人間・失格〜たとえばぼくが死んだら

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テンプレート:暴力的 テンプレート:基礎情報 テレビ番組 テンプレート:Sidebar with collapsible lists人間・失格〜たとえばぼくが死んだら』(にんげん・しっかく たとえばぼくがしんだら)は、1994年7月8日より9月23日まで毎週金曜日22:00 - 22:54に、TBS系列の「金曜ドラマ」枠で放送されていた日本のテレビドラマ。主演は赤井英和

KinKi Kidsの初主演作と言われることがあるが、全編を通しての主演は赤井である。

キャッチコピーは「少年を殺したのはどの愛か」(セルビデオ)

概要

名門私立中学校を舞台にした物語で、イジメ体罰虐待自殺、父親の復讐などを描いた。倫理的・道徳的にタブーとされる話題を数多く扱ったことから、「過激で興味本位な内容である」という視聴者からの批判が多かったという。そのため、前半は視聴率で苦戦(第2話は9.8%)したが、徐々に視聴率を上げ、最終回は28.9%にも及んだ。平均視聴率は19.2%。第6話以降は全話視聴率20%以上を記録していたが、序盤の低迷が響き平均視聴率は20%を割った。

本作をきっかけに堂本剛堂本光一の二人は俳優として注目を集めることとなり、その後のブレイクに繋がった。赤井英和にとっては、本作が連続ドラマ初主演であった。

ストーリー

プロローグ

東京の進学校・修和学園中等部。比較的、裕福な家庭に育つ子供達が通う私立の男子校が物語の舞台である。勉強熱心な生徒が成績トップを競い合うが、その様子はややヒステリックであり、それぞれの生徒の内面の陰を感じさせる。最近では、校内で飼育しているウサギが、血を抜かれて惨殺されるという陰惨な事件も起きていた。

誠と留加の出会い

中学3年生の大場誠は、父親の大場衛と、その後妻である大場夏美と共に、神戸から東京に引っ越し、修和学園の3年A組に転校してくる。衛はラーメン屋を営み、夏美は子供をお腹に宿している。思春期の男の子にしては非常に素直で、父親の衛とも仲が良く、後妻の夏美とも悪くはない距離感で生活していた。貧しいながらも非常に円満な家庭環境で育つ真っすぐな少年。これは、修和学園に通う生徒達とはやや異質であることの伏線でもある。

誠は、同じクラスの影山留加と最初の友人になる。留加は、少年らしからぬ美貌を持ち、常に首席の座を維持する優秀な生徒である。スナックを経営する母親の影山小与との2人暮らし。物静かに読書にふけり、他人を寄せ付けない雰囲気を持つ一方で、ハツカネズミを親友と呼び、母親と愛人・瀬野公一郎の情事を盗聴するといった屈折した心を持つ。誰とでも友達になろうという性格の誠は、そんな留加にやや違和感を覚えつつも、心を開く留加との親交を深めていった。

誠へのイジメ

しかし、誠の生活は間もなく不幸な環境に一転する。あることがきっかけとなり、イジメの標的になるのである。1つのきっかけは、ホームルームの場で、クラスで行われている「イジメ問題」に対して、異論を唱える発言をし周囲の反感をかったこと。もう1つのきっかけは、留加と親友になったこと。裏を反すと、留加が誠に淡い恋愛感情をもち、ある人物の根深い嫉妬をかったことである。結果として、誠は同級生のみならず、教師や父親まで巻き込んだ、周囲の全員からの近親憎悪・無理解を受ける四面楚歌の状況へと追い込まれていく。

教科書への中傷的な落書き、清掃用具入れに閉じ込められての失禁、体育教師の宮崎信一による執拗な体罰、写真部顧問の新見悦男による悪質な嫌がらせ。誠の精神状態は限界に達していた。しかし、不幸にもクラス担任の森田千尋はおろか、唯一の理解者となり得るはずの父親の衛も、誠の異変が酷いイジメによるものであることを見抜けなかった。最終的には、彼が助けたはずの元イジメられっ子の武藤和彦は誠イジメのグループのリーダーになってしまう。一方、親友であるはずの留加は、深層では誠に想いを寄せる一方で、ある者の罠により芽生えた誠への不信感の感情の欠片と、彼を助けることによる報復の恐怖が交錯した、不安定な精神状態となっており、誠の心の支えにはならなかった。そして、誠へのイジメはピークに達する。ウサギの血を抜いた注射器、和彦がそれを誠に突きつけたとき、誠は自ら自分の命を絶つ選択をする。

