ナチ強制収容所のバッジ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

ナチス強制収容所のバッジは、主に逆三角形でできているが、囚人がナチス強制収容所に留置される理由を占領国に示すために用いられた。その三角形は布地でできていて、囚人の上着や下着に縫い付けられた。これら強制的なバッジには示される色や形によって特別な意味があったのである。

以下の説明はダッハウ強制収容所で戦争の初期の前と間に使用されるバッジコーディングシステムに基づく。

バッジコーディングシステム

その形は、ドイツでドライバーに警告を与える一般的な三角形の道路標識の類推で選ばれた。こうして、その三角形は、その底辺が上に、頂点が下にあったため、逆三角形と呼ばれたのである。

色の塗り分けに加え、いくつかのグループは三角形の上に出身国を示す文字の記章をつけた。例えば赤い三角形に: 「B」(Belgier, ベルギー人)、「F」(Franzosen, フランス人)、「H」(Holländer, Dutch, オランダ人)、「I」(Italiener, イタリア人)、「N」(Norweger, ノルウェー人)、「P」(Polen, ポーランド人)、「S」(Republikanische Spanier, スペイン共和国人)、「T」(Tschechen, チェコ人)、「U」(Ungarn, ハンガリー人)である。

バッジの最も一般的な形は以下のとおりである。

バッジにはさまざまな印があった。囚人は一般的に少なくとも二つ、普通六つ以上のバッジを所有していた。 また、一部の収容所では「夜と霧の布告」によって逮捕された囚人には大きな黄色い三角形を2枚つけさせた。

強制収容所収容者の印の形と色

政治犯 正規犯罪者 移民 エホバの証人 ゲイ 非社会的な素行者
とレズビアン
ロマ
(ジプシー)
基本色 80px 80px 80px 80px 80px 80px 80px
常習犯の印 80px 80px 80px 80px 80px 80px 80px
刑執行部隊の収容者 80px 80px 80px 80px 80px 80px 80px
「ユダヤ人」の印 80px 80px 80px 80px 80px 80px 80px
特別な印
80px
男性人種不浄者
80px
女性人種不浄者
80px
逃亡犯
ファイル:Inmate number.svg
収容者番号
ファイル:Special inmate.svg
特別収容者:茶色の腕章
90px
正式な記号は以下の順に配置された:収容者番号、常習犯を表す縞模様、三角形もしくは星形、刑執行部隊収容者、逃亡犯
80px
ポーランド人: "P"の入ったレッド・トライアングル
80px
チェコ人: "T"の入ったレッド・トライアングル
80px
軍隊のメンバー: 単一のレッド・トライアングルの逆さ

参考文献

関連項目

外部リンク