匠ひびき
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匠 ひびき(たくみ ひびき、1969年8月31日 - )は兵庫県伊丹市出身の女優で元宝塚歌劇団花組トップスター。血液型はA型。愛称はチャーリー。
来歴・人物
小学校高学年から樹里咲穂、和央ようかも在籍していた宝塚コドモアテネに通っていた。伊丹市立天王寺川中学校ではバドミントン部に所属。中学卒業後すぐ宝塚音楽学校に入学。
1987年、宝塚歌劇団に入団。「宝塚をどり賛歌/サマルカンドの赤いばら」で初舞台を踏む。同期にいずれも女優の天海祐希(1993年 - 1995年まで月組トップスター)、絵麻緒ゆう(2002年のみ雪組トップスター)、歌手の姿月あさと(1998年 - 2000年まで宙組トップスター)、女優の青山雪菜(元娘役スター)らがいる。同年5月、花組に配属。ダンスに優れていたこともあり、早くからダンサーとしての才能を開花させる。
1993年、「メランコリック・ジゴロ」で新人公演初主演。
1995年、「チャンピオン!」で宝塚バウホール初主演。
2000年6月に専科に異動。
2001年5月、愛華みれの後任含みとして花組に戻り、11月トップスター就任。相手役は愛華から続いて大鳥れい。
2002年、トップとしての初主演は「カナリア」。同年の「琥珀色の雨にぬれて/Cocktail」が退団公演となる。大劇場千秋楽の直後に脊髄炎により、東京公演の前半と「ダイヤモンドアイズ」を休演した。[1]
2003年、「レディ・ゾロ」で舞台復帰し、女優として活動を開始。
2011年、「カナリア」が宝塚歌劇団で再演された際には、トークショーに出演した。
宝塚歌劇団時代の主な舞台
- 1987年
- 3 - 5月 初舞台「宝塚をどり賛歌」/「サマルカンドの赤いばら」(宝塚大劇場)(雪組)
- 8 - 9月 「あの日薔薇一輪」/「ザ・レビュースコープ」(宝塚大劇場)
- 12月 「あの日薔薇一輪」/「ザ・レビュースコープ」(東京宝塚劇場)
- 1988年
- 3 - 5月 「キス・ミー・ケイト」(宝塚大劇場)
- 7月 「キス・ミー・ケイト」(東京宝塚劇場)
- 9 - 11月 「宝塚をどり讃歌’88」/「春ふたたび」/「フォーエバー!タカラヅカ」(宝塚大劇場)
- 1989年
- 1 - 2月 「会議は踊る」/「ザ・ゲーム」デモリショ・マン[2] (宝塚大劇場)
- 2月 「タイム・アダーシオ」(東京簡易保険ホール)
- 4月 「会議は踊る」/「ザ・ゲーム」(東京宝塚劇場)
- 6 - 8月「ロマノフの宝石」/「ジタン・デ・ジタン-夢狩人-」(宝塚大劇場)
- 10月 「宝塚をどり賛歌'89」/「フォーエバー!宝塚」(ニューヨーク ラジオ・シティー・ミュージック・ホール)
- 12月 「ロマノフの宝石」/「ジタン・デ・ジタン-夢狩人-」(東京宝塚劇場)
- 1990年
- 2月 「ロマノフの宝石」/「ジタン・デ・ジタン-夢狩人-」(中日劇場)
- 3 - 5月 「ベルサイユのばら-フェルゼン編-」(宝塚大劇場)
- 5 - 6月 「美しき野獣」(宝塚バウホール)
- 7月 「ベルサイユのばら-フェルゼン編-」(東京宝塚劇場)
- 9 - 10月 「秋…冬への前奏曲」/「ザ・ショーケース」(宝塚大劇場)
- 11月 「松本悠里能学撰」(宝塚バウホール)
- 1 - 2月 「春の風を君に…」/「ザ・フラッシュ!」(宝塚大劇場)
- 2月 「美しき野獣」(日本青年館)
