セーラー服反逆同盟

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:基礎情報 テレビ番組 テンプレート:Sidebar with collapsible listsセーラー服反逆同盟』(セーラーふくはんぎゃくどうめい)は、1986年10月13日より1987年3月23日まで毎週月曜日19:30 - 20:00に、日本テレビ系列で放送された日本の学園ドラマユニオン映画制作。主演は中山美穂仙道敦子

2005年には全話収録のDVD-BOX仕様で映像ソフト化がなされた。また、TOKYO MXにて2012年9月8日深夜2:30より放送が行われている。

概要

かつての進学校・黒鳥学園高校にのさばる校長一派を倒すため、暗い過去と秘密を持った少女達が“セーラー服反逆同盟”を結成、白いセーラー服にド派手なメークで素顔を隠し学園を救うために、悪に立ち向かう青春アクションドラマ。

フジテレビの『スケバン刑事』シリーズに対向する形で制作された[1]

登場人物

セーラー服反逆同盟

反逆同盟のメンバーは、第18話まではユミ・ルリ・ケイだったが、第19話終盤でミホが正式に加わり、新反逆同盟となる(ミホが反逆同盟のコスチュームに身を包むのは第20話から)。ただし、名乗る時などは反逆同盟のままで変更は無い。

山縣 ミホ(やまがた ミホ)
演 - 中山美穂
理事長の娘ではあるが、内心は黒鳥学園の現体制を嫌い、前理事長の頃の学園を愛しており、たびたび旧理事長室に足を運ぶ。強引に乗っ取りを企てた父親を憎んでいるものの憎み切れず、苛立ちを感じており、反逆同盟がピンチの時には、爆発する赤いバラを投げて陰ながら助太刀を続けていた。親友・香織が父親の陰謀に巻き込まれて殺されたため、怒りを抑えきれなくなり、反逆同盟の一員となる。
オープニングのクレジットは中山美穂が一番最初のため、本作のヒロインである。実際オープニングテーマの映像でも一番目立っており、最終回のラストシーンも彼女の顔アップで締められる為、要所でヒロインの役割を果たしているのだが、中山が同時期に他局のドラマと掛け持ちをしていた為、序盤は出番が少なく、全く登場しない回も何度かあった。
反逆同盟加入は物語終盤であり、変装姿では紫系統のアイメイクと口紅をしており、後ろで一つにまとめた長い髪をリボンで結んで登場する。武器は赤いバラであり、そのバラを持って振り回す攻撃をする(薔薇の花弁が刃物のように斬れる)。これまでのように薔薇を飛ばして爆発させることも出来る。
高坂 ユミ(たかさか ユミ)
演 - 仙道敦子
反逆同盟のリーダー的存在で成績優秀、スポーツ万能の優等生。4歳の時、児童虐待で母親に殺されかけた過去を持ち、胸にはその時に出刃包丁によって付けられた切り傷が古傷として残っている。その後、空手有段者の叔父の下で育ったため、空手の腕は折り紙付き。母親を連れ去った男たちの羽織に入っていた「黒鳥」の紋章を手がかりに、同じ「黒鳥」の紋章を持つ黒鳥学園に福岡県立大隈高校から転入。
オープニングのクレジットは仙道敦子の名前が一番最後に来るが(中山が登場しない回は一番最初にクレジットされる)、ミホ役の中山の出番が中盤までは少ない為、序盤や中盤は彼女が物語の中心人物として描かれている。物語全体的な展開からももう一人のヒロインと言える。
最初からの反逆同盟の一員であり、変装姿では肩までのおかっぱ頭に黒っぽいアイシャドウと紅い口紅をつけている。武器は叔父から貰った鎖付きの皮手袋と身体そのもの(例えば皮手袋を装着した拳によるパンチ攻撃等)。
弓削 ルリ(ゆげ ルリ)
演 - 山本理沙
反逆同盟の一員。勝気な性格でユミとよく対立するが、根は人情家で情に脆い。
最初から反逆同盟の一員であり、変装姿では細かいソバージュヘアに赤い口紅をつけている。武器は(普通の鉛筆の)芯の代わりに大針を仕込んだ鉛筆で刺したり飛ばしたりする。
渋川 ケイ(しぶかわ ケイ)
演 - 後藤恭子
反逆同盟の一員で普段はおとなしいが、怒らせると一番恐い。真面目で純粋なため、騙され易い。ユミとルリの仲裁役。ルリには「おケイ」と呼ばれている。
最初から反逆同盟の一員であり、変装姿ではサイドテールにした髪型に、緑系統のアイシャドウと口紅をつけている。武器はスカーフに仕込んだ樹脂製の鎖。鎖で首を締めたり、物を弾いたりもする。

