ローソンHMVエンタテイメント
テンプレート:Pathnav テンプレート:Infobox 株式会社ローソンHMVエンタテイメント(ローソンエイチ・エム・ブイエンタテイメント、テンプレート:Lang-en-short)は、プレイガイド会社である。
目次
事業概要
チケット販売・情報提供
全国のローソン加盟各店舗を始め、ダイエー系列の郊外型やターミナルのスーパーなどでの各種チケット販売を中心に、インターネット(パソコン、携帯電話(モバイル)通信)を利用したチケットのオンライン販売、無料情報誌の配布などを行っている。特にローソン加盟各店では、Loppi(マルチメディア端末情報システム)を活用してのオンライン発券も行われている。
ローソン本社はダイエーグループから離脱して、さらにローソンが持つオーエムシーカード(現・セディナ)株を売却して、ローソンステーションカードの提携も打ちきった。しかし、現在も、セディナによるLEncoreカード、ローソンチケットカードを発行している。
なお、1993年 - 2004年まで、親会社であるローソンが日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)オフィシャルスポンサー(現在の「トップパートナー」に相当する部類)であったことから、Jリーグオフィシャルチケットステーション業務も担当していた(現在は同業のチケットぴあ<出版社ぴあの事業>が担当)。
自社のプレイガイドサービスである「ローソンチケット」(ローチケ.com)以外にも、2013年8月までJCBのプレイガイドサービス「チケットJCB」の運営を受託していた。
CD・DVD販売事業
2011年9月1日にHMVジャパン株式会社を吸収合併して以降は、「HMV」ブランドでのCD・DVD等の商品の店舗およびネットでの販売事業も行っている。 テンプレート:Main
沿革
- 1992年7月 - 全国主要興行主12社が共同で出資して株式会社リザジャパン設立。「ダイエーオレンジチケット」の名称で、九州地区のダイエー各店を中心にチケット販売を開始。本社は福岡市にあった。
- 1993年11月 - 株式の第三者割当増資により、ダイエー30.0%が株式を取得。
- 1996年11月1日 - 株式会社ローソンチケットへ社名変更。
- 1997年12月 - 株式の第三者割当増資により、ローソン67%が株式を取得し、筆頭株主になる。
- 1997年2月 - ローソンとダイエーの一部店舗で本格営業開始。
- 1998年6月 - 東京に本社機能を移す。(2002年に登記上本店も移転)
- 2004年1月21日 - 楽天とオンラインチケット販売で業務提携の締結をし、株式の第三者割当増資により、楽天が19.6%の株式を取得。
- 2004年10月22日 - 株式を店頭(現 JASDAQ)登録。
- 2005年2月1日 - 楽天グループの楽天エンタープライズと共同販売を開始。
- 2007年3月13日 - 業務競合のため、楽天グループとの業務提携を解消。
- 2007年5月14日 - 楽天グループ保有の株式取得を目的として、ローソンによる株式公開買付け(TOB)実施(※下記「#2007年5月14日実施のTOBについて」参照)。
- 2009年7月20日 - 株式会社ローソンエンターメディアへ社名変更。本店を東京都品川区に移転。
- 2010年1月24日 - 代表取締役専務および経理担当取締役が、株式会社プレジールに多額の資金を不正に流用していたことが発覚。
- 2010年2月9日 - 代表取締役専務・経理担当取締役、前代表取締役社長でローソン顧問の野林定行が辞任。同10日、代表取締役社長の日比靖浩が辞任。ローソン執行役員エンタテイメント・サービス本部長だった野林徳行が代表取締役社長に就任(2011年5月退任)。
- 2010年3月1日 - ポイントサービスPontaの利用開始。
- 2010年7月1日 - 株式交換により、ローソンの完全子会社となる。
- 2011年9月1日 - HMVジャパンを吸収合併(簡易吸収合併)し、株式会社ローソンHMVエンタテイメントに商号変更。
