ペルム紀

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テンプレート:顕生代 ペルム紀(ペルムき、Permian period)は、今から約2億9,900万年前から約2億5,100万年前までを指す地質時代である。ただし開始と終了の時期はそれぞれ数百万年の誤差がある。以前はドイツの地層(上下二分される)名から二畳紀(にじょうき)と呼ばれることが多かったが、近年はペルム紀と呼ばれることが多い。石炭紀の後、三畳紀(トリアス紀)の前のである。また、古生代の最後の紀であり、ペルム紀が終わると中生代となる。ペルム紀という名前は、ロシアペルミという都市から名付けられた。

生息していた生物

ペルム紀には、様々な植物、巨大な両生類爬虫類が生息していた。その中には、恐竜や現生爬虫類の祖先となる双弓類もいた。哺乳類の祖先に当たる単弓類(哺乳類型爬虫類)も繁栄し、陸上には豊かな生態系が築かれていた。ペルム紀の浅いの堆積物からは、豊富な軟体動物棘皮動物腕足動物化石が産出する。三葉虫なども繁栄していた。

植物では、シダ植物に加え、イチョウ類やソテツ類といった裸子植物も繁栄を始めた。

また、特異な例であるが、この時代の微生物の培養が報告されている。約2億5000万年前に形成された岩塩層から、結晶内部に封じ込められていた古細菌真正細菌の培養に成功し[1]、古細菌の方はハロバクテリウム科の新属新種 Halosimplex carlsbadense として記載された。

大陸配置

ペルム紀の初期には、赤道付近に存在していたユーラメリカ大陸と、南半球から北上してきたゴンドワナ大陸が衝突し、パンゲア大陸と呼ばれる超大陸が形成されていた。北半球にはシベリア大陸が存在していたが、やがてシベリア大陸もパンゲア大陸と衝突し、ウラル山脈が形成され、ほぼ全ての陸地が1つの超大陸としてまとまることとなった。パンゲア大陸は赤道を挟み三日月状(Cの字)の形をとった。大陸の周囲はパンサラッサと呼ばれる大洋が囲んでおり、大陸の東側(三日月形の内側)には古テチス海と呼ばれる海が広がり、シベリア大陸からゴンドワナ大陸に、小大陸や島が点々と連なっていた。

気候

ペルム紀の初期には、ゴンドワナ大陸が南極地域にあり、大規模な氷床が発達していたため、気候は寒冷だった。しかしゴンドワナ大陸が北上して南極地域を脱したことから、氷床は融解しはじめ、気温は上昇に転じた。ペルム紀の末期には激しい気温上昇が起こり、地球の平均気温は23にも達した。これは、6億年前から現在まででもっとも高い気温である。

ペルム紀末の大量絶滅(P-T境界事変)

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ペルム紀の終わり(P-T境界)に、地球史上最大規模とも言われる大量絶滅が起こった。このとき絶滅したの割合は、海洋生物のうちの96%。全ての生物種の90%から95%に達すると言われる。原因はまだよくわかっていないが、スーパープルームにより地球史上もっとも激しい火山活動が起き(この火山活動が現在のシベリア・トラップを形成したとされる。噴出した溶岩の量は、富士山が過去一万年間で噴出した溶岩の量の10万倍である)、それによる気候変動がメタンハイドレートを融解させて更なる気候変動が起こるなどの大規模な環境変化が発生し、大量絶滅に繋がったとする説がある。

脚注

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参考文献

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関連項目

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外部リンク

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  1. ただし、外部からのコンタミネーションの可能性や岩塩形成年代の正確性の問題もあり、特に真正細菌の方は現生のVirgibacillus marismortuiに似すぎているという指摘もある