ビアレス

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ビアレス (Vierres)は、アニメ『聖戦士ダンバイン』に登場する架空の兵器。オーラバトラーの一種。

機体解説

テンプレート:機動兵器

ビランビーをベースにクの国が独自に開発したビショット軍主力オーラ・バトラー。アの国の新型であるレプラカーンに導入された技術も応用されており、結果、同機を上回る高い運動性とパワーを獲得しトッド・ギネスを驚かせた。後に名機と呼ばれるほどの優れた基本設計であったため、その設計思想は次期主力機として開発されたライネック、およびズワァースに受け継がれている。

武装は鎌状のオーラ・ソード2挺(投擲して使用することも可能)、左右の前腕部それぞれにオーラ・バルカン1門とワイヤー付連装ショット・クロー1基、胴体にフレイ・ボム(火焔砲)2門を固定火器に持つ。また、オーラ・ソードを収納する前腕部の装甲は特殊加工が施されていて小型のシールドとしても機能する(トッド曰く「並の甲羅を使ってんじゃないよっ!」と叫んでマーベル・フローズンが乗るボチューンのソードを弾いている)。準備稿では股間部の装甲が開き、収納式の連装オーラ・キャノンが設置されている図[1]があるが、決定稿では割愛されている。

先のダンバイン戦での負傷から復活したトッドが、アの国には戻らず敢えてクの国のビショット・ハッタに自身の売り込みを図ったため、最初のテストパイロットとなって再びショウ・ザマと死闘を繰り広げた。ショウを敗北する寸前まで追い詰めたこともあり、その性能の高さを裏付けている。また、マーベルが乗るダンバインには勝利し彼女を捕虜にした。第27話「嵐の玉」内部における恐獣ルグウとの戦闘では、その弾力を持った特殊な外皮に剣が通らず苦戦を強いられていたショウに対し、トッドはオーラ力を高め剣に集中させることで易々とこれを切り裂き倒している。

現行の技術を無理なく取り入れ、コモンにも扱い易いバランスの良さから、後にドレイク軍でも制式採用されており、ラウ攻めではウィル・ウィプスの周囲でズロンに載った本機が大量に目撃されている(ただし、資料[1]によっては甲羅の特殊加工が難しいため量産が利かないと説明しているものもある)。また、第38話でのゼット・ライト搭乗機はオーラ・ソードを投擲し、さらにそれをショット・クローで回収するといった他機には見られない独特な戦法も用いている。

舞台が地上界に移ってからは、頭部・胸部・前腕部を赤く塗装した専用機をクの国の「赤い三騎士」(ガラミティ、ダー、ニェット)が使用し連携攻撃「トリプラー」でショウのビルバインを苦しめたが、ヒマラヤ山中(ダー、ニェット撃墜)、続くインド上空(ガラミティ撃墜)での戦闘で全滅した。また、トッドもガラパゴス諸島沖での戦闘でビルバイン、ダンバインの挟撃により撃墜され2機目のビアレスを失っている(この後トッドは3機目のビアレスに搭乗しているが、3機目は撃墜されないままライネックに乗り換えている)。

備考

ビアレスのデザインは出渕裕のレプラカーン用のデザインが、誤って二重に作画監督・湖川友謙に渡された内の一枚であり、ワンパターンと誤解されて湖川の手で徹底的に修整された経緯を持つ。剣以外の主力武器を持つのもそのイメージ・チェンジの賜物である。また、前述の通り、本機は他のオーラ・バトラーには見られない独特な形状の剣を主兵装としており、これを「オーラ・トマホーク」という名称で紹介している資料が一部にある。

胸部に搭載されたフレイ・ボムは劇中では第27話などで使用を確認することができるが、関連書籍ではほとんどの場合、紹介する武装の中に含まれていない。書籍によっては本機の固定火器はオーラ・バルカンのみと記述されているもの[2]もある。また、作画用の設定画にも火器類はオーラ・バルカンしか記載されていない。

模型などの立体物では設定画の読み込みを誤り、所定の箇所にオーラ・バルカンが再現されていないことが多い。フレイ・ボムをオーラ・バルカンと取り違えた説明[3]も見られる。

ゲーム『聖戦士ダンバイン 聖戦士伝説』では、リの国仕様機が登場。機体色は青。

ゲーム『バトルロボット烈伝』では、トッドはライネックに乗り換えず本機で戦い続け、ハイパー化している。

注釈

テンプレート:Reflist

テンプレート:バイストン・ウェル
  1. 1.0 1.1 ラポート刊 『聖戦士ダンバイン大事典』(1984年)
  2. 一迅社刊 『聖戦士ダンバイン 完全設定資料集』(2006年)
  3. ソフトバンク パブリッシング刊 『聖戦士ダンバイン ノスタルジア』(2000年)