- 3月 「美しき野獣」(愛知文化講堂)
- 4月 「春の風を君に…」/「ザ・フラッシュ!」(東京宝塚劇場)
- 6 - 8月 「ヴェネチアの紋章」新人公演:ヴィットリオ(本役:真矢みき)[2]/「ジャンクション24」チャーリー[2](宝塚大劇場)
- 9月 「ベルサイユのばら-フェルゼン編-」(地方公演)
- 11月 「ヴェネチアの紋章」/「ジャンクション24」(東京宝塚劇場)
- 12月 クリスマスディナーショー(神鉄会館)
- 1月 「ドニエプルの赤い罌粟 」(宝塚バウホール)
- 2 - 3月 「白扇花集」/「スパルタカス」新人公演:サビヌス(本役:真矢みき)[2](宝塚大劇場)
- 4 - 5月 「けれど夢の中でめざめたときに」タクミ/ケレド[2](宝塚バウホール)
- 6月 「白扇花集」「スパルタカス」(東京宝塚劇場)
- 11月 「TAKARAZUKA ”夢 ”」(ニューヨーク ジョイス・シアター)
- 12月 「TAKARAZUKA ”夢 ”」(シアター・ドラマシティー)
- 2 - 3月 「メランコリック・ジゴロ -あぶない相続人-」3月・新人公演:ダニエル(安寿ミラ)[2] *初主演/「ラ・ノーバ!」(宝塚大劇場)
- 4 - 5月 「ル・グランモーヌ-失われし日々-」フランソア[2](宝塚バウホール)
- 6月 「メランコリック・ジゴロ -あぶない相続人-」/「ラ・ノーバ!」(東京宝塚劇場)
- 8 - 9月 「ベイ・シティ・ブルース」8月・新人公演:ハーヴェイJr.(本役:安寿ミラ)[2]*主演/「イッツ・ア・ラブ・ストーリー」(宝塚大劇場)
- 10月 「ワン・タッチ・オブ・ヴィーナス」(アートスフィア)
- 10 - 11月 「ワン・タッチ・オブ・ヴィーナス」(宝塚バウホール)
- 12月 「ベイ・シティ・ブルース」/「イッツ・ア・ラブ・ストーリー」(東京宝塚劇場)
- 2月 「ベイ・シティ・ブルース」/「イッツ・ア・ラブ・ストーリー」(中日劇場)
- 3 - 5月 「ブラック・ジャック 危険な賭け」ブラック・ジャックの影[2]/「火の鳥」(宝塚大劇場)
- 5 - 6月 「アロー・アロー・キャメロット?」ランスロット[2](宝塚バウホール)
- 7月 「ブラック・ジャック 危険な賭け」ジョイ[2]/「火の鳥」オルガ[2](東京宝塚劇場)*7月27~29日は宝塚大劇場の配役
- 8月 真矢みきディナーショー「ミスティー・ナイト」(大阪新阪急ホテル、呉阪急ホテル、高知新阪急ホテル)
- 9 - 11月 「冬の嵐、ペテルブルクに死す」ジェニファー[2]/「ハイパー・ステージ」(宝塚大劇場)(10月10日より怪我のため休演)
- 1月 「哀しみのコルドバ」「メガ・ヴィジョン」(宝塚大劇場)
- 2 - 3月 「LAST DANCE」(宝塚バウホール)
- 3月 「LAST DANCE」(日本青年館)
- 3月 「哀しみのコルドバ」/「メガ・ヴィジョン」(劇場・飛天)
- 4月 「哀しみのコルドバ」/「メガ・ヴィジョン」(東京宝塚劇場)
- 6 - 8月 「エデンの東」ノア[2]/「ダンディズム!」(宝塚大劇場)
- 9月 「チャンピオン!」カルロス[2](宝塚バウホール)*バウホール初主演
- 9月 「チャンピオン!」(日本青年館)
- 11月 「エデンの東」/「ダンディズム!」(東京宝塚劇場)
- 1 - 2月 「花は花なり」/「ハイペリオン」リザードA[2](宝塚大劇場)
