ライネック (聖戦士ダンバイン)

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ライネック (Wryneck)は、アニメ『聖戦士ダンバイン』に登場する架空の兵器。オーラバトラーの一種。

機体解説

テンプレート:機動兵器

バストールの強化・発展型。機動性に優れたバストールの長所を活かしつつレプラカーンの火力とビアレスの運動性を採り入れた機体設計となっている。このため、同じコンセプトで開発されたズワァースに総合性能では一歩及ばないものの、同じく大型のオーラ・コンバーターを搭載したことで、その機動力はビルバインをも凌駕するものになっている(限界オーラ力の18オーラという数値はボチューンと並び、ビルバインに次ぐ高さである)。また、本機はドレイク/ビショット両軍の次期主力オーラ・バトラーとしてアの国とクの国が共同開発した機体であり、コストを一切考慮せずに開発された「高価格高性能機」であるズワァースに対し、初期段階から大量生産を視野に入れた「低価格高性能機」といってよく、この点に関してはズワァースよりも優れていた。ただし、本格的な量産態勢が整う前に両軍が地上界に浮上してしまったため、それに伴う混乱から生産数は少数に留まっている。

武装はオーラ・ソード1本。両前腕部にオーラ・バルカン各1門。胸部に内蔵式の6連装ミサイル・ポッド2基。腰部に連装ミサイル・ポッド2基。オーラ・コンバーター部に大型のワイヤー付ショット・クローを2基備える。加えて左右の脚部に投擲用のスロー・ダガー(短剣)を1本ずつ装備しており、近接戦闘においても遜色はなく、対オーラ・バトラー戦から対艦・対地攻撃までをも可能とした汎用機となっている。また、前述の通り本機は次期主力機として量産を前提に開発された機体のため、一般のコモンでも容易に扱える操縦性の高さも特徴となっている(非戦闘員であるリムル・ルフトもゲア・ガリングからの脱出の際に使用している)。

初の実戦投入は、ドレイク軍のラウ攻略(カラカラ要塞戦)の際にクの国からの援軍として参戦したトッド・ギネスの機体であるが、トッドはこの戦い後には再び乗機をビアレスに戻している。また、ミュージィ・ポーの乗機としても登場しているが(この時ショット・ウェポンは本機を「お前のために造った」と説明している)、彼女も1度だけの搭乗で自身専用のズワァースに乗り換えている。その後は新型機であるにもかかわらず愛機とする者が定まらず、戦いの舞台が地上界に移るまでは粗略な扱いを受けていた。

地上界では、ショットのオーストラリア移民時代の仲間であるジャバが、北海上空でのゲア・ガリング対グラン・ガランゴラオンの艦隊戦の際に搭乗している。ジャバはこの時、グラン・ガランを強襲しブリッジを大破させることで、2隻の挟撃に遭い窮地に立たされていたゲア・ガリングの退路を開く活躍を見せている。また、ショウ・ザマとの長きに渡る因縁をもったトッドが最後に乗り込んだのも本機であった。それまでの愛機ビアレス(通算で3機搭乗)は、高い機動力を活かした近接戦闘を得意とする反面、内蔵火器に乏しかったため、高火力を持つビルバイン相手では些か分が悪かった(ガラパゴス諸島沖での戦いで2機目のビアレスを失っている。ただし、この時はマーベル・フローズンダンバインとの挟撃による撃墜である)。そこで彼は、ビアレスの運動性はそのままに、内蔵火器を増強した本機をもって最終決戦に臨んだ(出撃を前にしたトッドは「やりようによってはビルバインだって落とせる」と自信を見せており、本機の持つ機動力と火力を駆使すれば勝機を掴めると考えていた)が、増大したオーラ力によるハイパー化の末に敗れ爆炎の中に散った。「いい夢を見させてもらったぜ」ショウにそう告げた彼の脳裏に最後に浮かんだのは優しい母の面影であった。その他、物語終盤では一般兵で構成された「ライネック部隊」が登場している。

備考

ゲーム『聖戦士ダンバイン 聖戦士伝説』では、リの国仕様機が登場。機体色は青。また、強化型ライネックが登場する。機体色は赤。


テンプレート:バイストン・ウェル