同盟の仲間

合田 雄太(ごうだ ゆうた)
演 - 南渕一輝
反逆同盟の情報収集役でドジだが憎めない男子生徒。中学時代に自分をいじめていた相手を見返すために黒鳥学園に転入した。ユミに惚れている。ユミとミホには「合田くん」、ルリとケイからは「雄太」と呼ばれている。

学園関係者

牧野
演 - 山本紀彦(第1・2話)
2年A組担任。悪の巣窟と化した学園を正常化すべく、ルリたちと反逆同盟の結成を計画していたが、校長たちの指示を受けた高沢に抹殺される。
北島
演 - 宮田州(第3話)
柔道部顧問。暴力教師でかなり陰湿な性格。
ケーシー片岡
演 - ハント・ケーシー(第4話)
英語教師。ミホの家庭教師も務めていた。盲目を装い、詩を利用した催眠術で生徒たちの洗脳を企てた。
亀井(事務長)
演 - 椎谷建治(第5話)
雲野と結託して強盗事件を起こす。厳密にいうと学園に対して不利益を働いており敵の手先とは言い難い。最後は免職になったものと思われる。
オードリー・ベーカー
演 - エブリン・ベニュー(第10話)
片岡の後任の英語教師(正確には教師ではない)。実は反逆同盟抹殺のため校長に雇われたカード使いの刺客。
立川 正太郎
演 - 丹古母鬼馬二(第12話)
亀井の後任事務長。寄付金集めのために女子生徒を売春クラブに売り飛ばし、金を稼ぐ。戦闘時には白いアメフトユニフォームにヘルメットという姿に変身する。反逆同盟に倒された後、「本校の名誉を著しく傷つけた」との理由で免職になる。その人事は校内の掲示板に貼り出され生徒たちの喝采を浴びた。
悪田 脳水
演 - 三谷昇(第13話)
化学部顧問。過去に殺害した生徒を使って人体蘇生実験を行う。隻眼である。
佐伯 一八
演 - 安岡力也
体育教師。牧野の死後、2年A組の担任になる。パワーファイターで頭を使うのは苦手であるが、篭城した生徒をウナギを焼く煙で誘い出そうとするなど小細工をすることはある。手にした竹刀は仕込み剣(最終回で真剣が抜かれた)。生徒達には絶対的存在として振舞おうとするものの、恩師にお漏らししたことをバラされたり、体育教師なのにカナヅチだったりと散々である。
九条 栄
演 - 竹中直人
黒鳥学園の変態教師。正確な職位は不明だが幹部級の地位にある。声色を使い分け多重人格者を思わせる狡猾な男。言葉の語尾に「~ざんがしょ」と言う。
B計画のためのテストケースとして、発信機付きのブレスレットで生徒の行動をモニター、夜間に外出している者を配下の生徒に逮捕させていた。反逆同盟に追い詰められた際には多重人格の演技で惑わそうとしたが通じず、ユミのパンチでKOされた。
真下 豊子
演 - 中島はるみ
黒鳥学園教頭で艶っぽく高圧的。校長の愛人的立場にあり、校長を尻に敷いている。
馬場 志津夫
演 - 藤岡重慶
黒鳥学園校長。葉巻を愛用するヤクザの親分的風体。
葉室 加寿子
演 - 奈美悦子
ミホの義母で理事長夫人。実はユミの母親であり、ユミを殺そうとして古傷を付けた張本人。現黒鳥学園の事実上のトップで、学園をエリート養成校「白鳥学園」として作り変え、OBを各界に送り込むことで国家の支配を達成せんとする通称「B計画」の中核的存在。
秘書
演 - 銀粉蝶(第22・23話)
加寿子の秘書であり、B計画の遂行には手段を選ばず、常にポーカーフェイスで何を考えているのかわからない冷酷非情な女。表向きは加寿子の命令に従っているものの、ユミを殺せずにいた加寿子の後ろからユミを殺そうとするなど、ある意味一番の悪人。
山縣 祐一郎
演 - 南原宏治
黒鳥学園理事長。ミホを庇って交通事故にあったため車椅子生活をしている。心臓病を患っており、時々発作が起きる。
岩清水
演 - 大杉漣(第19話)
山縣理事長の秘書。理事長の命令で教育連盟爆破を計画。
東条 又一郎
演 - 黒部進(第20話)
学園理事。加寿子の片腕としてB計画を推進。