誠の死の理由

物語は、誠が命を絶った後も、壮絶な展開を続ける。誠が生前に神戸のガールフレンド・菱田涼に送った手紙を通じ、衛は誠の死の原因がイジメにあることを知り、学校・教師・生徒を相手にその犯人探しを始める。しかし、ことなかれの態度を取る校長の新藤、学校経営上の風評を危惧する教頭の羽柴、イジメていた生徒、同じくイジメていた体育教師の宮崎らは、何事もなかったかのように衛を冷たくあしらう。

しかし衛は、体育教師の宮崎が誠をプールで溺れさせている写真が自宅に送りつけられたことをきっかけに、体育教師の宮崎が誠に体罰を行っていたのではないかという疑惑を持つ。疑惑を否定する宮崎。疑惑が事実であると直感する衛。ほどなくして宮崎は学校のプールで溺れ、帰らぬ人となる。誠の死に関わる者が他にもいることを直感した衛は、誠の同級生・間中俊平を問いただし、誠イジメのメンバーを聞き出す。俊平は、メンバーの一人として、衛が思いも寄らぬ名前を口にする。留加である。しかし、留加は、誠の死後、精神的なショックから昏睡状態に陥っていた。

宮崎の死に疑念を持った警察の須藤刑事は、宮崎殺しの犯人として衛をマークし始めていた。しかし、衛の復讐は続く。誠の死後、早くから復讐に怯えていた、誠の同級生の戸田哲雄は、森田に、誠に対するイジメがあったことやその先鋒が和彦だったことを告白し、森田は愕然とする。衛が、誠の同級生の松野裕次を殺害しようとするのを止めた森田は、体罰やイジメがあったことを裁判でおおやけにすると衛に誓い、衛は復讐をやめ出頭することを決意する。須藤刑事に罪を告白した衛は、夏美には真相を自分の口で伝えたいと言い、一日の猶予をもらう。夏美に告白しようとする衛だが、夏美から、衛宛に送られてきた封筒を渡される。中には、誠の死の瞬間を収めた写真が入っていた。真の首謀者の存在を確信した衛は、写真を送りつけた犯人を探すために、警察から逃亡する。

裁判で証言すると森田に約束した裕次は、哲雄にも証言をもちかける。しかし、イジメグループのリーダー和彦が、裕次と哲雄への口止めに入る。屈服する哲雄に対し、裕次は和彦達に歯向かう。しかし、その日から執拗なイジメを受けるようになり、和彦に脅され、自分の将来の不安をことさらに煽られた哲雄は、イジメの事実の証言の約束を無かったことにさせられたうえ、自身もやはり和彦の圧力によって裕次イジメに加担させられた。裕次イジメはエスカレートし、裕次は屈辱的なイジメを受けた上に和彦から自宅の家業への圧力を仄めかされ、口をつぐんだ。一方の森田も、イジメの事実の追及に奔走するものの、校長、教頭、同僚教師の村田志穂、米田太一らの冷ややかな態度を前に、事実上その追及の手は阻まれることとなる。

大きな力の存在

物語は、写真部顧問・新見の病的な精神状態の炸裂によりクライマックスを迎える。留加の誠に対する愛情を不信感に変え、体育教師・宮崎の誠への体罰の暴走を陰から操り、また他でもない誠と衛の親子の信頼関係を引き裂いた張本人は、新見だった。彼はときに写真というツールを使い、ときに言葉巧みな演技を使い、すべての人間の誠への想いを憎悪へと転化させていた。その原動力は、留加への想い、そして留加が想いを寄せた誠への嫉妬心だった。しかし、新見の暴走は誠の死後もとどまることを知らず、より一層加速していく。より刺激的なシーンを写真で切り取りたいという異常な欲求に取り憑かれた新見は、衛の自宅に宮崎による誠への体罰の証拠写真を送りつけ憎悪を引き出し、衛に宮崎を殺害させ、それを写真に収める。それでも欲求の収まらない新見は、遂には衛の自分への憎悪を引き出し、自分を殺害させようとする。人が人を殺す瞬間の顔を収めた「究極の写真」を撮影するため、新見は自分の首を締め上げる衛の顔に向けてカメラのシャッターを切り続ける。

