俺たちの朝
テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『俺たちの朝』(おれたちのあさ)は、日本テレビと東宝が制作した青春ものテレビドラマ。1976年10月17日から1977年11月13日まで、日本テレビ系列で日曜日20時から1時間枠で放送された。全48回。
刑事ドラマ『太陽にほえろ!』のテキサス役で殉職(降板)した当時注目の勝野洋の次回作であり、初の主演作。そして、前番組であった中村雅俊主演『俺たちの旅』の人気を引き継ぎ、当初は全13話の予定だったが全48話一年間のロングランとなった。
ドラマの舞台、古都・鎌倉
1970年代後半から1980年代前半頃まで、神奈川県鎌倉のイメージに強い影響をもたらしたドラマである。ドラマの舞台となった古都・鎌倉が見直されて、放映中からドラマに喚起された若者の観光名所となる。とりわけ、主人公達が住んでいる設定の江ノ島電鉄・極楽寺駅周辺は連日の賑わいであった。このドラマのおかげで当時廃線が危ぶまれていた江ノ島電鉄の乗客数がうなぎ登りとなり存続が決定した。また、ドラマにちなんだ記念乗車券も発売されている。
あらすじ
修学院大学を中退した修治(オッス)とオッスの友人で在学中の勇夫(チュー)は、都内の下宿先を追い出され、偶然会ったオッスの幼友達で先輩でもある太作(ヌケ)を追って、居を求めてチューと2人でリヤカーを引き鎌倉まで行く。そして、そこで知り合った東京美術大学学生の麻子(カーコ)と3人で奇妙な共同生活を始めることになる。オッスは大の海好きで、スイミングクラブで働きながら将来はヨットでの世界一周を夢見ている。チューは芝居に命を賭け役者になることを、カーコは「染色」デザイナーの道に進むことをそれぞれ考えているが、途中での様々な苦労や困難、また、3人共同で始めたジーンズショップの閉店などで夢はだんだん遠のいていく。紆余曲折を経てオッスは父からもらった資金を元手に、遂に念願のヨットでの航海に出ることになるが…。
主な出演者
- 秋野は元々「津坂まさあき」という芸名だったが、この作品の出演で演じた役名をその後芸名として使用するようになった。名前の由来は『俺たちの朝』が「秋の大作」と言う触れ込みでの新作発表であった為、津坂はそれをヒントにして改名したという。
- 佐久間かおる(ツナギ)…森川正太
- 中村良則(アパートの大家)…穂積隆信
- 中村孝一(大家の息子)…井上純一
- 岩崎杏子(オッスの妹)…岡田奈々
- 岩崎尚子(オッスの母)…加藤治子
- 岩崎晧一郎(オッスの父)…北村和夫
- 西条美沙子(スナックレインのママ)…上村香子
- 田口貴代(チューの姉)…日色ともゑ
- 沢野美雪(貴代の洋裁店に勤める針子)…原田美枝子
- 佐伯順子(チューの演劇部の後輩)…土部歩
- 青田昇(ジーンズショップの大家)…名古屋章
- 柳田(ヌケの勤務先の上司、出版社の編集長)…柳生博
- 大谷光子(美雪と同じく貴代の洋裁店の針子)…水沢有美
- 唐沢早苗(美雪や光子と同じく針子)…関谷ますみ
- 滝村嘉市(カーコの父)…大滝秀治
- 滝村絹子(カーコの母)…東恵美子
放映リスト
回 | 放送日 | サブタイトル | ゲスト |
---|---|---|---|
1 | 1976年10月17日 | お前と俺ともうひとり | 清水昭博 |
2 | 1976年10月24日 | オッスと海と泣き上戸 | 松金よね子 |
3 | 1976年10月31日 | 白い帆と風と俺 | 荻島真一 二見忠男 |
4 | 1976年11月7日 | 愛と憎しみとひとりぼっち | |
5 | 1976年11月14日 | ヌケと親父と男の涙 | 津田京子 |
6 | 1976年11月21日 | 寝巻きと便所掃除と男のやきもち | 谷岡弘規 |
7 | 1976年11月28日 | 出逢いと愛と別れ | 浅野真弓 浅野温子 |
8 | 1976年12月5日 | ツナギとコンプレックスと仲間たち | 剛達人 大浜詩郎 |
9 | 1976年12月12日 | 一人前の男と初体験と年上の人 | 寺尾聰 |
10 | 1976年12月19日 | 別離とイヤリングと友達の女 | 関根恵子 仲谷昇 立枝歩 小野進也 千葉繁 |
11 | 1976年12月26日 | 喧嘩とやる気と下手な芝居 | 水谷邦久 佐竹明夫 千葉繁 |
12 | 1977年1月9日 | おんぶと冬の風と姉ちゃんの恋人 | 染谷久男 |
13 | 1977年1月16日 | 裸踊りと染色と口惜涙 | 小栗一也 すどうかづみ 吉水慶 稲垣昭三 |
14 | 1977年1月23日 | 冬の海とやさしさと少女の涙 | 塩屋洋子 |
