真正細菌

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真正細菌(しんせいさいきん、ラテン語:Bacteria/バクテリア、単数形:Bacterium)あるいは単に細菌(さいきん)とは、分類学上のドメインの一つ、あるいはそこに含まれる生物のことである。sn-グリセロール-3-リン酸の脂肪酸エステルより構成される細胞膜を持つ原核生物と定義される。古細菌ドメイン、真核生物ドメインとともに、全生物界を三分する。

真核生物と比較した場合、構造は非常に単純である。しかしながら、はるかに多様な代謝系や栄養要求性を示し、生息環境も生物圏と考えられる全ての環境に広がっている。その生物量は膨大である。腸内細菌や発酵細菌、あるいは病原細菌として人との関わりも深い。語源はギリシャ語の「小さな杖(βακτήριον)」に由来している[1]

概要

真正細菌とはいわゆる細菌・バクテリアのことで、大腸菌枯草菌シアノバクテリアなどを含む生物群である。形状は球菌桿菌、ラセン菌が一般的で、通常1-10 μmほどの微小な生物である。核を持たないという点で古細菌と類似するが、古細菌-真核生物にいたる系統とは異なる系統に属しており、両者はおおよそ35-41億年前に分岐したと考えられている。遺伝やタンパク質合成系の一部に異なる機構を採用し、ペプチドグリカンより成る細胞壁エステル型脂質より構成される細胞膜の存在で古細菌とは区別される。1977年までは古細菌も細菌に含まれると考えられていたが、現在では両者は別の生物とすることが多い。

真正細菌は地球上のあらゆる環境に存在しており、その代謝系は非常に多様である。個体数は5×1030と推定されており、その生物量も膨大である。光合成窒素固定有機物の分解過程など物質循環において非常に重要な位置を占めている。

食品関係においてはチーズ納豆ヨーグルトといった発酵過程において微生物学発展以前から用いられてきた。また、腸内細菌群は食物の消化過程には欠かすことのできない一要素である。一部のものは病原細菌として、ヒトや動物の感染症の原因になる。対立遺伝子を持たず、遺伝子型がそのまま表現型をとり、世代時間が短く変異体が得られやすい。あるいは形質転換系の確立などもあいまって近年の分子生物学を中心とした生物学は真正細菌を中心に発展してきた。大腸菌などは分子生物学の有用なツールとして現在でも頻繁に使用されている。

これまでストレプトマイシンクロラムフェニコールテトラサイクリンなどなど様々な抗生物質が発見されてきた。またその製造や免疫系の新薬開発の上でも非常に重要である。

呼称

真正細菌という呼称は古細菌の概念を提唱したカール・ウーズが、原核生物におけるArchaebacteria(古細菌/古代の細菌)との違いを際立たせるために提唱した用語Eubacteria(真正細菌/真の細菌)の翻訳である。しかし、3ドメイン説が採用される際には、真正細菌に対してDomain Bacteria、古細菌に対してはDomain Archaeaが用いられた。以降「バクテリア」は、旧来の古細菌と真正細菌を含む「細菌」の訳語であると同時に、古細菌を含まない「真正細菌」のみのグループを指す言葉にもなるという、混乱しやすい状況になっている。

また旧来の細菌の中で、古細菌は例外的な(非典型的な)特徴を持つ細菌と考えられ、それに対して真正細菌は典型的な細菌だと考えられていた。このような理由から、真正細菌を単に「細菌」と呼び、古細菌を細菌に含めないことも多い。この用例は真菌のみを菌類と呼ぶのに似ている。しばしば「真細菌」と誤表記されることがあるが、「真細菌」という表記が正しい。

なお、Bacteriumはギリシャ語βακτήριον(小さな杖)に由来するラテン語であり、その複数形がBacteriaである。しかし、しばしば単数形としてBacteriaが誤って使用される。発音はラテン語でバクテーリウム、英語ではバクティリアムに近い。

歴史

ファイル:Antoni van Leeuwenhoek.png
自作の顕微鏡を用いて初めて微生物を観察したアントニ・ファン・レーウェンフック

発酵に関しての研究は古代から進められてきたが、細菌の発見自体は17世紀である。1676年アントニ・ファン・レーウェンフックによって発見され原生動物と合わせて“animalcules”(微小動物)と呼ばれた。1828年クリスチャン・ゴットフリート・エーレンベルクは、顕微鏡で観察した微生物が細い棒状であったため、ギリシア語で小さな杖を意味するβακτήριον から“Bacterium”と呼んだ。

1859年にはルイ・パスツールが、アルコール発酵は細菌(実際は菌類が主)によって引き起こされることを示し、さらに発酵が自然発生的な物ではないことを証明した。また、ロベルト・コッホによって細菌培養法の基礎が確立され、炭疽菌結核菌コレラ菌病原性の細菌によって引き起こされることが証明された。

