立会川
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立会川(たちあいがわ)は、東京都目黒区および品川区を流れ東京湾に注ぐ二級河川。全長7.4km。昭和20年代までは魚[1]やザリガニが棲むきれいな小川であり、子どもたちの絶好の遊び場であったが、現在では大部分が暗渠となり、道路(立会道路)や、緑の豊富な遊歩道、公園などになっている。
地理
東京都目黒区にある碑文谷池と清水池に源を発し、南東方向へ流れる。品川区の西小山駅、荏原町駅、西大井駅、大井町駅、立会川駅付近を通り東京湾の勝島運河に注ぐ。
昭和後期には水量の減少と生活廃水等により汚れた川となり、1996年度には生物化学的酸素要求量(BOD)が都内の中小河川で最悪となっていた[2]。しかし2002年7月からJR東日本が、馬喰町駅-東京駅間の総武線トンネル内に湧き出る地下水の下水費用対策と、立会川の水量増加と水質改善を兼ねて、敷設した12kmの配水管により立会川への送水を開始し[2][3][4]、このことにより水質が大幅に改善した。2003年には海で孵化したボラの稚魚が大群で現れて話題となった。
名称の由来
以下のように複数の説があるが、定説となるものは無い。
- その昔、川を挟んで小競り合いがあったことから「太刀会川」とした。
- 鈴ヶ森刑場へ送られる罪人を、その親族や関係者が最後に見送る(立ち会う)場所であることから「立会川」となった。
- 中延の滝間(たきあい)という地を流れていたので滝間川(たきあいがわ)と呼ばれ、それが現在の立会川に変わった。