エピローグ

衛は、宮崎の殺人及び俊平の殺人未遂容疑、新見の殺人未遂の現行犯で逮捕される。ことの全てを背後で操っていた新見であるが、司法の手は何の裁きも彼に加えることはできなかった。しかし、自身の首を締め上げる衛を写した写真のネガは、森田によって感光してしまい現像不可能になり、また、これまでの数々の事件の現場を収めた写真とネガもシュレッダーに掛けられてしまい、新見はそのショックに打ちのめされる。

その後、同級生の立場で誠をイジメていた和彦は、誠の幻影に怯え続け、発狂する。留加は昏睡状態を脱したものの、重度の記憶障害に陥っていた。

担任の森田は、全校集会で生徒を前にして言う。すべての心無い人が誠を殺したということ。他者を傷つけることで生きている実感を持とうとしているのではないかということ。そして、自分を愛するように他者も愛して欲しいということを。だが、他の教師らは無責任にも聞くなと言わぬばかりに生徒を退場させ、少数の生徒しか残らなかった。拍手で森田の意見に賛同するその中には、誠らしき姿もあった。焼け石に水かつ学校側は最後まで隠蔽体質を貫こうとしたというのになぜか森田は新しい希望を胸に抱いていた。

人影の少ない駅のプラットホームにたたずむ新見。彼が何者かの手に押され線路に転落した直後、列車がプラットホームに進入した。

それから7年後、森田は小学校の教師として生徒たちと共に充実した日々を過ごしていた。一方、出所した衛の前に野球のユニフォームを着た少年が現れる。その少年の名前は「大場学」だった。

登場人物

大場家

大場 衛〈35〉
演 - 赤井英和
誠の父。このドラマの実質的主人公。神戸から東京に転居後、大田区蒲田本町[1]にラーメン屋「なにわ亭」を開業する。実業団「関西鋼管」の野球チームに所属していたころは花形選手だったが、怪我による離脱をきっかけに出場機会を失い引退に追い込まれた過去を持つ。その事から誠が登校拒否を起こした時は強引に登校させようとするが、逆に誠を益々追い込むことになってしまう。周囲の陰謀などもあり、誠がイジメに遭っていることに気づけず、誠の死後、復讐を開始する。最後に新見を殺そうとするが、森田の説得で断念。7年の刑を終えた後、夏美と再会し、新たな息子の学と出会う。
大場 夏美〈25〉
演 - 横山めぐみ
誠の継母で妊婦(衛とは出来婚だった様子)独身の頃はディスコのお立ち台ギャルだったこともあるらしい。夏美が衛を呼ぶ時に使うニックネームのガッチャンは、衛が現役時代にホームランでバックスクリーンのカメラを破壊した試合の翌日の新聞の見出し記事から来た物。明朗快活で心優しい性格。誠の理解者となるが立場上、無理解な衛を超えることが出来ず苦悩する。殺人者となった衛から離婚届を渡されるも、それを拒否。その後、ラーメン屋を経営しながら、女手一つで学を育て、衛と再会を果たした。
大場 誠〈15〉
演 - 堂本剛KinKi Kids
このドラマの本当の意味での主人公。両親と共に関西の中学校から転校。成績優秀で正義感も強く明るい性格だったが、転入先でイジメを糾弾したことから、次のターゲットになり、新見の策略もあって孤立化し、追いつめられていく。第5話で実母の墓参りを終えた後、父に見送られ学校に通うが、屋上でのイジメの末に落下。次の第6話で一命を取り留めるが、容態が悪化して亡くなる。第12話において、衛の前に幻影として現れた。
大場 学
演 - 善家尚史
衛と夏美の息子(誠の異母弟)。衛の服役中に生まれ、母と共に父の帰りを待ち続けた。野球をしている。

