の王国』2008年5月号)
- モダンタイムス(『翼の王国』2007年6月号)
- 男と女(『翼の王国』2007年7月号)
- 旅たびたび ルアンパバン(『翼の王国』2008年6月号)
- 小さな恋のメロディ(『翼の王国』2007年8月号)
- 踊る大紐育(『翼の王国』2007年9月号)
- 旅たびたび オスロ(『翼の王国』2008年7月号)
- 東京画(『翼の王国』2007年10月号)
- 恋する惑星(『翼の王国』2007年11月号)
- 旅たびたび 台北(『翼の王国』2008年4月号)
- 恋恋風塵(『翼の王国』2007年12月号)
- 好奇心(『翼の王国』2008年1月号)
- 旅たびたび ホーチミン(『翼の王国』2008年8月号)
- ベスト・フレンズ・ウェディング(『翼の王国』2008年2月号)
- 流されて(『翼の王国』2008年3月号)
- 旅たびたび スイス(『翼の王国』2008年9月号)
- 『元職員』(2008年、講談社)
- 書き下ろし
- 『キャンセルされた街の案内』(2009年、新潮社)のち文庫
- 『横道世之介』(2009年、毎日新聞社)のち文春文庫
- 毎日新聞連載(2008年4月1日‐2009年3月31日連載)
- 『空の冒険』(2010年、木楽舎)のち集英社文庫
- 全日本空輸機内誌『翼の王国』2008年10月~2010年9月連載
- 『平成猿蟹合戦図』(2011年、朝日新聞出版)
- 週刊朝日(2010年5月28日号-2011年4月22日号連載)
- 『太陽は動かない』(2012年、幻冬舎)
- ポンツーン(2011年5月号-2012年1月号連載)
- 『路(ルウ)』(2012年、文藝春秋)
- 路(ルウ)(『文學界』2009年1月号-2012年2月号連載)
- 『愛に乱暴』(2013年、新潮社)
- 『怒り 上・下』(2014年、中央公論新社)
- 読売新聞連載(2012年10月29日-2013年10月19日)
メディア・ミックス
映画
- 7月24日通りのクリスマス(2006年11月3日公開、配給:東宝、監督:村上正典、主演:大沢たかお・中谷美紀、原作:『7月24日通り』)
- water(2007年3月17日公開、配給:ワイズポリシー、監督:吉田修一、主演:滝口幸広)
- パレード(2010年2月20日公開、配給:ショウゲート、監督:行定勲、主演:藤原竜也)
- 悪人(2010年9月11日公開、配給:東宝、監督:李相日、主演:妻夫木聡)
- 横道世之介(2013年2月23日公開、配給:ショウゲート、監督:沖田修一、主演:高良健吾)
- さよなら渓谷(2013年6月22日公開、配給:ファントム・フィルム、監督:大森立嗣、主演:真木よう子)
テレビドラマ
- 東京湾景〜Destiny of Love〜(2004年7月5日 - 9月13日、全11話、フジテレビ系列「月9」枠、主演:仲間由紀恵、原作:『東京湾景』)
- 春、バーニーズで(2006年2月19日、WOWOW「ドラマW」枠、主演:西島秀俊・寺島しのぶ)
携帯ドラマ
漫画
- 7月24日通り
- 春名里日による漫画化。
- 2006年10月13日、講談社デザートコミックス、ISBN 978-4063654158
- 春名里日による漫画化。