2年A組生徒

ナレーター - 中村友美

ゲスト

第1話 「悪の巣、黒鳥学園!」
ユミの叔父
演 - 愛川欽也(特別出演)
福岡に住んでいる。母の手掛かりを追って、いつかは自分の元を去るであろうと覚悟しつつも、ユミを引き取り育てながら、武道を教えてきた。
高沢
演 - 森一馬(第2話)
生徒会指導部を率いる指導部長。学園のワル達も震え上がる実力者らしいが、反逆同盟の前では赤子同然であった。
第5話 「学園、幽霊現わる!」
小宮
演 - 奥村公延
創立以来、学園に勤める用務員。ルリと親しい。奪われた金の代償に亀井に自殺を強要される。
雲野
演 - 清水宏
金融会社「スコヤカローン」社長。亀井と共謀して学園の金を強奪。
第6話 「真夜中の処刑遊戯!」
浜渡 達也
演 - 石山浩
学園の後援会長の息子。ひき逃げを目撃した稲葉稔を脅迫。
浜渡
演 - 児玉謙次
達也の父。代議士で学園の後援会長。達也のひき逃げを揉み消そうとする。
第7話 「危ない少年仕掛人!」
西村
演 - 益富信孝
麻薬密売人。村川を脅して病院から麻薬を盗み出させたが、麻薬を持ち逃げした村川の息子・祐介をさらう。
第8話 「ツッパリ候補生!」
広田 信一
演 - 深見博
佐伯の教え子で天龍組若頭。ツッパリ4人組を利用して対立している組長を殺害。
第9話 「パソコン逆転計画!」
豹藤 史朗
演 - 古角謙弥
元黒鳥学園教師でウェイター。ふられた腹いせに思いを寄せていた女子生徒たちを襲う変質者。
第11話 「カケフ君危機一髪!」
島田 一平
演 - 相良健治
雄太が知り合った掛布雅之そっくりの少年。身代金目的に誘拐される。役名こそ異なるが、サブタイトルに「カケフ君」の名前が入っている。
第12話 「落ちこぼれ名門高校(秘)作戦!」
藤沢亜紀の父
演 - ジェリー藤尾
娘の成績で呼び出され、父兄会の席で親子喧嘩してしまう。藤沢亜紀を演じる藤尾亜紀はジェリー藤尾の娘であり、第12話のみ親子共演となった。また、この作品の主題歌を歌っているA-JARI藤尾領はジェリー藤尾の親戚である。
椎名梢の母
演 - 南田洋子
父兄会で立川に寄付金を要求され小切手で支払う。
日向明夫の父
演 - 水野晴郎
父兄会で立川に寄付金を要求されカードで支払う。
第13話 「水着がいっぱい! 学園騒動」
美咲 涼子
演 - 速水典子
妹の不審な死と学園が関係しているのではという疑問から、元オリンピック代表という立場を利用し、水泳の特別コーチとして学園に潜入。
第14話 「フォーカスの罠!」
岩崎 涼子
演 - 若葉しをり
福岡県立大隈高校のマラソン選手で、ユミの後輩。上原に万引きの濡れ衣を着せられ自殺してしまう。
上原 三郎
演 - 堀田真三
九条の友人のカメラマン。学園の依頼で涼子の万引きをでっち上げる。
第15話 「プッツン気分! 初恋しちゃった」
逆刀 京二
演 - 高木淳也
A-JARIのギタリスト。実は反逆同盟抹殺のため雇われた始末屋。
ライブハウス店長
演 - 近江俊郎
A-JARIが出演しているライブハウスの店長。
第16話 「翼の折れた天使」
高木 エリカ
演 - 橘ゆかり
イサオと密航する約束を果たすため、少年院を脱走してきた少女。
小田 イサオ
演 - 瀬山修
エリカの恋人。実はコカイン密輸団のボス。
第17話 「にせ者現わる! 汚れた白い制服」
田崎 健悟
演 - 片桐竜次
自称ルポライター。ニセ反逆同盟を唆して宝石を強奪。
第18話 「20億円の夢! シンデレラ騒動」
吉川 マキ
演 - 楠トシエ
佐伯の小学校時代の恩師でオーストラリアの石油成金。遠縁の娘・まなみに遺産を譲るため帰国。
金坂
演 - うえだ峻
佐伯の友人の弁護士。ニセ者のまなみを仕立て、吉川の遺産横取りを計画。
大男
演 - 新海丈夫
金坂の手下で、怪力の持ち主。
第19話 「白い制服を着たミホ同盟加入!」
西島 香織
演 - 田村奈美
ブロードウェイを目指すミホの友人。理事長の陰謀に巻き込まれ殺害される。