- 3月 「HURRICANE」ジョージ(宝塚バウホール)
- 4月 「花は花なり」/「ハイペリオン」(東京宝塚劇場)
- 6 - 8月 「ハウ・トゥー・サクシード」ジェンキンス[2](宝塚大劇場)
- 9 - 10月 「エデンの東」/「ダンディズム!」(地方公演)
- 11月 「ハウ・トゥー・サクシード」
- 12月 「香港夜想曲」(宝塚バウホール)
- 1月 「香港夜想曲」(宝塚バウホール)
- 2 - 3月 「失われた楽園」マリオ・デ・ルーカ[2]/「サザンクロス・レビュー」チノ[2](宝塚大劇場)
- 4月 ディナーショー「Pearl Eyes」(宝塚ホテル、東京パレスホテル、高知新阪急ホテル)
- 6月 「失われた楽園」/「サザンクロス・レヴュー」(東京宝塚劇場)
- 8 - 9月 「ザッツ・レヴュー」(宝塚大劇場)
- 10 - 11月 「白い朝」栄二[2]*主演 (宝塚バウホール)
- 12月 「ザッツ・レビュー」源次[2](東京宝塚劇場)
- 12月 「アデュー東京宝塚劇場」(東京宝塚劇場)
- 2月 「ザッツ・レビュー」(中日劇場)
- 2 - 3月 「白い朝」(日本青年館)
- 5 - 6月 「SPEAKEASY」ラリー・ロキット[2]/「スナイパー」歌うパイロットA[2](宝塚大劇場)
- 7月 「真矢みき スーパー・リサイタル in 日本武道館」(日本武道館)
- 8月 「SPEAKEASY」/「スナイパー」(TAKARAZUKA1000days劇場)
- 10月 「第39回 宝塚舞踊会」(宝塚大劇場)
- 10 - 11月 「春ふたたび」/「サザンクロス・レビュー」(全国ツアー)
- 1 - 2月 「夜明けの序曲」高浪定二郎[2](宝塚大劇場)
- 4 - 5月 「夜明けの序曲」(TAKARAZUKA1000days劇場)
- 5月 「'99 TCAスペシャル ハロー!ワンダフルタイム」 宝塚・東京衛星二元中継(TAKARAZUKA1000days劇場)
- 7月 「'99 宝塚巴里祭」(ホテル阪急インターナショナル)
- 8 - 9月 「タンゴ・アルデンチーノ」カール・フォン・ハートロー男爵[2]/「ザ・レビュー'99」(宝塚大劇場)
- 10月 「第3回 宝塚狂言の会」(宝塚バウホール)
- 11月~12月 「タンゴ・アルデンチーノ」/「ザ・レビュー'99」(TAKARAZUKA1000days劇場)
- 2月 「タンゴ・アルデンチーノ」/「ザ・レビューⅣ」(中日劇場)
- 4 - 5月 「源氏物語 あさきゆめみし」頭の中将[2]/「ザ・ビューティーズ!」(宝塚大劇場)
- 7 - 8月 「源氏物語 あさきゆめみし」「ザ・ビューティーズ!」(TAKARAZUKA1000days劇場)
- 9月 「トム・ジョーンズの華麗なる冒険」トム・ジョーンズ[2]*主演(宝塚バウホール)
- 9月 「トム・ジョーンズの華麗なる冒険」(日本青年館)
- 11 - 12月 「ルートヴィヒⅡ世」ベルンハルト・フォン・グッデン博士[2]/「Asian Sunrise」(宝塚大劇場)
- 12月 「アデューTAKARAZUKA1000days劇場」(TAKARAZUKA1000days劇場)
- 2 - 3月 「Asian Sunrise」(東京宝塚劇場)
- 4月 「桜祭り狸御伝」(梅田コマ劇場)
- 7 - 8月 「ミケランジェロ」ジュリアーノ・ブジャルディーニ[2]/「VIVA!」(宝塚大劇場)
- 9 - 11月 「ミケランジェロ」/「VIVA!」(東京宝塚劇場)