20世紀に入ると培養法が確立されたことも相まって細菌の研究が進んでいく。それまでは、多くの病気が細菌によって引き起こされることが分かっても、対症療法しか存在しなかったが、1910年パウル・エールリヒ秦佐八郎によって初の抗菌剤サルバルサンが開発され、1929年にはアレクサンダー・フレミングによって抗生物質ペニシリンが発見された。 テンプレート:節stub

細菌の知識が深まるにつれ、分類学上での細菌の位置づけはしばしば変更されている。発見時は2界説に従い植物界に振り分けられ、1866年にはエルンスト・ヘッケルによって単細胞生物をまとめた原生生物界に組み入れられた(3界説)。1930年頃になると原核生物と真核生物の違いが認識され、2帝説原核生物帝1937年)、次いで4界説(のち5界説)モネラ界1956年)が提唱された。現在に至る一般の細菌のイメージは5界説における原核生物に対応している(藍藻は除くこともある)。しかし、1977年カール・ウーズらによって原生生物界の単系統性に疑問が投げかけられ、メタン菌(のち高度好塩菌と一部の好熱菌も)を除く原核生物としてKingdom Eubacteria(真正細菌界)が、のち1990年には16S rRNA配列によって古細菌(メタン菌、高度好塩菌、一部の好熱菌)を除く原核生物としてDomain Bacteria(真正細菌ドメイン)が定義された。

生育環境

生物圏とされているほぼ全ての環境に分布する。通常の土壌や湖沼はもちろん、上空8000mまでの大気圏熱水鉱床、水深11000m以上の海底、南極の氷床などといった、我々には生育困難な環境からも生育ないし存在が確認されている。ただし、生育には必ず水分が必要であり、乾燥に対してはきわめて弱い。しかしながら一部の細菌は芽胞という乾燥に強い形態をとり、風や水などで容易に伝播されるので、結果として人工的に作り出さない限りは細菌の存在しない状態を得ることは困難である。

また多細胞生物体内部や表面にも多数の細菌が付着ないし生育している(共生)。ただし、健康な生物体の血液中、筋肉骨格など消化管以外の臓器からはほとんど検出されず、無菌に保たれる。消化管においては食物の分解プロセスの一部を担っている。このような共生の例はルーメンやマメ科植物の根圏における窒素固定菌の共生などに見ることができる。

生物量(バイオマス)も相当量存在すると考えられており、土壌4000m2あたり2トンの微生物(真菌、古細菌含む)を有していると考えられている。また海洋においては、栄養状態にかかわらず1mlあたり50細胞程度の真正細菌が存在しており(沿岸や生物の死体周辺ではmlあたり105細胞以上生息している)、海洋ひとつとってみても地上の真核生物量をはるかに凌駕する計算がなされている。

形状

ファイル:Bacteria shape.png
様々な形態を持つ真正細菌

大きさはおおむね0.5-5 μm程度であり、古細菌と同規模で真核生物よりは一桁小さい。桿菌の中で長いものは15 μmほどになる。

外観は古細菌に酷似し、かなり倍率の高い光学顕微鏡で観察しても球菌や桿菌は古細菌と殆ど見分けが付かない。最大の真正細菌Thiomargarita namibiensisは最大750 μmにも達し、肉眼でも見える。その他らせん菌など様々な形態が観察されている。桿菌ではしばしば細胞壁が連なって長大な糸状になる。多細胞生物のような複雑な高次構造を持つものはいないが、群体や菌糸を形成するものもいる。なかでも粘液細菌細胞性粘菌とよく似た生活環を持つことで知られる。

細胞の構造

ファイル:Average prokaryote cell- en.svg
真正細菌の基本的な構造。細胞膜の外側には細胞壁(この画像ではその更に外側に莢膜)がある。細胞内小器官は存在せず内容物は混ざっている
ファイル:Dvulgaris micrograph.JPG
Desulfovibrio vulgaris(グラム陰性菌)

外観は古細菌と酷似するが、各構成素材は異なる場合がある。細胞構造は外部から、べん毛線毛莢膜細胞壁ペリプラズム細胞膜細胞質などから構成されている(べん毛、線毛、莢膜は持たないものもいる)。細胞質には、細胞膜に付着する形でゲノムDNA(核様態という形に凝集)、プラスミド、また電子伝達系などの一部のタンパク質が存在し、リボソームやその他のタンパク質は細胞内部に混ざっている。また、種によっては内部構造としてメソソームチラコイドや気泡、顆粒、DNAを包む核膜様構造(プラクトミケス門の一部のみ)が見られることもある。