スタッフ

放送日程

話数 放送日 サブタイトル 脚本 監督
第1話 1986年10月13日 悪の巣、黒鳥学園! 日暮裕一 江崎実生
第2話 10月20日 熱き! 4人の誓い
第3話 10月27日 反抗は地獄への道 二色ひとし
第4話 11月テンプレート:03日 死神が呼んでいる 大川俊道
第5話 11月10日 学園、幽霊現わる! 二色ひとし
第6話 11月17日 真夜中の処刑遊戯! 大川俊道
第7話 11月24日 危ない少年仕掛人! 日暮裕一 帯盛迪彦
第8話 12月テンプレート:01日 ツッパリ候補生!
第9話 12月テンプレート:08日 パソコン逆転計画! 大川俊道
第10話 12月15日 赤いバラの死闘! 二色ひとし
第11話 12月22日 カケフ君危機一髪! 藤田保行
第12話 1987年テンプレート:01月テンプレート:05日 落ちこぼれ名門高校(秘)作戦! 日暮裕一
第13話 1月12日 水着がいっぱい! 学園騒動 大川俊道
第14話 1月19日 フォーカスの罠! 日暮裕一 帯盛迪彦
第15話 1月26日 プッツン気分! 初恋しちゃった 園田英樹
第16話 2月テンプレート:02日 翼の折れた天使 大川俊道
第17話 2月テンプレート:09日 にせ者現わる! 汚れた白い制服 二色ひとし
日暮裕一
第18話 2月16日 20億円の夢! シンデレラ騒動 日暮裕一
第19話 2月23日 白い制服を着たミホ同盟加入! 大川俊道
第20話 3月テンプレート:02日 ミホ大活躍! 学園の計画粉砕!
第21話 3月テンプレート:09日 ミホ怒り爆発! バラ投げさえる 園田英樹
第22話 3月16日 ミホ危機一髪! 血まみれの決闘 日暮裕一
最終話 3月23日 さようなら! 仲間達 涙の別れ

決め台詞

第6話までは☆、第7話からは★の箇所で「何者だ、貴様らは!?」など、悪役の台詞が入る。なお、第7話からは決め台詞にリバーブがかかっている。

ルリ「闇の中で、のさばり続ける悪党ども!」
ケイ「てめえら(相手が一人の時は「てめえ」)のようなワルは許せねえ!」
ユミ「天に代わって成敗する!」
ミホ(第20話~)「純潔と燃える正義の…」
全員「セーラー服反逆同盟!」

エピソード

  • 当初は1クールのみの放映予定であったが、予想外の好視聴率により2クールに延長された。また、これまで同枠はロート製薬単独提供で放送されていたが、これ以後ロート社を含む複数スポンサーが付くことになった(スポンサー読みは全て30秒だったので「ご覧のスポンサー」の扱いだった)。
  • 当時既に人気アイドルだった中山美穂は、このドラマと、同時期に撮影および放送が始まった主演の青春ドラマ『な・ま・い・き盛り』(フジテレビ)とを掛け持ちしていた。『な・ま・い・き盛り』のほうにウェイトを置いていた中山は『セーラー服反逆同盟』への出演場面は少なく、「薔薇を投げるシーン(バンク)」のみの回やスケジュールの過密化で出演していない回も存在した。中山と仙道敦子のW主演が売り文句だったが、実質仙道がメインとなっていた。
  • 中山と仙道はその後、TBSのドラマ『卒業』(1990年放送)でもどちらも主演格で共演した。
  • この枠(月曜夜7時半)でドラマが放送されたのは、1964年6月 - 8月に放送されたYTV制作の海外ドラマ『ブラボー火星人』以来22年振り。国産ドラマとしては、1960年2月 - 5月放送の『鉄人28号(ドラマ版)』以来、26年ぶりのことだった。
  • 反逆同盟が着用した白いセーラー服は視聴者にプレゼントされた。

漫画版

  • 漫画版『セーラー服反逆同盟』は1986年11月より1987年4月までの半年間に渡り『少年キャプテン』(徳間書店刊)に連載された。これは同名テレビドラマとのタイアップにより掲載されたものであり、『スケバン刑事』などと違い、特に漫画の方が原作というわけではない(話数も6話と短く、内容も幾分異なる)。原作はドラマの脚本も書いている二色ひとしで作画は戸国美穂(水縞とおる)。少年キャプテンコミックス、その後大都社からも復刊されたが、現在はともに絶版。

脚注

テンプレート:Reflist

テンプレート:前後番組
  1. テンプレート:Cite book