三朝温泉
三朝温泉(みささおんせん)は、鳥取県東伯郡三朝町(旧国伯耆国)にある温泉。日本百景。
泉質
- 含放射能/ナトリウム・塩化物泉
- 含放射能/ナトリウム・塩化物・炭酸水素塩泉
- 含放射能/単純泉
ラジウムおよびラジウムがアルファ崩壊したラドンが含まれており、世界でも有数の放射能泉である。また一部の旅館には高濃度のトロンを含む温泉もある。源泉中のラドン量について683.3マッヘの記録がある。
三朝には温泉療法を実施する医療機関が複数あり、温泉は泉質に応じて温泉プール療法、飲泉療法、鉱泥療法など様々な治療に用いられている[1][2]
温泉街
三徳川の両岸に旅館が立ち並ぶ。温泉街は三朝橋周辺に広がっており、伝統的な和風旅館が多い。河原風呂(川原の温泉:24時間・無料)と公衆浴場菩薩の湯は三朝橋のたもとにある。石畳の温泉本通りには、こじんまりした旅館・飲食店・古美術店・スナック・土産物屋・射的場等が並んでおり、情緒ある温泉街が形成されている。元湯の株湯は温泉街を少し離れた静かな住宅街の中にあり地元住民の利用が多い。
本格的な療養温泉でもあり、温泉医療のメッカとしても知られ、温泉療法を実施する病院や研究施設が見られる。また温水床暖房を持った長期滞在者向けの旅館や自炊宿も見られ、観光と療養という両極性がこの温泉の特徴である。
名所・主な施設
- 外湯 - 河原風呂、たまわりの湯、株湯
- 足湯 - 河原の湯、薬師の湯、かじかの湯
- 病院 - 三朝温泉病院、岡山大学病院三朝医療センター
- 研究所 - 岡山大学地球物質科学研究センター(岡山大学所管の共同利用・共同研究拠点)
- 博物館・美術館 - みささ美術館、陣所の館 、湯の街ギャラリー
- その他 - キュリー広場、南苑寺、木屋旅館(2010年3月 建物が国の登録有形文化財に登録)、大橋(1932年築の国の登録有形文化財の旅館)
歴史
伝説によれば1163年に発見されたという歴史的な温泉で、源義朝の家臣、大久保左馬之祐(さまのすけ)が源氏の再興を祈願し、三徳山三仏寺に赴いた折に命を救った白狼が夢枕に立って、楠の老木から湯が湧き出ていることを教えたといわれる。この湯が元湯の株湯である。
『出雲国風土記』にも温泉に関する記述がある。
明治以降、与謝野鉄幹、与謝野晶子、野口雨情、志賀直哉、斎藤茂吉、島崎藤村など多くの文人も訪れた。
2004年に発生した温泉偽装問題では、湯船中の温泉の割合が1割にも満たない状態の風呂がある旅館が1軒あったと報じられた(後年廃業)。 2014年 三朝温泉開湯850年を迎えた
三朝温泉に関する作品
周辺
- 三仏寺 - 国宝投入堂など
- 小鹿渓 - 国の名勝
- 打吹玉川 - 重要伝統的建造物群保存地区
- 倉吉パークスクエア - 倉吉未来中心、鳥取二十世紀梨記念館など
アクセス
- JR山陰本線倉吉駅より、日ノ丸バスで20 - 25分。
- 鳥取空港より、空港リムジンバス(日ノ丸バス)で1時間。
- 三朝温泉・はわい温泉直行かにバス
脚注
- ↑ 温泉療法 - 岡山大学病院三朝医療センター(2012年7月21日閲覧)
- ↑ 当院の温泉について - 社団法人鳥取県中部医師会立三朝温泉病院(2012年7月21日閲覧)
関連項目
- 鳥取県の観光地
- 美しい日本の歩きたくなるみち500選
- リアリズムの宿 - 2004年公開の映画のロケ地となった。
- ホルミシス効果
- 放射線ホルミシス#環境放射線の積極的な利用としての放射能泉
- 放射線ホルミシス#三朝温泉地区における調査