ヒルトン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヒルトン・ホテルズ&リゾート(Hilton Hotels & Resorts)は、ヒルトン・ワールドワイド(Hilton Worldwide、正式にはヒルトン・ホテルズ・コーポレーション、Hilton Hotels Corporation)が国際的に展開しているホテルチェーンである。投資ファンドブラックストーン・グループにより買収され、2007年10月に上場廃止となった。現在、90カ国以上で4,000軒以上のホテルを運営している[1]。
目次
概要
スターウッド・ホテル&リゾートやアコーホテルズなどと並び、世界的に有名なホテルチェーンの一つ。かつてはトランス・ワールド航空(後にアメリカン航空に吸収)がヒルトンインターナショナルを所有していたこともある。
- 本社(ヒルトン・ワールドワイド)・・・アメリカ合衆国テキサス州シスコ。
- 設立・・・1919年、コンラッド・ヒルトンによって設立された。
- 展開・・・90ヶ国以上に約4,000軒、65万室。
- 会員制度・・・ヒルトンHオーナーズ(Hilton HHonors)
ヒルトン・ファミリー・ブランド
現在のファミリー・ブランド
- ウォルドルフ=アストリア(Waldorf-Astria)
- コンラッド・ホテル(Conrad Hotels)
- ダブルツリー、ダブルツリー・ゲスト・スイーツ、ダブルツリー・クラブ・ホテル(Doubletree, Doubletree Guest Suites, Doubletree Club Hotel)
- エンバシー・スイーツ・ホテル(Embassy Suites Hotels)
- ハンプトン・イン、ハンプトン・イン&スイーツ (Hampton Inn, Hampton Inn & Suites)
- ヒルトン・ホテル(Hilton Hotels)
- ヒルトン・ガーデン・イン (Hilton Garden Inn)
- ヒルトン・グランド・バケーション (Hilton Grand Vacations Company)
- ホームウッド・スイーツ・バイ・ヒルトン(Homewood Suites by Hilton)
- ホーム・ツー(HOME2)
かつて存在したブランド
- スカンディック・ホテル(Scandic Hotels):北欧を中心に展開しているチェーン。2007年3月にスウェーデンのEQT社による買収が決定、4月に完了、同時にヒルトンホテルプログラムから独立した。
- レッド・ライオン・ホテル(Red Lion Hotels):アメリカに展開している中級ホテル・チェーン。
- コーラル・バイ・ヒルトン(Coral by Hilton):ドミニカを中心に展開しているリゾート・ホテル・チェーン。
ヒルトンホテルチェーン
日本
コンラッド・ホテル
- Conrad Tokyo.jpg
コンラッド東京
ヒルトン・ホテル
※開業年順
- ヒルトンインターナショナル直系(ヒルトンジャパン)資本による施設
- ヒルトン東京(運営:日本ヒルトン株式会社)
- ヒルトン大阪(運営:大阪ヒルトン株式会社)
- ヒルトン東京ベイ(運営:東京ベイヒルトン株式会社)
- ヒルトン名古屋(運営:名古屋ヒルトン株式会社)
- ヒルトン小田原リゾート&スパ (旧:スパウザ小田原、運営:小田原ヒルトン株式会社)
- Hilton Tokyo.JPG
ヒルトン東京
- Hilton Osaka 20120429-001.jpg
ヒルトン大阪
- Hilton Tokyo Bay.JPG
ヒルトン東京ベイ
- ヒルトン名古屋.JPG
ヒルトン名古屋
- 提携企業による運営
- ヒルトン成田(旧:リーガロイヤルホテル成田)
- ヒルトンニセコビレッジ(旧:ニセコ東山プリンスホテル)
- 運営:YTLコーポレーション(前:ウィンターガーデン・リゾーツ)傘下のニセコビレッジKK
- ヒルトン福岡シーホーク(旧:JALリゾートシーホークホテル福岡←シーホークホテル&リゾート)
- 運営: ホークスタウン
- Hilton Narita Building.JPG
ヒルトン成田
- Hilton Fukuoka Seahawk October 2011.jpg
ヒルトン福岡シーホーク
- ダブルツリーbyヒルトン那覇
- ホテル ソルヴィータプレミア旭橋を改称し、2012年5月23日、日本初のダブルツリーブランドとして開業[2]。
- 営業終了
- 東京ヒルトンホテル(1983年ヒルトンホテルとしての営業を終了)
- キャピトル東急ホテル・ヒルトン東京項を参照のこと。
- ヒルトン小樽→現・グランドパーク小樽
- 運営:小樽ヒルトン(マイカル系)→イシン・ホテルズ・グループ→シンガポールのパークホテルグループへ売却となり、2008年12月ヒルトンホテルとしての営業終了。
産地の不当表示
- 「ミシュランガイド東京2008」で二つ星評価だったヒルトン東京のフランス料理店「トゥエンティワン」が、メニューで牛肉などの産地を不当表示したとして、公正取引委員会に景品表示法違反(優良誤認)で、ホテル運営会社「日本ヒルトン」(東京)が排除命令を受けた[3]。
その他
- 1981年に発生したアメリカのレーガン大統領暗殺未遂事件は、ワシントン・ヒルトンで起こった。
- 1964年に開業した旧東京ヒルトンホテルは、外資系ホテルチェーンによる初の日本進出として知られるが、所有者の東京急行電鉄との間で契約条件等をめぐる争いが裁判にまで発展した。1983年にヒルトンによる運営受託が終了し、その後は東急ホテルズがキャピトル東急ホテルとして運営し、建て替えのため2006年に営業を終了し建物は取り壊された。跡地にはザ・キャピトルホテル 東急が新築され、2010年に営業再開。
- ヒルトンが、アメリカ国内はヒルトン・ホテルズ・コーポレイション、それ以外はヒルトン・インターナショナルに分割された際、日本はヒルトン・インターナショナルの管轄とされたが、当時アメリカ合衆国の施政下にあった沖縄のみ、ヒルトン・ホテルズ・コーポレイションの管轄とされた。そのため、沖縄の本土復帰後も沖縄ヒルトンはヒルトン・ホテルズ・コーポレイションにより経営されていた。なお、沖縄ヒルトンはその後閉鎖されて建物は長らく放置されていたが、2005年にホテル・コスタビスタとして営業を再開した。
- 1968年に公開されたアメリカ映画『2001年宇宙の旅』において、宇宙ステーション内のホテルとして登場した。
- ベトナム戦争時の北ベトナムの捕虜収容所は「ハノイ・ヒルトン」と呼ばれていた。ハノイ市内には、その後1999年に、本物のヒルトンホテルが開業した。
- 「セレブリティ」として知られる「ヒルトン姉妹」(パリス・ヒルトン、ニッキー・ヒルトン)は、コンラッド・ヒルトンの曾孫である。
- 石ノ森章太郎のHOTELの舞台であるホテル「東京プラトン」は、マンガ版ではかつての「東京ヒルトン」、TBSのドラマではヒルトン東京ベイをモデルとしている。