ベムラーゼ
ベムラーゼは、テレビアニメ『宇宙戦艦ヤマトIII』の登場人物。声優は滝口順平。
概要
銀河系核恒星系の新興勢力ガルマン・ガミラス帝国と敵対しているボラー連邦の首相。
ヤマトシリーズに登場する異星国家の統治者としては珍しく肥満体型。不手際を起こしたバース星総督ボローズをバース星もろとも抹殺するなど、残忍で冷酷・短気な独裁者。また、敵国の統治者であるデスラーの気持ちすら公の連絡で逆なでする程、傲慢な自信家でもある。
デスラーと同様、自身こそが宇宙で唯一絶対の神であると考え、シャルバート信者を弾圧している。
ガルマン・ガミラスと交戦中という立場上、彼の関心は主にガルマン・ガミラスとその統治者であるデスラーに向けられており、ヤマトシリーズの敵としては珍しく地球やヤマトへの関心が薄く、本人も「ヤマトなどどうでもよかった」と言い切っている。ヤマトや他の地球艦艇への積極的な攻撃の指示も、ガルマン・ガミラスやシャルバートとの関わりがあってこそとなっている。
初期設定での名前は「ベムーリン」。
劇中での活躍
バース星では古代との会話の中で自分の意に沿わぬヤマトを敵と決めつけ、ヤマトを捕獲するよう指示。それが失敗したと見ると、超大型ミサイル十数発をもってバースごとヤマトを葬り去ろうとし、バースは木っ端微塵となる。難を逃れたヤマトに対し、べムラーゼはそのときは見逃すが、はっきりと敵であると認識して去る。
その後、ヤマトがガルマン・ガミラスとボラーの国境付近に向かってきているという報告を受け、ヤマトがガルマン・ガミラスの尖兵となったと考え、攻撃を指示する。さらにその後、デスラーからのホットラインでの「ヤマトから手を引いてほしい」という依頼を、「弱気な」「老いた」と一蹴する。これらの出来事から、ヤマト引いては地球がガルマン・ガミラスの同盟国になったと思い、移住可能惑星の探査に向かっている他の地球の探査船団に対しても攻撃を仕掛けるようになる。
シャルバート星のルダ王女を、酷寒の地に見えた惑星ファンタムに幽閉した経緯があるが、重要人物を幽閉した割にはその事実を忘れていた(死んでいるものと思っていた)。
最後はヤマトを囮に太陽系内でデスラーに決戦を仕掛け、ブラックホール砲にてデスラー艦隊を苦しめるが、揚羽武の特攻によりブラックホール砲の砲口を破壊され、ハイパーデスラー砲により座乗する機動要塞と共に消滅した。
その他
「首相」という地位は通常の国家では元首の肩書きではなく、(形式的なものである場合もあるが)より上位者としての国家元首が別に存在する。作品世界においても、地球連邦政府においては首相は大統領よりも下位の存在である(『宇宙戦艦ヤマト2』)。しかしボラー連邦の場合は、劇中においてベムラーゼの上位者は未登場である。ただし、ベムラーゼの死後もボラー連邦は存続しており、少なくとも彼の死によってボラー連邦が即消滅するほどの影響は無かった様子である。