15 | 1977年1月30日 | 金欠病と女子寮とオッスのギックリ腰 | |
16 | 1977年2月6日 | 食欲とスパイと不景気な面 | 寺尾聰 小山武宏 吉中正一 |
17 | 1977年2月13日 | チューとレポートと協力者たち | 松下達夫 庄司永健 早坂直家 |
18 | 1977年2月20日 | 初恋の人とろうけつ染めとカアコのご主人 | 江戸家猫八 松平健 |
19 | 1977年2月27日 | 雨漏と人工呼吸と熱い味噌汁 | 佐原健二 原ひさ子 |
20 | 1977年3月6日 | 三十男とおふくろと男の泣顔 | 矢野間啓二 |
21 | 1977年3月13日 | 父と兄妹と母の死 | 高橋昌也 |
22 | 1977年3月20日 | タヌキと青春時代と心の痛み | 小山田宗徳 結城美栄子 北村優子 |
23 | 1977年3月27日 | 炊事当番と物置小屋と下着の山 | 梅田智子 松崎しげる 斉藤洋介 大柴允人 |
24 | 1977年4月3日 | 夢と下着ともういやっ!! | 熊倉一雄 灰地順 嶋めぐみ |
25 | 1977年4月10日 | ジーンズショップと前売券と男の夢 | のこ |
26 | 1977年4月17日 | 親父と行きずりの女と春の凧 | 結城美栄子 |
27 | 1977年4月24日 | うなぎと未婚の母と愛してます | あべ静江 下条正巳 |
28 | 1977年5月1日 | 母と不良少女とすんません | 中村玉緒 大森暁美 |
29 | 1977年5月8日 | ドン底生活と芝居と大馬鹿野郎 | 木田三千雄 池田秀一 中井啓輔 |
30 | 1977年5月15日 | Kissとジンマシンとせつない気持 | |
31 | 1977年5月22日 | 三畳間とスポットライトとワタ菓子 | 三浦洋一 |
32 | 1977年5月29日 | 酔っぱらいと腕のいい経理マンとタマネギの皮 | 加藤嘉 |
33 | 1977年6月5日 | 海男と飛行機野郎と女の微笑み | 夏桂子 |
34 | 1977年6月12日 | ベッドと女子大生ともう知らない | |
35 | 1977年6月26日 | 喧嘩と一匹の魚と赤い車の女 | 秋野暢子 |
36 | 1977年7月10日 | 男2人と寝台車とカアコ頑張る | 伊藤めぐみ 谷岡弘規 うえずみのる 砂塚秀夫 |
37 | 1977年7月31日 | 金沢と片想いとカッとなったら止まらない | 木村理恵 加藤寿 |
38 | 1977年8月7日 | 能登の海とウマの骨と涙の父 | 木村理恵 加藤寿 |
39 | 1977年8月14日 | 殴り合いとヨットハーバーと船よさらば | 柴田恭兵 吉田豊明 |
40 | 1977年8月28日 | 鹿児島とWデイトと幼い日の呪文 | 北川陽一郎 |
41 | 1977年9月11日 | 薩摩の海とカツオ節とああ青春 | 左右田一平 |
42 | 1977年9月25日 | 芸術の秋とチャンスとどうしてこうなるの? | 奈良岡朋子 梶哲也 中真千子 稲川順子 |
43 | 1977年10月9日 | 別れの時とミクロネシアとよォッ!妹 | 樋浦勉 野村昭子 |
44 | 1977年10月16日 | 北の町・大沼とすんませんと家族ごっこ | 中村玉緒 綿引洪 |
45 | 1977年10月23日 | グッドバイと男のロマンと心が痛い | 赤座美代子 野村昭子 |
46 | 1977年10月30日 | ふるさとと家出娘と焼きそこないのパン | 栗田ひろみ 柴田恭兵 片岡五郎 舛田紀子 長谷川弘 |
47 | 1977年11月6日 | シドニーと燃える男とお先真っ暗 | 森次晃嗣 蜷川幸雄 |
48 | 1977年11月13日 | 絶望と出発と雨の中の接吻 |
スタッフ
- 企画:岡田晋吉(日本テレビ)、梅浦洋一(東宝)
- プロデューサー:川口晴年(日本テレビ)、石井幸一(東宝)
- 脚本:鎌田敏夫、畑嶺明、柏原寛司・他
- 監督:山本迪夫、土屋統吾郎
- 音楽:チト河内、演奏:トランザム(選曲:山川繁)
- 主題歌:『俺たちの朝』(作詞:谷川俊太郎・作曲:小室等・編曲:チト河内・歌:松崎しげる)
- 松崎本人も第23話でクラブ歌手としてゲスト出演している。
- 1996年に映画『八つ墓村』の主題歌として『青空に問いかけて』と改題して小室等がセルフカバーしている。
ソフト化情報
日本テレビ系で放映されたドラマ作品のソフト化を多数手掛けるVAPより2005年夏に全話収録のDVDボックスをふたつにわけて発売開始。初映像ソフト化であり、地上波はもとよりCS放送などでも近年放映の機会がなかった本作の待望のソフト化となった。