膜外構造

べん毛は全ての真正細菌が持っているわけではないが、細胞の移動のために使用される器官である。フラジェリンというタンパク質が重合した直径20 nmほどのらせん状の繊維で、基部が水素イオン濃度勾配やナトリウムイオン濃度勾配をエネルギー源にして回転する。古細菌のべん毛と見た目は酷似するが、その起源と構造は異なると考えられている。鞭毛よりも小型の繊維構造に線毛がある。ピリンというタンパク質が主要構成分で、数nmほど。他の細菌や感染宿主との接合や定着に使われる。

細胞壁はその構造によりグラム陽性菌とグラム陰性菌に分けられる。共にペプチドグリカンの構成単位にN-アセチルムラミン酸を持ち、古細菌と真正細菌を区別する特徴の一つになっている。グラム陽性菌では多量のペプチドグリカンから成るが、グラム陰性菌ではタンパク質を多量に含み、ペプチドグリカンの外側に外膜と呼ばれる構造を持つ。グラム陽性菌と陰性菌共に細胞壁と細胞膜の間にペリプラズム(空間)と呼ばれる間隙があり、物質取り込みなどに関与するタンパク質が見つかっている。

膜内構造

細胞膜は真核生物と同じくsn-グリセロール-3-リン酸に脂肪酸が結合したエステル型脂質であり、sn-グリセロール-1-リン酸にイソプレノイドアルコールが結合している古細菌とは明確に区別される。細胞膜には電子伝達系や各種輸送体、各種センサーなどに関連するタンパク質が分布している。

内部構造は真核生物の様な明瞭な単位膜系はあまりないが、種によってはメソソームやチラコイド、DNAを包む核膜様構造(プラクトミセス門の一部のみ)が見られることもある。DNAはHUと呼ばれるタンパク質と結合して核様態という形で凝集しているが、真核生物や古細菌の様にヒストンに巻きついてクロマチン構造をとることはない。DNAは環状一分子が一般的だが、稀に直線状のDNAを持つものや、複数のDNAを持つものもいる。

成長と増殖

増殖は単純な2分裂のものが多い。この場合殆ど同じクローンが二つできる。早いものでは分裂した後10分で再び分裂する。しかしながらいくつか異なる増殖様式も知られている。同時に3つ以上に分裂する場合や、出芽によって増えるもの、接合してDNAの一部を交換するもの、芽胞などを形成するものが存在する。

増殖に際してはDNAの複製が行われる。DNA複製は真核生物、真正細菌で異なる点がある(古細菌はよく分かっていないが真核生物に類似すると考えられている)。真正細菌では大腸菌で最もDNA複製機構の研究が進んでいる。複製はDNA上に一箇所存在する複製開始点から開始され、双方向へ複製が進んでいく。詳細はDNA複製を参照。

物質循環と代謝の多様性

前項にてあげたが、真正細菌は生物量としても真核生物を凌駕している。またその呼吸活性においても同様で、多細胞生物体と細菌1gの呼吸活性を比較すると細菌のほうが数百倍大きいと言われている。肥沃な土壌4000m2あたりの細菌の呼吸活性は数万人の人間に等しいとされる。これは細胞が小さく体積あたりの呼吸活性を示す表面積の割合が大きいこと、世代時間が短いことがその要因であろう。呼吸速度(炭素水素酸素の循環)のみならず、生物を構成している窒素硫黄の地球全体の物質循環に寄与している。

窒素循環

窒素は大気組成の主たる構成要素であるが、不活性な気体である。しかしながらタンパク質アミノ基に含まれるなど生物体の構成要素として非常に重要である。植物は無機態のアンモニアおよび硝酸同化、有機物態窒素の利用が可能であるが、気体の窒素を利用できるのは唯一窒素固定菌のみである(窒素固定)。また、有機体窒素のアンモニア化、アンモニアを硝酸まで酸化する硝化過程、硝酸塩を気体の窒素まで還元する硝酸還元(脱窒)過程など、窒素の循環に多様な代謝系を持って循環に寄与している。

硫黄循環

硫黄は主に地殻中に豊富に存在するが、元素状硫黄は不溶性で利用が困難である。しかしながら有機物中に存在する硫黄は反応性が高く重要なアミノ酸に含まれている(メチオニンシステインなど)。硫酸塩のみが植物によって同化されるが、有機物態硫黄の分解(最終産物は硫化水素)、硫黄酸化(硫化水素から硫酸塩に戻す)、硫酸還元(硫酸塩を異化的に還元する)などは細菌に特有な代謝系である(古細菌にもこのような代謝系を有するものが見つかっている)。

