タカ目
タカ目 テンプレート:Sname は、鳥類の目の1つ。ワシタカ目とも訳す。
かつてはハヤブサ目 テンプレート:Sname と統合され、タカ目 テンプレート:Sname(和名と学名に不一致がある)とされていた。しかしこの分類は昼行性猛禽類をひとまとめにしたものにすぎず、分子系統によりこれらは近縁でないことが判明し、タカ目とハヤブサ目は分離された[1]。なお、イギリスなどヨーロッパでは以前からハヤブサ目を分離した分類が主流だった。
目次
特徴
多くが肉食の大型鳥類(猛禽類)であり、生態系における高次捕食者の地位を占めている。南極大陸を除く全世界に分布している。
餌となる動物を捕まえるために大きな脚に湾曲した鋭く長い脚爪をもつ。また、鋭くとがったクチバシをもつ。多くのタカ目は一夫一妻で、オスよりもメスのほうが大きく体力も優れているという特徴がある。
分類
亜目と科
伝統的には次のように分類されていた。
- タカ亜目 テンプレート:Sname
- コンドル亜目 テンプレート:Sname
- ハヤブサ亜目 テンプレート:Sname(ハヤブサ目)
Sibley分類
1990年代にDNA - DNA分子交雑法を用いたSibley-Ahlquist鳥類分類では、現在のタカ目・ハヤブサ目を共にコウノトリ目に含めていた。
ただし、コンドル科とそれ以外は別系統とし、コンドル科はコウノトリ下目コウノトリ科コンドル亜科とし、その他はコウノトリ亜目ハヤブサ下目とした。ハヤブサ科とタカ小目(コンドル科・ハヤブサ科以外、タカ亜目に当たる)は近縁とした。この分類はアメリカ鳥学会などが採用していた[2]。
各科と国内種
属数と種数とは国際鳥類学会 (IOC) による。種は日本産の種のみリストに挙げる。
タカ科 テンプレート:Sname
65属250種が属する大きな科である。
- ハチクマ属 テンプレート:Snamei
- トビ属 テンプレート:Snamei
- オジロワシ属 テンプレート:Snamei
- クロハゲワシ属 テンプレート:Snamei
- カンムリワシ属 テンプレート:Snamei
- チュウヒ属 テンプレート:Snamei
- ハイタカ属 テンプレート:Snamei
- サシバ属 テンプレート:Snamei
- ノスリ属 テンプレート:Snamei
- イヌワシ属 テンプレート:Snamei
- クマタカ属 テンプレート:Snamei
ミサゴ科 テンプレート:Sname
1属2種(古い分類では1種だが Wink et al. 2004 により分離された)のみ。タカ科に含めることもある。
ヘビクイワシ科 テンプレート:Sname
ヘビクイワシ テンプレート:Snamei 1種のみ。国内にはいない。
ツルのような長い足を持つ。飛行能力はあるが、ほとんど飛ぶことは無い。地上を歩きまわり、ヘビなどを捕食する。
コンドル科 テンプレート:Sname
5属7種。国内種はなし。
屍肉を食べるため、嗅覚が発達している。北米および南米大陸に生息する。コンドルなど。タカ亜目とは姉妹群だが、解剖学的に大きく異なる。
コンドル目とする分類もある[3]。
テラトルニス科 テンプレート:Sname
中新世から更新世のアメリカ大陸に生息していた。史上最大の飛べる鳥類であるアルゲンタヴィスが属する。
ハヤブサ科 テンプレート:Sname
11属65種。ハヤブサ類とカラカラ類を含み、国内種は前者のみ。
タカ科と外見は似ているが、骨格等に著しい相違がある。系統的にも異なる系統に属し、現在は別目とされる。
系統
ハヤブサ科は他のタカ目と離れており、スズメ目+オウム目と姉妹群である。残りのタカ目はコンドル科を含め近縁で単系統を作る可能性が高いが、コンドル科の位置づけには多少の不確実性がある。タカ亜目は単系統である。また、いずれの科もコウノトリ目とは特に近くない。[4]
出典
- ↑ IOC World Bird List 2.4 Frank Gill, David Donsker and the IOC team
- ↑ AOU - Check-list of North American Birds(ただし現在は確認できない)
- ↑ A classification of the bird species of South America 南アメリカ分類委員会 (SACC)
- ↑ テンプレート:Cite