- 2014年8月6日 - 子会社のローソンHMVエンタテイメント・ユナイテッドシネマ・ホールディングス株式会社(2014年7月29日設立)を通じてユナイテッド・エンターテインメント・ホールディングス株式会社の株式を同月28日付で取得し、同社及びユナイテッド・シネマ株式会社を子会社化すると発表。
事件
150億円資金不正流用問題
2010年2月9日、ローソンエンターメディア専務取締役と経理担当取締役が、2008年10月から2010年1月の間に、総額150億円もの資金を不正に流用していたことを、親会社のローソンが公表した。
ローソンエンターメディアでは、株式会社プレジールという会社を通して、コンサート企画会社に運営費を支払うという形式を取っていたが、プレジールが資金難に陥り、コンサート企画会社への支払いが滞ることになり、プレジールが他に資金を流用していることを認識しながら、両役員は社内での公式決裁を行わずに、総額で150億円を肩代わりしていたという。
親会社のローソンは、同日に臨時取締役会を開き、ローソンエンターメディアに対し85億円の融資枠設定を決めた。同問題に関与していた2名、前代表取締役社長でローソン顧問の野林定行が辞任し、翌10日に代表取締役社長の日比靖浩が辞任し、取締役の野林徳行が代表取締役に就任した[1]。
2010年5月24日に行われた株主総会にて、元代表取締役専務を含む5人に対し、約144億円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に提起したことを、明らかにした。
また、刑事事件としては、2010年6月1日に、東京地検特捜部が元代表取締役専務らを特別背任の疑いで逮捕。2010年6月21日には、東京地方裁判所に起訴した[2][3]。2011年3月25日に、東京地方裁判所は元専務に対して、懲役8年の実刑判決を言い渡した[4]。プレジール元社長にも、懲役4年6月の実刑判決がなされている。
ローソンでは、2010年3月1日に、株式交換による株式会社九九プラスの完全子会社化を行う予定であったが、この不正流用問題により、株式交換比率に影響が出るとして、株式交換契約を合意解除して、完全子会社化を一旦中止した[5]。これにより2010年7月1日に、ローソンエンターメディアも九九プラスとともに、ローソンの完全子会社化されることになった。
EXILEコンサートのチケット偽造事件
2012年4月29日に西武ドームで行われたEXILEのコンサートチケットが大量に偽造され、入手者が多数会場に入れないという椿事が発生した。同社が発行したチケットを、スキャナー等に取り込み偽造した模様で、大半はインターネットのSNSを通じて入手していた模様である。同社は4月30日に警視庁に被害の届出を行っている[6]。
2007年5月14日実施のTOBについて
2007年5月14日 - 6月12日までの期間、楽天グループとの業務提携を解消し、楽天グループの保有する全株の取得が目的で、ローソンによる株式公開買付け(TOB)が実施された。楽天グループ保有の全株を取得すると、ローソンの持ち株比率は50.76%から68.57%となるはずであったが、そのように取得後の持ち株比率が全株式の3分の2を超える場合は、証券取引法の規定により買い付け上限を定めることができなかった。そのため、TOBの結果、75.13%に持ち株比率が上昇した。
脚注
- ↑ 株式会社ローソンエンターメディア取締役による不正行為の発覚について
- ↑ 会社に約3450億円の損害を与えたとして起訴、これはプレジールに送金した時点で犯罪が成立したと判断された為この金額になっている。
- ↑ プレジールはその後、2010年に6月30日に東京地裁から破産手続き開始決定をうけ倒産した。
- ↑ ローソン子会社の元専務、345億円流用で懲役8年 MSN産経ニュース・2011年3月25日
- ↑ ローソン、九九プラス完全子会社化への株式交換中止 | ビジネスニュース | Reuters
- ↑ 『EXILEの偽造チケット出回る ネット通じ入手』- 朝日新聞・2012年5月1日付け掲載記事(インターネットアーカイブより)