修和学園中等部

森田 千尋〈23〉
演 - 桜井幸子
誠の担任教師。少々鈍くさい面がある。誠を理解しようとするが、交際・婚約した新見に操られてしまう。誠の死の真相を知るも圧力により公表は許されず、結婚を理由とした退職に追いやられる。学園を去る前に新見に絶縁状を叩きつけ、全校集会で誠の死から生じたメッセージを伝えた。7年後、小学校の教師となっており、眼鏡をかけるようになった。
新見 悦男〈28〉
演 - 加勢大周
修和学園の社会科教師であり、誠と留加が所属する写真部顧問。姉に育てられた過去を持つ。表向きは正義感が強く、爽やかな印象で、登山を趣味にしているが、裏の顔は窃盗癖の持ち主にして同性愛者であり、自分が物にしようと狙っていた留加が誠と親密になっていくことに反発し、誠を孤立させて自殺に追い込んだ張本人。イジメや他人が力に屈する様を眺める事を趣味にしており、他人を裏から扇動して巧みに操り、自己の欲求を満たそうとする謀略家。衛に殺されかけるが、衛にこれ以上人殺しをしてほしくない森田の介入で未遂に終わり、自身は森田から絶縁され、コレクションの写真も「宮崎を殺そうとしている衛」以外を処分されてしまう。その後、駅のホームで何者かに落とされ、電車に轢殺される。
宮崎 信一〈42〉
演 - 斉藤洋介
修和学園の体育教師にして学年主任。過去に数回、見合いを断られたとし、容姿等へのコンプレックスが強く、粗野な性格の人物。新見の罠に掛かったこと、女装写真の誤解から誠に体罰を振るうようになる。誠が危篤状態になった際には衛に菓子と「誠を心配する教師」を装って機嫌を取ろうとし、誠が亡くなったことを知ったときは安堵のあまり大笑いした。真相を知ろうとする衛を貶すが、新見から誠の手紙を知らされると以前同様に機嫌を取ろうとした。誠への体罰を行った学園内のプールで休んでいたところを衛に襲われる。命乞いするも叶わず、溺死させられた。遺体は1学期終業式の最中に発見された。
新藤校長
演 - 奥村公延
羽柴教頭
演 - 中丸新将
村田 志穂
演 - 山下容莉枝
米田 太一
演 - 山崎一
修和学園の教師たち。自分達に都合の悪い事を権力と圧力で悉く潰すという、隠蔽体質を体現した者たち。村田は森田や宮崎を何かと笑い者にする。
影山 留加〈15〉
演 - 堂本光一(KinKi Kids)
誠の同級生。父を知らず、中学入学まで祖父母に育てられた。大場夫妻からは「イルカ」もしくは「イルカくん」と呼ばれる[2]。少々、性格に屈折した面が見られ、同性愛者の新見から好意を抱かれる。誠を愛するようになるが、新見の策略で不信感を抱くようになり、母の顔写真がヌード写真とコラージュされた時は、激怒した。誠の死後は精神が破錠し、自殺未遂まで起こす。その後は療養生活を送る。
武藤 和彦〈14〉
演 - 黒田勇樹
誠の同級生で医者の息子。ウサギ殺しの犯人に仕立てあげられ、イジメられていたのを誠に救われるが、誠イジメの急先鋒に転じる。学年トップの成績を出した誠が塾に通わず家庭教師を付けてないことを知った時は驚きと動揺を隠せず、その事もイジメる側に転じた理由の一つと思われる。医者の息子である事を利用して、父の権力と金で周囲を懐柔して増長していった。だが、次第に誠の幻影に怯えて精神を破綻させ、母親を刺す凶行に及んでしまう。
松野 裕次
演 - 反田孝幸
イジメグループのリーダー格。父親は医療機器を扱っている。留加に憧れており、留加が引っ越すことになった際は自宅に会いに行った。衛に殺されかけたことで改心してイジメを告発しようとするが、グループから裏切り者呼ばわりをされた挙句に新たなイジメの標的となり、和彦からは父親の商売のことで脅されてしまう。大場家を訪れて謝罪し、許してもらおうとするが、「卑怯だ」と夏美に叱られる。板ばさみとなっている自分に嫌気が差して自殺しようとするが衛に止められた。その後、転校。
戸田 哲雄
演 - 小橋賢児
イジメグループの一員。誠の死後は「誠の亡霊(衛)」からの復讐を人一倍怖がっていた。それに耐えられず、森田にイジメを打ち明けるも和彦に圧力をかけられ、裕次イジメに加担させられてしまう。
間中 俊平
演 - 国分博(当時ジャニーズJr.
イジメグループの一員。劇中には両親が登場。衛に脅され、誠イジメに関っていたメンバーを教える。その直後、必死になって逃げ出した際にバイクに轢かれて入院。危うい状態だったが、最終回で意識が戻ったことを夏美から衛に伝えられた。
3年A組生徒
演 - 柏原収史三宅健(ジャニーズJr./V6)、大崎晃一

