ハトマンダー
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ハトマンダーは、1956年に第3次鳩山一郎内閣が小選挙区制導入を図った公職選挙法改正案のこと。
概要
1956年、鳩山内閣は衆議院議員総選挙において小選挙区制を導入するため、3月19日に公職選挙法改正案を提出した。改正案では議員定数を現行(当時)の467議席から30増の497議席とした上で、1人区457選挙区と2人区20選挙区の計477選挙区を設置するものであった。
しかし、477区中、社会党が強い地域を中心に2人区を20区設けたことや飛び地が6選挙区あることなど不自然な選挙区割りが存在した。この小選挙区制度導入は衆議院で改憲勢力が3分の2以上を獲得して憲法改正の下地を整えることが目的であるとして、野党から党利党略と批判された。また、選挙区割りが旧自由党の地盤である地域を分断し旧民主党寄りであったため、自民党内からも反発があがった。
5月16日に衆議院では区割りに関する部分を切り離す修正を行った後で強行採決で可決されたが、参議院では審議未了で廃案となった。