ミスタープロスペクター

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テンプレート:Infobox ミスタープロスペクター (Mr. Prospector) はアメリカ合衆国競走馬。競走馬としては大成できなかったが、種牡馬としては20世紀末でもっとも成功しミスタープロスペクター系を築いた。

経歴

ゴールドディガー(金鉱採掘者)にちなんでミスタープロスペクター(探鉱者)と名づけられた。

セクレタリアトと同世代だが、ミスタープロスペクターは出世が遅く、大競走に出ていないため、セクレタリアトとは一度も対戦することはなかった。競走成績は14戦7勝。短距離の競走で2度のレコードを出したが、重賞は2度の2着がある程度で勝つことはできなかった。

種牡馬入り直後の産駒には小粒な早熟短距離馬が多かったが、1979年には2歳リーディングサイアーとなり、1982年にはコンキスタドールシエロベルモントステークスを制した。その後、供用地がケンタッキー州に移ったころからクラシックホースを含む大物を出し始め、また産駒も種牡馬として成功し始めた。1987 - 1988年にはリーディングサイアーとなり、大種牡馬としての地位を確立した。非常にタフな種牡馬としても知られ、死亡した1999年にも種付けをこなしていた。

子孫はダート短距離を得意とし、南北アメリカを中心に繁栄している。

代表産駒

血統構成

  • ノーザンダンサーなどのネアルコ系と異系統のネイティヴダンサー系であるが、血統構成を見るとネアルコ・ムムタズマハル(母父ナシュアナスルーラ経由)、ネイティヴダンサー(祖父)の血が入り、ノーザンダンサーと酷似している。
  • バックパサーをはじめとしたトムフール系と分かりやすいニックスが存在する。
  • ほとんどの後継種牡馬は自身と同じく、現役時代に短距離中心の実績があった馬が多く、種牡馬としても短距離からマイルくらいの距離に実績が集まる傾向にある。しかし、輩出した後継種牡馬が多いため、中にはミスワキやキングマンボのように芝の中、長距離にも高い産駒実績を残している後継種牡馬もいる。

エピソード

一時期種牡馬として日本に輸出される話もあったが、実現しなかった。実現していれば日本競馬界を大きく変えたという説と、短距離中心では優秀な繁殖牝馬を確保しづらい日本では成功しなかっただろうという説がある。

血統表

ミスタープロスペクター血統レイズアネイティヴ系 / Teddy4×5=9.38%)

Raise a Native
1961 栗毛
Native Dancer
1950 芦毛
Polynesian Unbreakable
Black Polly
Geisha Discovery
Miyako
Raise You
1946 栗毛
Case Ace Teddy
Sweetheart
Lady Glory American Flag
Beloved

Gold Digger
1962 鹿毛
Nashua
1952 鹿毛
Nasrullah Nearco
Mumtaz Begum
Segula Johnstown
Sekhmet
Sequence
1946 黒鹿毛
Count Fleet Reigh Count
Quickly
Miss Dogwood Bull Dog
Myrtlewood F-No.13-c

外部リンク