ツチグリ (菌類)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テンプレート:生物分類表 テンプレート:Mycomorphbox ツチグリ(土栗、学名: テンプレート:Snamei sp.)は、担子菌門菌蕈綱ニセショウロ目ツチグリ科ツチグリ属のキノコ。夏から秋、林内の道端や土の崖などで普通に見られる中型のキノコで、ツチガキ(土柿)とも言われる。
特徴
扁球形の袋の中に作る胞子の外側には皮質の厚い外皮があり、成熟すると外皮は7片から10片に裂け、星形に開く。星型の座布団の上に胞子の入った袋が乗っている形になり、胞子は袋の先端の穴から放出される。外皮はおもに2層の構造となっており、内側の層が水分を吸収して膨張することで乾湿に合わせ、開閉する。乾燥すると外皮は丸まり、胞子の袋を包んで全体が球形になるが、その際に袋が押されて胞子が放出される。
分布
利用
内部が白い幼菌は食用になり、東南アジアなどでは缶詰にもされるが、日本ではあまり食べられない。しかし、東北地方の南部(特に福島県など)ではマメダンゴやママダンゴと呼ばれ、6月下旬から7月上旬にかけての梅雨の時期に、季節の味として食卓へ上る。味噌汁の具や、佃煮などにされることが多い。
学名について
本種は長期にわたり、テンプレート:Snamei (テンプレート:AU) テンプレート:AUという学名が用いられてきたが、 分子系統解析の結果、テンプレート:Snameiとは異なる未記載種であることが示唆されている。[1]
その他
3月から5月にかけては、海岸のクロマツ林にコツチグリ (var. テンプレート:Snamei V.J.Stanék) が発生する。ごく稀に、タマノリイグチ (テンプレート:Snamei) が寄生することがある。
植物にも、同名の種であるツチグリ(テンプレート:Snamei、バラ科)が存在する。
脚注
- ↑ Fangfuk W, Petchang R, To-anun C, Fukuda M, Yamada K. 2010. Identification of Japanese Astraeus, based on morphological and phylogenetic analyses. Mycoscience 51:291-299
参考文献
関連項目
- マタンゴ - 東宝の特撮ホラー映画。タイトルや登場する毒キノコの名は、ママダンゴが由来であるテンプレート:要出典。