その他

武藤 妙子
演 - 山村美智
武藤の母。教育熱心だったが、のちに精神破綻した息子に刺されてしまう(小説版では彼女ではなく家庭教師が刺された)。
影山 小与〈32〉
演 - 荻野目慶子
留加の母でクラブを経営。高校生の頃に留加を出産後、長年に渡り実家に預けていた。穏やかな印象の美人で、衛からは亡くなった前妻・幸江に似ていると口説かれていた。
須藤
演 - 井川比佐志
温かみのある性格のベテラン刑事。多忙ゆえに妻は出ていってしまい、現在は高校生の息子と2人暮らし。息子の将来のことでケンカばかりしているが、息子のことを思っている。衛をマークし、追跡。出頭する様に説得した直後に逃げられた事もあるが、のちに逮捕。
坂元
演 - 長谷川幹樹
須藤と共に衛を追う若手刑事。森田のことが気になっているお調子者だが、自殺を図った留加を助けるというシリアスな面も描かれた。7年後、小学校教諭となった森田を見かけ、声を掛けようとするが、須藤に止められる。
菱田 涼
演 - 吉村涼
誠の転校前の同級生。誠から「太っている」とからかわれたことが元でテニスを始めた。誠と文通を続けていたが、自殺を知って上京。帰郷する際に衛に誠の手紙を渡す。
瀬野 公一郎
演 - 夏夕介
小与の愛人。小与の店の経営資金を出資している。それなりに心優しい性格で、留加に歩み寄ろうとするが、逆襲されてしまう。
家庭教師
演 - 加戸谷隆斗
和彦の家庭教師。

スタッフ

放送日程

各話 放送日 サブタイトル 演出 視聴率
第1話 1994年7月テンプレート:08日 イジメの法則 吉田健 14.7%
第2話 1994年7月15日 仮面の友達 テンプレート:09.8%
第3話 1994年7月22日 禁じられた少年愛 吉田秋生 13.0%
第4話 1994年7月29日 引き裂かれた絆 14.4%
第5話 1994年8月テンプレート:05日 逃げない勇気 吉田健 16.3%
第6話 1994年8月12日 最後の手紙 20.3%
第7話 1994年8月19日 父の復讐I 金子与志一 21.7%
第8話 1994年8月26日 父の復讐II 吉田秋生 21.9%
第9話 1994年9月テンプレート:02日 少年の亡霊 23.5%
第10話 1994年9月テンプレート:09日 残された標的 金子与志一 21.5%
第11話 1994年9月16日 最後の対決 吉田健 24.6%
最終話 1994年9月23日 明日に架ける橋 28.9%
平均視聴率 19.2%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)
  • 他に、1994年12月にスペシャルとして 『人間・失格 完結編』 を三夜連続で放送。

出演者のエピソード

  • 斉藤洋介は、生徒に対して執拗に体罰を加え続ける体育教師を演じたため、このドラマの後、悪人役のイメージが広まった。『家なき子』、『劇場版 家なき子』でも悪役を演じたが、『劇場版 家なき子』では主人公・相沢すずに鞭で暴行を加えたが、最後に改心し、すずを救う人物として描かれている。撮影合間のインタビューでは穏やかな口調で応えた。斉藤は自分の息子に対し本作での自分の演技を通じ「暴力行為を絶対に他人にしてはいけない」と教育していた。本作中でも、人には言えないお茶目な趣味を披露している。
  • 黒田勇樹は、イジメられる立場の弱々しい少年が、これでもかという陰湿なイジメを率先するリーダー格へと変貌していくという、当時の黒田の年齢を考えればなおさらに難しい役どころを演じた。金で人間関係を操る、イジメから助けてくれた恩人を逆にイジメる、父親の権力を利用する、など徹底的に嫌な人物をリアルに演じたため、演技自体は高い評価を受ける一方で、その悪役イメージが強く広まってしまった。「ドラマ放映中に、視聴者からカミソリの入った手紙が郵送されてきた」と後に当人は語っている。また、当時通っていた学校でも級友に「お前、何だありゃ?」と突っ込まれたという[3]
  • 加勢大周は、写真が趣味の文化系人間の教師を演じた。ごく普通のセーター・ファッションで登場し、またドラマの展開の鍵を握るクセの強い悪人役ということもあり、従来の爽やかなイメージが崩れた、と当時は話題になった。このドラマが元で自身の評判を大きく落としてしまい、その後の主役級のドラマ出演は途切れることになる。
  • 堂本光一と堂本剛は、本ドラマ中でキス・シーンを演じたが、リハーサルや撮り直し、スチル撮影を含めると10回以上キスをした、と後に語っている。
  • エンディングは衛と少年(善家尚史[4])がキャッチボールをしているが、あれは現役時代の衛と幼少期の誠だったと赤井英和が語っている。

