假屋崎省吾

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假屋崎 省吾(かりやざき しょうご、1958年12月17日 - )は、日本華道家タレント東京都練馬区出身。AB型。

略歴

園芸好きの両親のもとに生まれ、自称「園芸少年」であった小学生の頃から、NHK趣味の園芸』『きょうの料理』『婦人百科』を定期購読していた。1983年早稲田大学文学部在学中に「自分を表現するための職業を考えたとき、好きな花で自己表現できるのではないか」と考え、いけばな「草月流」本部教室に入門。家元の勅使河原宏に師事する。映画監督でもあった宏が「いけばなで、それを仕事として独立する気概を持った人」を育てるべく設けた「男子専科」の初期メンバーであった。

早稲田大学卒業間近の1985年末に父親が急逝し、一旦は就職するが3か月で退職し、アルバイトをしながらいけばなに専念。その後、草月工房に入社。草月出版新人賞、ディスプレイデザイン賞など数々の賞を受賞し、財団法人草月会評議員、草月流師範会理事、草月流本部講師を歴任。1992年に現在の事務所を設立する。「假屋崎省吾 花・ブーケ教室[1]」を主宰し、草月流の基本に留まらず、ブーケなどの指導もしている。

1996年アメリカ合衆国大統領クリントン来日時、1997年チリ大統領来日時、1998年イタリア大統領来日時や、1999年今上天皇在位10周年記念式典に於いて、花の総合プロデュースを務める。単に花を生けるということだけでなく、空間芸術家としての視点を持った作品を手がけている。

日本各地で個展を開催しているが、毎年秋の目黒雅叙園での個展は本人の企画で、教室展も催される。目黒雅叙園の保存建築「百段階段」は、国の登録有形文化財に登録されており、普段は公開されていない。その華美な装飾で埋め尽くされた空間に大がかりな作品も生ける。近年は地方の歴史的建築物にも意欲的に挑んでおり、まちおこしにも貢献している。

人物

  • 現在は、本人曰く、個展の開催、教室での指導、本の出版、花に関わるビジネス、そしてタレントという5つの仕事をしている。
  • 「花は心のビタミンです」がモットー。
  • 美輪明宏のおっかけ(本人公認)を自認しており、美輪から「美をつむぎ出す手を持つ人」と評される。
  • 10代の頃はピアニストを目指していたこともあり、クラシック音楽を好む。舞台美術を手掛けることはもとより、音楽会での演奏家とのコラボレーションとして、演奏とともに舞台上で花を生けることも多い。
  • 料理が得意で、近年はレシピ本も執筆している。
  • ガラス花器の制作を長年やっており、個展ではガラス工場で自ら成型した花器にも作品が生けられる。
  • 假屋崎という苗字は鹿児島県にあり、鹿児島県日置市が父親の出身地である。假屋とは薩摩藩代官所を指すが、本人は假屋崎という地名があったと話している。ちなみに、鹿児島県出身の綾小路きみまろの本名も假屋である。

主な活動

  • 1998年、『たけしの誰でもピカソ』に出演。1999年、同番組のスタジオで花を生けるデモンストレーションを行い、作品が紹介された。2000年頃からタレント活動を始める。
  • 2004年、NHK『趣味悠々 -假屋崎省吾の暮らしを彩る花スタイル-』の講師を務める。
  • 2007年、徳島県美馬市の重要伝統的建造物群保存地区にある藍商佐直吉田家住宅で第1回「うだつをいける」を開催。以来、同イベントをほぼ毎年開催している。
  • 2008年度日仏交流150年フランス広報大使として活動。
  • 2008年、自らのピアノ演奏も収録したクラシックCDを発表。
  • 2009年、藍商佐直吉田家住宅で個展を開催したことをきっかけに、徳島県美馬市観光大使に就任。
  • 2010年4月、オランダのチューリップ大使に任命され、キューケンホフ公園内のパビリオンにて個展を開催。
  • 2010年5月 - 6月、平城遷都1300年祭のイベントとして、バラ園を所有する奈良市霊山寺にて個展を開催。
  • 2010年10月、イタリアのローマ国際映画祭にて、36メートルのレッドカーペットにインスタレーションを制作[2]
  • 2010年12月 - 翌月、フランス・パリプティ・パレ美術館にて個展を開催[3]。存命芸術家として、日本人として、初の開催。

出演

脚注

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外部リンク

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  1. 2009年8月までは「假屋崎省吾花教室」と称していた。
  2. シネマトゥデイ記事
  3. ‘Au-dela de l'espace-temps, la magie de Shogo Kariyazaki’
  4. 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 テンプレート:Cite web