原卓也
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原 卓也(はら たくや、男性、1930年7月3日 - 2004年10月26日)は、ロシア文学者。東京外国語大学名誉教授。
ロシヤ文学者原久一郎の子として東京に生まれる。東京都立北園高等学校を経て、1953年東京外国語大学ロシヤ語卒業、文筆活動に入る。1966年、東京外国語大学助教授、1973年教授。1989年から1995年まで学長を務めた。1993年、日本ロシア文学会会長。1995年、ポーランド政府よりコマンドル功労十字勲章を授与される。
著作
単著
- 『スターリン批判とソビエト文学』(白馬出版 1973年)
- 『チェーホフ研究』(中央公論社 1975年)
- 『ロシア・ジョーク集』(実業之日本社 1978年)
- 『オーレニカは可愛い女か――ロシア文学のヒロインたち』(集英社 1981年)
- 『ドストエフスキー』(講談社現代新書 1981年)
- 『わが心の中のロシア』(論創社 2003年)
編著
- 『ロシア――読んで旅する世界の歴史と文化』(新潮社 1994年)
共編著
- (小泉猛)『ドストエフスキーとペトラシェフスキー事件』(集英社 1971年)
- (江川卓)『ドストエフスキー・アルバム』(新潮社 1978年)
- (西永良成)『翻訳百年――外国文学と日本の近代』(大修館書店 2000年)
訳書
- ミハイル・ショーロホフ『静かなドン』原久一郎共訳(新潮社 1954年)のち文庫
- アレクセイ・トルストイ『苦悩の中を行く』(新潮社 1955年)のち文庫
- ワシレフスカヤ『夜明け』講談社、1956年)
- アレクセイ・トルストイ『びっこの公爵』ロシア文学全集 (修道社、1957年)
- ワシレフスカヤ『虹』ロシア文学全集 (修道社、1957年) のち新潮文庫
- イリヤ・エレンブルグ『日本印象記』 山田茂勝共訳 (中央公論社 1957年)
- ショーロホフ『開かれた処女地』世界文学全集(新潮社 1958年)のち文庫
- A.ベリヤーエフ『ドウエル教授の首』世界大ロマン全集 (東京創元社、1958年) のち文庫
- M.ジェスチェフ『オーレニカ』(新潮社 1958年)
- 『呪の家』 世界恐怖小説全集 第10 編訳 (東京創元社 1959年)
- M・ワシリエフ/C・グーシチエフ編『21世紀のレポート』工藤精一郎共訳(新潮社 1959年)
- 『チェーホフ全集』全16巻、神西清・池田健太郎共訳(中央公論社 1960年-1961年)
- ステリマフ『人の血は水ならず』(文藝春秋新社 1961年)
- チェホフ『狩場の悲劇』世界推理小説大系(東都書房、1963年)
- レフ・トルストイ『復活』世界の文学(中央公論社 1963年)、中公文庫全1巻
- トルストイ『戦争と平和』世界の名作(集英社、1963年)
- 「新集.世界の文学17.18.19 トルストイ」(中央公論社、1968年)
- トルストイ『アンナ・カレーニナ』 世界の文学(中央公論社、1964年)
- ニコライ・ノーソフ『ビーチャの学校生活』(小学館 1964年)
- 『愛の手紙 文豪・偉人の愛の記録』 原久一郎共訳編(集英社 1964年)
- レオニード・レオーノフ『泥棒』世界文学全集(集英社 1965年)
- ヴラジーミル・テンドリャコフ『激流』世界文学全集(集英社 1965年)
- ヴァシーリー・アクショーノフ『同期生』草鹿外吉共訳(白水社 1965年)
- トルストイ『人生・宗教・芸術』編訳(白水社 1966年)
- アントーノフ『色とりどりの石』現代ソヴェト文学18人集(新潮社 1967年)
- ドストエフスキー『貧しき人々』(偕成社 1967年)
- アレクサンドル・グリーン『深紅の帆』少年少女世界の文学(河出書房 1967年)
- アンドレイ・プラトーノフ『ジャン フロー』現代ソヴェト文学18人集(新潮社 1968年)
- イワン・アレクセーヴィチ・ブーニン 『ミーチャの恋・エラーギン騎兵少尉の事件』 ノーベル賞文学全集(主婦の友社 1971年)
- ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(新潮世界文学 1971年) のち文庫
- レフ・トルストイ『クロイツェル・ソナタ 悪魔』(新潮世界文学 1971年) のち文庫
- 『ドストエフスキーとペトラシェフスキー事件』 小泉猛共編訳(集英社 1971年)
- レフ・トルストイ『少年時代』『青年時代』『幼年時代』(新潮世界文学 1971年) のち文庫
- レフ・トルストイ『人生論』(新潮文庫 1975年)
- アンドレイ・サハロフ『サハロフは発言する』(新潮社 1975年)
- アレクサンドル・ソルジェニーツイン自伝『仔牛が樫の木に角突いた』 染谷茂共訳(新潮社 1976年)
- ドストエフスキー『罪と罰』世界の文学(世界文化社 1978年)
- トルストイ『イワン・イリーチの死 神父セールギイ』キリスト教文学の世界(主婦の友社、1978年)
- 『鰐・賭博者』 ドストエフスキー全集(新潮社、1978年)、のち「賭博者」新潮文庫
- 『ロシア・ジョーク集』 (編著:実業之日本社、1978年11月)
- レオニード・アンドレーエフ 『霧の中』 世界文学全集(集英社 1979年)
- 『書簡・評論』 ドストエフスキー全集(新潮社 1979年)
- ニコライ・ゴーゴリ『鼻・外套』世界文学全集(集英社 1980年)
- ヴァレンチン・ラスプーチン『生きよ、そして記憶せよ』安岡治子共訳(講談社 1980年11月)
- レオニード・グロスマン『ドストエフスキーの一日 ルーレテンブルグ』(講談社 1981年12月)
- E.トーポリ、F.ニェズナンスキイ『消えたクレムリン記者 赤い麻薬組織の罠』(中央公論社 1983年)
- E.トーポリ、F.ニェズナンスキイ『赤の広場 ブレジネフ最後の賭け』(中央公論社 1983年)
- フリードリヒ・ニェズナンスキイ『「ファウスト」作戦 書記長暗殺計画』(中央公論社 1987年9月)
- 『チェーホフ短編集』(福武文庫 1988年)
- ニコライ・ゴーゴリ『隊長ブーリバ』(第三文明社 1988年7月)
- アンドレイ・プラトーノフ『プラトーノフ作品集』(岩波文庫 1992年)
- 『暗い並木道』 イワン・ブーニン短編集(サンマーク 1998年1月)