- 11月 「いっきにパラダイス」*トップとしての初仕事(放送2002/1/25)
- 12月 「カナリア」ヴィム[2](シアター・ドラマシティ)
- 1月 「カナリア」(ル テアトル銀座)
- 3 - 4月 「琥珀色の雨にぬれて」クロード・ドゥ・ベルナール公爵[2]/「Cocktail」(宝塚大劇場)
- 4月 「ダイヤモンド・アイズ」(シアタードラマシティ)休演
- 5 - 6月 「琥珀色の雨にぬれて」/「Cocktail」(東京宝塚劇場)
宝塚歌劇団退団後の主な活動
舞台
- レディ・ゾロ(2003年) - タニア・ヴェガ(レディ・ゾロ)
- 風のなごり(2003年) - 西野舞子
- LOVE LETTERS(2003年) - メリッサ
- そして誰もいなくなった(2003年、2005年) - ヴェラ・クレイソーン
- 椅子の上の猫(2005年) - 広川類子
- 屋根の上のヴァイオリン弾き(2006年) - ツァイテル(長女)
- 妻をめとらばー晶子と鉄幹ー(2006年、2007年) - 管野須賀子
- 安寿ミラダンスコンサート「female.9」(2008年)
- もと夫婦(2008年)- 一の瀬留美
- 女将の花道(2010年)- 西野京子
映画
- 八月のかりゆし(2002年) - るいこ
- 最後の晩餐-The Last Supper(2004年) - 秋本加奈子
ドラマ
- 月曜ミステリー劇場 棟居刑事シリーズ 3『追跡』(2004年3月8日、TBS) - 門脇昌子
- 新しい風(2004年、TBS) - 森田陽子
- 剣客商売(2004年、フジテレビ) 第5シリーズ 第6話「その日の三冬」 - お絹 役
- 七色のおばんざい(2005年、NHK) - 塚田万里
バラエティ
- ハイビジョン宝塚歌劇2002(2002年12月8日、NHKハイビジョン)
- スタジオパークからこんにちは(2003年1月22日、NHK)
- メレンゲの気持ち(2003年2月8日、日本テレビ)
- クイズ!ヘキサゴン(2004年6月16日、フジテレビ)
エピソード
- 宝塚歌劇団の公式プロフィールブック「宝塚おとめ」では身長が168cmとなっているが、実際には身長が163cmしかなく、それでも「宝塚に入ったからには男役がやりたい」という本人たっての希望により、男役として舞台に上がり、一作限りではあるものの、トップスターの座にのぼり詰めた[3]。
- チャーリーの愛称は宝塚音楽学校時代、自転車で通学していたことから命名した。ただし同校の規則で自転車通学は禁止されている[4]。
脚注
外部リンク
テンプレート:宝塚歌劇団 テンプレート:宝塚歌劇団花組主演男役
テンプレート:ロマンチック・レビュー- ↑ 匠ひびき、骨髄炎だった!花組東京公演も当面は休演(スポニチ、2002年4月28日)
- ↑ 2.00 2.01 2.02 2.03 2.04 2.05 2.06 2.07 2.08 2.09 2.10 2.11 2.12 2.13 2.14 2.15 2.16 2.17 2.18 2.19 2.20 2.21 2.22 2.23 2.24 2.25 2.26 2.27 2.28 2.29 2.30 「歌劇」2002年6月号 p.106-107(阪急電鉄株式会社 コミュニケーション事業部)
- ↑ 2003年 日本テレビ「メレンゲの気持ち」にて、本人の口から語られている。
- ↑ 2004年 フジテレビ「クイズ!ヘキサゴン」より。