ル・アーヴル
ル・アーヴル(フランス語:Le Havre)は、フランス北西部の大西洋に臨む港湾都市。セーヌ川右岸の河口にあたり、ルーアンを首都とするオート=ノルマンディー地域圏セーヌ=マリティーム県に属する。東経0.12度、北緯49.5度。人口190,905人(1999年)、面積46.95km²。港湾の規模はマルセイユに次ぎ、大西洋岸ではフランス第1位の規模である。
対岸のオンフルールとの間には、1995年にノルマンディー橋が架けられた。
2005年、戦後再建された中心部の街並みが「オーギュスト・ペレによって再建された都市ル・アーヴル」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。
歴史
古い港が泥の堆積のため使用できなくなったため、1517年に建市され、当初はフランソワ1世にちなんでフランシスコポリスと命名された。その後まもなく、ル・ポール・ド・グラース(Le Port de Grace)やル・アーヴル・ド・グラース(Le Havre de Grace)などと呼ばれるようになった。アーヴル(Havre、男性名詞)は現代では一般的には使われないが、中期フランス語で港を意味する[1]。つまり、どちらの名称も「グラースの港」を意味したが、これは港の近くにあったノートル=ダム=ド=グラース礼拝堂(la chapelle de Notre-Dame-de-Grâce)にちなんでいる[2]。
第二次世界大戦中、ノルマンディー上陸作戦から続くアストニア作戦の艦砲射撃と空爆で破壊され、戦後「鉄筋コンクリートの巨匠」とも呼ばれた建築家オーギュスト・ペレによって再建された。
名称について
ル・アーヴルのル(le)は、フランス語の男性形定冠詞であり、前置詞と結合することがある。たとえば前置詞àと結合するとau(オ)となるため、ル・アーヴルはオ・アーヴル(au Havre)に変化する。前置詞"de"なら"du"(デュ)で、デュ・アーヴル(du Havre)である。なお、 H(アッシュ)が無音であればエリジヨンを起こし「ラーヴル」となるが、この場合"Havre"はゲルマン系の語彙(英語の"haven"と同根)であり有音なので「ルアーヴル」と読む。
姉妹都市
- テンプレート:Flagicon 大連 中華人民共和国
- テンプレート:Flagicon サウスハンプトン イギリス
- テンプレート:Flagicon ポアントノア-ル コンゴ共和国
- テンプレート:Flagicon サンクトペテルブルク ロシア
- テンプレート:Flagicon タンパ、フロリダ州 アメリカ合衆国
- テンプレート:Flagicon マクデブルク ドイツ
出身者
- アルテュール・オネゲル:作曲家(スイス国籍)
- アンドレ・カプレ:作曲家・指揮者
- クロード・モネ:画家
- ラウル・デュフィ:画家
- ジャン・デュビュッフェ:画家
- ポール・フレール:自動車ジャーナリスト(現・ベルギー国籍)
- ジェロム・レ・バンナ:格闘家
- レーモン・クノー:詩人・作家
- ローラン・リュキエ:司会者
脚注
関連項目
- ル・アーヴルAC - サッカークラブチーム
- ル・アーヴル駅
- ふしぎの海のナディア - 主人公の一人であるジャンはこのル・アーヴルの出身。
- The Saboteur - オープンワールドゲーム。マップ内にこの町が登場する。
- 印象・日の出