ぴあ
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テンプレート:Infobox ぴあ株式会社は、東京都渋谷区東にあるチケット事業・出版事業の会社。東京証券取引所市場一部に上場している。
概説
雑誌『ぴあ』は、中央大学の学生だった矢内廣が1972年(昭和47年)に創業・創刊し(これは学生起業の走りであったともいわれる)、映画情報・コンサート情報をまとめた雑誌として出版されていた[1]。1984年(昭和59年)には電話注文によってコンサートやイベントのチケット販売を行う『チケットぴあ』を開始して人気を得た[2]。1999年にはチケット販売専用のWebサイト「チケットぴあ」を開始。
雑誌『ぴあ』の購読者は、20歳代のサラリーマンやOL、大学生、高校生で合計75%、残りが主婦や中学生とされ、若年層がその大部分を占めていた[2]。当時の雑誌『ぴあ』は、「できるだけ客観的で完全な“情報のインデックス”」であることを目指しており、装丁は厚く、使用されている文字はとても小さかったという[2]。1984年(昭和59年)頃の時点では、一号あたりの発行部数は約45.7万部となっていた[2]。
『ぴあ 首都圏版』が2011年(平成23年)7月21日発売号を最後に休刊し、雑誌としての「ぴあ」の発行はなくなった[3]。
沿革
- 1972年(昭和47年)7月10日 - 月刊『ぴあ(首都圏版)』を創刊。
- 1974年(昭和49年)12月20日 - ぴあ株式会社を設立。
- 1984年(昭和59年)4月 - 「チケットぴあ」のサービス開始。
- 2002年(平成14年)1月 - 東京証券取引所市場第二部に上場。
- 2003年(平成15年)
- 5月 - 東京証券取引所市場第一部に上場。
- 同年 - ビクターエンタテインメントの書籍・雑誌事業撤退に伴い、当社がその事業を引継ぎ、書籍事業を強化。
- 2008年(平成20年)5月 - システムトラブルに伴う経営悪化により、全社員311人に対し90人~100人の希望退職者を募集。
- 2009年(平成21年)
- 12月 - 株式会社セブン&アイ・ホールディングスと資本・業務提携。
- 12月18日 - ぴあ株式会社が約29億円の第三者割当増資を行い、株式会社セブン&アイ・ホールディングス、株式会社セブン&アイ・ネットメディア、株式会社セブン-イレブン・ジャパンの3社が引き受け、グループで20%の株式を保有する。
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)
雑誌
かつて発行していた雑誌
- ぴあ(ススめる!ぴあ(首都圏版)、ぴあ関西版、ぴあ中部版)
- 首都圏版は、月刊(1972年〜1979年)→隔週刊(1979年〜1990年)→週刊(1990年〜2008年)→隔週刊(2008年〜2011年)と変遷した。誌名も『ぴあ』から、週刊化に伴い『Weeklyぴあ』、再び隔週刊化した際に『ススめる!ぴあ』に変わった。1975年9月号から休刊まで、表紙イラストを及川正通が担当し続けた。各地域版『ぴあ』の中では最後まで刊行されていたが、2011年7月21日発売号を以て休刊。
- 関西版は、朝日新聞社が発行していた情報誌『Q』を引き継ぎ、1985年6月(6月28日号)から『ぴあ関西版-Q』として新生創刊されたもの[5]。1986年4月、誌名から『Q』が外され『ぴあ関西版』に改称。2010年10月7日発売号を以て休刊。現在Webサイト「@ぴあ関西」が「ぴあ関西版WEB」と改称されて運営中。
- 中部版は、1988年9月創刊。2010年6月3日発売号を以て休刊し、休刊2日前の6月1日よりスターキャット・ケーブルネットワークが発行している情報誌『ta☆crat's』(ティー・エー・クラッツ)と統合したフリーペーパー形態の月刊誌『月刊ぴあ×スターキャット東海版』(ぴあ×starcat)が創刊された。また2012年12月にはWebサイト「ぴあ中部版WEB」が開設された(なお「@ぴあ」時代は中部版は開設されていなかった)。
- 関西版・中部版は、創刊から休刊まですべて隔週刊。
- ウレぴあ(2011年10月25日創刊)
- Invitation(2009年1月休刊)
- WORLD SOCCER GRAPHIC(2008年11月休刊)
- R&R NEWSMAKER(2007年12月28日発売号にて休刊)
- けっこんぴあ(首都圏版 2009年1月休刊、関西版 2008年12月休刊)
- ぴあCalendar
- キース・ヘリングを表紙に起用
ムック
- 季節・地域限定ぴあ - 『春ぴあ』・『夏ぴあ』など
- こどもと遊ぼう
- 最新!最強!のグルメ
- ぴあJリーグ観戦ガイド(2013年度から刊行)
- 1999-2012年度までJリーグが発行元<発売元は年度によって異なっていた>だった「Jリーグオフィシャルファンズガイド」に代わる公認書籍となった。
その他
- 千葉商科大学サービス創造学部の公式サポーター企業
- ぴあフィルムフェスティバル 1977年より続く、自主製作映画を中心とした映画祭
- 2013年に刊行物の印刷部数詐称の不祥事が内部告発で発覚した[6]。
脚注
- ↑ 競合雑誌に「シティロード」(廃刊)があった。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 ぴあ出版事業本部長 林和男氏インタビュー 『都市の遊び方』 (新潮文庫、如月小春著) 昭和61年4月発行
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ ぴあ株式会社との業務提携終了について 株式会社ファミリーマート・ニュースリリース 2010年3月19日
ぴあがセブン&アイグループとの資本・業務提携をした影響によるもの。提携解消後のファミリーマートは、資本提携も視野に入れて、株式会社エンタテインメントプラス(イープラス)との業務提携を強化する。 - ↑ faceback! 松田聖子、ぴあ関西版WEB、2013年5月17日。
- ↑ 「ぴあ」が部数を偽装、他の出版社は大丈夫? 東洋経済 2013-11-24