本作出演者の他作品での共演

この作品の出演者は他作品で共演することもあった。本項では今作出演者のうち3名以上が他作品で共演した作品を挙げる。なお、ここで挙げた作品のうち「家なき子」以外は伊藤一尋がプロデューサーを担当している。太字はその作品のレギュラー出演者。

  • 高校教師(1993年版)』 … 桜井幸子赤井英和、山下容莉枝が共演。桜井は舞台となる女子校の生徒で赤井は体育教師役。山下は今作同様教師役で桜井演じる二宮繭の担任で準レギュラー出演。
  • 家なき子』劇場版・「家なき子2」 … 斉藤洋介、堂本光一、小橋賢児(家なき子2のみ)が共演。堂本剛は「家なき子2」にゲスト出演(最終回)
  • セカンド・チャンス』 … 赤井英和堂本剛黒田勇樹、奥村公延が共演。剛と黒田は兄弟の設定。赤井は、その兄弟のシングルマザー(田中美佐子)が付き合う相手のシングルファーザーの設定。奥村は剛と黒田の祖父役で準レギュラー出演。
  • 金田一少年の事件簿』… 堂本剛、小橋賢児
  • 若葉のころ』 … 堂本光一堂本剛、小橋賢児、斉藤洋介、奥村公延が共演。剛は、貧しい家庭で気丈に生きるが、周囲の環境に追い込まれていく少年の設定。光一は、そんな同級生の彼を助けようとするのだが、裕福な家庭に育ち悪意はないものの、どこか接し方が空回りしてしまう少年の設定。両名の配役上の境遇は、本ドラマに通じるものがあった。斉藤は、剛が入院する少年院の教官、小橋は、同じく少年院の生徒の設定。斉藤、小橋とも、本作品とは正反対に、剛に優しく接する人物として描かれた。斉藤、小橋は共に準レギュラーでの出演。奥村は光一演じる藤木甲斐が劇中終盤に勤務する印刷工場の主任役でゲスト出演。
  • 聖者の行進』 … 斉藤洋介、中丸新将、山崎一、奥村公延が共演。斉藤は知的障害者達が勤務する福祉施設の工場の工場長役で、今作とは打って変わり心優しい人物として描かれた。中丸はその工場に勤務する障害者の青年(いしだ壱成)の父親役で準レギュラー出演。山崎は劇中終盤の裁判での判事役でゲスト出演。奥村は本ドラマ同様校長の役で、主人公の理解者の一人で、ヒロインである音楽教師の勤務する高校の校長役として準レギュラー出演した。
  • 青の時代』 … 堂本剛小橋賢児、斉藤洋介、反田孝幸が共演。剛と小橋は不良仲間。斉藤と3人は直接関わるシーンはないが剛演じる安積リュウの弁護士(上川隆也)の中学時代の教師としてゲスト出演している。剛と反田は鑑別院でのルームメイトでゲスト出演。反田と小橋は直接関与がない。

その他

イジメ問題

  • 脚本家の野島伸司、および、プロデューサーの伊藤一尋は、本作品が社会派ドラマとなることを避けたと明言しており、イジメ自体はどの時代にもある普遍的な問題であるとした上で、人を死に追いつめる背景描写の一部として、イジメを使用した旨の発言を残している。
  • 一方で、放送終了と前後して、男子中学生がイジメの詳細内容を記載した遺書を残して自殺する事件(⇛愛知県西尾市中学生いじめ自殺事件)が発生し、このドラマも注目を浴びることとなる。

タイトル問題

  • 番組開始時は太宰治の小説名と全く同じ『人間失格』をタイトル名としていたが、太宰の遺族から抗議があったことから、第2話放送時より、タイトルを『人間・失格〜たとえばぼくが死んだら』と一部修正した。ドラマの内容そのものは脚本家の野島伸司のオリジナルストーリーであり、太宰の小説とは全く異なるものである。
  • なお、「たとえばぼくが死んだら」も、森田童子の楽曲のタイトルと全く同じである。野島伸司は、『高校教師』でも森田の楽曲を主題歌に採用している。

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脚注

  1. 衛に送り付けられた封筒に記された住所より
  2. 名前の由来も母小与が、イルカが好きだった事から来ている
  3. DVD及びビデオでのインタビューより
  4. 最終話で衛と夏美の子学役で出演。

関連項目

テンプレート:前後番組 テンプレート:TBS金曜ドラマ (1989年以降) テンプレート:ザテレビジョンドラマアカデミー賞

テンプレート:Asbox