分類

古細菌を含めた原核生物の分類は、形態や表現型のみをもって分類を行うことができる多細胞生物体の分類学とは方法を異にする。原核生物は染色体を1つのみ所持し、対立遺伝子を持たず、かつ、無性的に増殖するために交配を必要としないので動植物に適用されるべき種の概念は当てはまらないことになる。相同組み換えは人間の観察する範囲内において確認されるものの、自然界における頻度を考えると、進化に関与しているかどうかは疑問である。また微生物の個体というものを主として認識するのは困難であり、微生物学的種として認識されているものは同じ遺伝子を持つクローンの集合体(菌株の集団)である。

このような多分子系の実験にて表れる表現形質を徹底的に調べて微生物の種を分類していくのが微生物学における分類学である。そのパラメータとしては、以下のようなものがあげられる。

  • グラム染色(陰性か陽性か)
  • 構造的あるいは解剖学的性質(直接観察)
  • 化学的性質(脂質の構造など)
  • 生理・生化学的性質(最終電子受容体など代謝系)
  • 生態学的性質(生育環境、他微生物や宿主との相互作用など)

特に、動植物においては最も重要な構造的解剖学的性質の決定が微生物では困難なために(個性を見出すことが困難なために)、3つの機能的属性に依存して分類が行われる。グラム染色法はその細胞外マトリクスへの取り込み機構は明らかになっていないが、明らかにグラム染色以下の形質を反映するために現在でも有用なツールのひとつである。古細菌概念提唱前はこの点で混乱を招いたことがあったが、現在ではほぼ解決されている。

ファイル:Phylogenetic Tree of Life-ja.png
全生物を描いた系統樹の例。左側のバクテリアが真正細菌に相当する。この系統樹では、グラム陰性菌とグラム陽性菌が系統的なまとまりを示している。

また近年の分子生物学的発展に伴い、適用の難しかった数値分類学的な(いわゆる客観的な)分類法が重要になってきている。特に16S rRNA系統解析DNA - DNA分子交雑法といったメソッドは新種認定のための必須事項である。塩基配列決定が困難であった時代はGC含量によって大まかな分類が可能と考えられてきたが、現在でも重要なデータであることは確かだが、含量によって分類以外の特徴を示すことができない。

なお、微生物の新種の記載をおこなっている科学雑誌International Journal of Systematic Evolutionary MicrobiologyではDNA - DNA交雑法を行うことが近縁な2種を分類する最も根拠ある実験としている。正式に発表されている真正細菌は約7000種、植物や動物と比較すると少なく感じられるが、種の定義自体が異なっており単純に比較はできない[2]。また、まだ発見されていない種を含めると100万種以上存在するとも言われている。

栄養的分類

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微生物の代謝にて注目すべき点は、エネルギー源および炭素源である。それぞれの資源としてどのようなものを利用できるかによって以下のような分類がある。

  • エネルギー源
    • 光合成生物 - 光をエネルギー源として利用できる(光リン酸化を行なえる)
    • 化学合成生物 - 化学エネルギーをエネルギー源として依存する(酸化的リン酸化を行なう)
  • 炭素源

これらの、エネルギー源および炭素源の組み合わせによってすべての生物の栄養要求性を説明できる。動物は主として有機物を酸化してエネルギーを得る化学合成従属栄養生物であり、植物は光エネルギーにて二酸化炭素を還元して固定する光合成独立栄養生物である。しかしながら微生物には、これら以外にも光合成従属栄養性と化学合成独立栄養性を示す生物群がいる。

この二つの特徴ある生物群のうち、化学合成独立栄養性を示すものについては物質循環の中でも重要な役割を担っている。また硫黄酸化細菌水素細菌などは太陽エネルギーに依存しない生態系である深海熱水孔地下生物圏での一次生産者の役割を果たしていると考えられている。なお、本項の詳しい説明は栄養的分類を参照。

命名と分類単位

命名は国際細菌命名規約に従って行っている。細菌においては特に属名+種形容語が基本の呼称とされる。分類には属以上の単位として科、目、綱、門、界、ドメインなどが与えられているが、属の割り当てが微生物の中では最も重要である。属以上の分類単位はあくまで他の微生物との相対的地位であり、生物そのものの表現型を示すものではない(微生物はそれほどまでに多様でいまなお分類は混乱している)。界は真正細菌では使用されることが少なく、門やドメインも国際細菌命名規約に規定されている分類ではない。

細菌分類の大綱として最も有名なものにBergey's Manual of Determinative Bacteriologyがある。現在では、Bergey's Manual of Systematic Bacteriologyという名前に変わっている。また、ドイツ刊行のThe Prokaryotesも総ページ数4000を超える大著となっている。大方支持されているのはBergey's Manualのバージェイ式分類であり、それにのっとった分類がなされている。

真正細菌ドメインの主な分類

脚注

  1. http://www.etymonline.com/index.php?term=bacteria
  2. 仮に真正細菌の種の定義を動物に適用すると、目や科レベルの分類群が全て同一の種に属すと判断されうる

関連項目

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