ドイツ工業規格
ドイツ工業規格(ドイツこうぎょうきかく、Deutsche Industrie Normen、略称DIN(ディン、ダイン))はDeutsches Institut für Normung(ドイツ規格協会)により発行されている工業規格である。パソコンとキーボードやマウスの接続部分に採用されるコネクタ(DINコネクタ)、カーオーディオやカーナビの外寸サイズなどがDINに準拠している。
DINコネクタ
テンプレート:Main ステレオテープデッキとオーディオアンプとを接続するのには、ピンケーブルが録音用と再生用それぞれ左チャンネルと右チャンネルに合計4本必要であるが、過去にはそれらをひとつに束ね、(マイナスは1本にまとめて)先端を5つの接点としたDINケーブルが使用された。これは音がよくないとされ、次第に使われなくなったが、MIDIケーブルに流用され、2008年現在でも一般に使用されている。
DINコネクタは、IBM PS/2においてキーボード、マウスを接続するためのコネクタとして採用され、一時期はデファクトスタンダードになった。
写真フィルムの感度
テンプレート:Main また、日本において古くから知られるDIN規格として写真フィルムの感度がある。アメリカの規格であるASA規格と並存していたが、現在ではASA規格と共にISO感度規格に統一され、例として一般に感度400と言われる場合のISO表記は ISO400/27° と表記される。スラッシュ以降の度数で表示される数値がDIN規格と同一数値である。
カーオーディオ
テンプレート:Main 自動車のダッシュボードに設置するカーラジオの外寸のサイズ規格として始まったもので、操作パネルの部分が幅(横寸)180 mm × 高さ(縦寸)50 mm の「シングルDIN」(1DIN)として定められている。
後にDIN 75490として規格化され、1984年に国際標準規格ISO 7736として採用された。現在、国内外の多くの車種にこのサイズ規格のスペースを設けたダッシュボードが採用されている。しかしその一方で、近年製造される車種ではインテリアデザインの都合などから独自サイズのダッシュボードを採用する例も増えてきており、他社のカーオーディオやカーナビとの互換性という面では衰退してきている車種もある。ただし、それらの車種であっても他社製品を取り付けるための変換キットが純正ディーラーやカーオーディオのメーカーにオプション設定されていることが多い。
パーソナルコンピューターPC/AT互換機用補助記憶装置である光学ドライブや5.25インチフロッピーディスクドライブを収容する筐体の外寸もこのサイズ規格である。