古処誠二
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古処 誠二(こどころ せいじ、1970年3月10日 - )は、日本の小説家。
経歴
- 1970年、福岡県に生まれる。
- 高校卒業後、様々な職業を経て、航空自衛隊入隊。
- 2000年4月、自衛隊内部の事件を扱った『UNKNOWN』で第14回メフィスト賞を受賞、小説家デビュー。「2001 本格ミステリ・ベスト10」(原書房)において、『少年たちの密室』が第6位。
- 2001年、「インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞2001(JMAI)」において、『少年たちの密室』が国内総合ランキング第1位、『UNKNOWN』が同第7位。「2002 本格ミステリ・ベスト10」(原書房)において、『未完成』が第4位。
- 2002年、「インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞2002(JMAI)」において、『未完成』が国内総合ランキング第9位。
- 2003年、『ルール』で、第16回山本周五郎賞候補。
- 2004年、『接近』で第17回山本周五郎賞候補。
- 2005年、『七月七日』で第132回直木三十五賞候補。
- 2006年、『遮断』で第135回直木三十五賞候補。
- 2008年、『敵影』で第138回直木三十五賞候補。
- 2010年、第3回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞受賞。
作風
朝香二尉&野上三曹コンビの「殺人」が起こらないミステリは、近くて遠い存在・自衛隊への見方を変える暖かさを持っている。
派手さはないが、淡々とした静謐な語り口、簡潔な文体、誠実な筆致を用いて、人間ドラマに主眼を置き、戦争を真摯に描き続ける異色の作家である。
作品リスト
単行本
- UNKNOWN(2000年4月5日、講談社ノベルス、ISBN 9784061821200)
- アンノウン(文庫化にあたり改題、2006年11月、文春文庫、ISBN 9784167717094)
- 少年たちの密室(2000年9月5日、講談社ノベルス、ISBN 9784061821477)
- フラグメント(文庫化にあたり改題、2005年5月1日、新潮文庫、ISBN 9784101182315)
- 未完成(2001年4月5日、講談社ノベルス、ISBN 9784061821811)
- アンフィニッシュト(文庫化にあたり改題、2008年12月、文春文庫、ISBN 9784167753214)
- ルール
- 分岐点
- 接近
- 七月七日
- 2004年9月24日、集英社、ISBN 9784087747157
- 2008年6月26日、集英社文庫、ISBN 9784087463088
- 初出:『小説すばる』2002年11月号 - 2003年11月号に隔月掲載
- 遮断(2005年12月20日、新潮社、ISBN 9784104629022)
- 初出:『小説新潮』2004年2月号、5月号、8月号、12月号、2005年3月号
- 敵影(2007年7月25日、新潮社、ISBN 9784104629039)
- 初出:『小説新潮』2005年12月号、2006年3月号、6月号、
- メフェナーボウンのつどう道(2008年1月12日、文藝春秋)
- 初出:『別冊文藝春秋』2007年3月号 - 11月号
- 線
- 2009年8月25日、角川書店
- 2012年7月25日、角川文庫
- 初出:『野性時代』2007年6月号、11月号、2008年7月号、12月号、2009年1月号-5月号
- ふたつの枷(2010年7月26日、集英社)
- ニンジアンエ(2011年11月25日、集英社)
- 初出:『小説すばる』2010年9月号-2011年8月号
- 死んでも負けない(2012年12月19日、双葉社)
- 初出:『小説推理』2012年4月号-2012年9月号
単行本未収録作品
- 職業病(『小説現代』1998年11月号)
- デビュー前、小処誠二名義でショートショート・コンテストに投稿したもの。
- たのみごと(『小説すばる』2001年4月号)
- 九五年の衝動(『メフィスト』2001年5月号)
- 背中の陽(『小説すばる』2001年7月号)
- 子は親の(『週刊小説』2001年7月27日号)
- 転進の終点(『オール讀物』2009年7月号)
- 最後の義務(『野性時代』2009年11月号)
- 水を飲まない捕虜(『小説すばる』2013年11月号)
アンソロジー収録作品
- ショートショートの広場(12)(阿刀田高編・2001年5月、講談社文庫、ISBN 9784062731560)
- 「職業病」を収録。
- ザ・ベストミステリーズ2002 推理小説年鑑(2002年7月、講談社、ISBN 9784061149038)
- 「九五年の衝動」を収録。
- 短篇ベストコレクション―現代の小説〈2009〉(2009年6月、徳間書店、ISBN 9784198929930)
- 「たてがみ」を収録。
- 作家の手紙〈2007〉(2007年2月、角川書店、2010年11月角川文庫)
- 「哀悼の手紙 若かりし日は男前だったじいちゃんへの手紙」を収録。