ストーカー・誘う女

ストーカー・誘う女（ストーカー・さそうおんな）は、TBS系列で1997年1月9日 - 3月20日まで放送された日本のテレビドラマ。全11話。放送時間は木曜日22:00 - 22:54。平均視聴率は19.2%、最高視聴率は25.6％。

概要

当時社会問題となっていたストーカーを大映ドラマ特有のエッセンスで描いた作品で、ストーリー構成は「危険な情事」と共通点が多い。視聴率も回を追うごとに上がり、最終回では25%と高視聴率を弾き出した。

放送終了後まもなくVHSソフトが発売されたが、DVDは発売されていない。

ストーリー

天王州アイルに所在する大手商社勤務の上原ミチルは、自分の担当した企画で見かけた同僚、森田柊志に生き別れとなった父の面影をみつける。そして彼の妻とこども達がスキー旅行に出掛けた夜、策略から「オトナの関係」へと持ち込んだ。そして柊志の子供を妊娠したと信じ込んだミチルは、彼に愛されているという確固たる確信のもと「ストーカー」へと変貌していく。

キャスト

森田柊志 - 陣内孝則

大手商社、東通商事の鉄鋼部課長。妻と子供2人を大切にしているマイホームパパ。酒に酔った弾みでミチルと関係を持ってからは、泥沼の展開に巻き込まれてしまう。38歳。

上原ミチル - 雛形あきこ

短大卒業後、東通商事の総務部に勤務するOL。少女時代に両親が離婚。父が家を出たこと、まもなく別の子連れの女と再婚したことが心の傷となっている様子。柊志に対し、様々な付きまとい行為、リストカットを展開。のちに想像妊娠の事実を受け入れられず、絹香を諸悪の根元と思い込み、殺そうとまでする。恋愛妄想の部分を除けば、礼儀正しく明朗快活な性格で、友人も多い。現在でいう「境界性パーソナリティ障害」に当てはまる部分が多い。

森田絹香 - 麻生祐未

柊志の妻。大学卒業と同時に東通商事に就職。柊志からのアタックで結婚し、9年になる。聡明な印象の良妻賢母だが、不審な行動をするミチルの過激な行動、さらに暴走に不安定になっていく。

森田未久 - 三村有己

柊志と絹香の長女。幼稚園からの帰り、ミチルに誘拐された事がある。5歳。

森田幸太 - 田邊季正

柊志と絹香の長男。4歳。

北川敦 - 袴田吉彦

柊志の部下で、大学の元後輩。社会の縦構造に不満を抱き、社会人としては未熟である。同僚の結婚式場で見かけたミチルに一目惚れ。真実を知って戸惑うが、力になり立ち直らせたいと思う様になり、室町教授からアドバイスを受ける。出身地は北海道で、実家は牧場を経営しているらしい。

室町克彦 - 小林稔侍

絹香の父。大学教授であり、ストーカーに関する専門医でもある。柊志にストーカー対策としてアドバイスや苦言を呈し、ミチルにも治療の為に接近を試みる。柊志に対して、不信感を抱いた絹香とこども達を受け入れる。妻とは死別した様子。

大橋由美子 - 佐伯伽耶

室町教授の秘書。

田村部長 - 村井国夫

鉄鋼部の部長で、柊志の直属の部長となる。出世競争で同期に遅れていた柊志に目を掛け、課長職に引き上げたらしい。

• その他の出演者 - 佐久間哲、朝倉龍一、高杉航大、八武崎碧、桜金造、石丸謙二郎、小林健、佐久間哲、牛尾田恭代、深沢邦之、七瀬理香、宮内知美、琢磨ゆい、宗像まり、小野田豊、葉山知穂、三井田博美、伊藤麻衣、鈴木良孝、前田修司、仲田一晃、竹下明子、山端智樹、恩田麻実、吉州ななえ、八木橋努、唐木正道、ノア（ゴールデン・レトリバー）

放送日、サブタイトル、視聴率

各話	放送日	サブタイトル	監督	視聴率
第1話	1997年1月9日	あなたを奪いたい	江崎実生	16.5%
第2話	1997年1月16日	しのび寄る恐怖		12.9%
第3話	1997年1月23日	無言電話が鳴る時	小島穹	16.8%
第4話	1997年1月30日	嘘をついて外泊	井坂聡	15.7%
第5話	1997年2月6日	のぞきたい彼の家	江崎実生	17.1%
第6話	1997年2月13日	不気味な留守電	小島穹	18.1%
第7話	1997年2月20日	もう我慢できない	江崎実生	20.2%
第8話	1997年2月27日	天国で結ばれたい	井坂聡	19.8%
第9話	1997年3月6日	彼を離さない	江崎実生	22.8%
第10話	1997年3月13日	もう誰も許さない	井坂聡	25.6%
第11話	1997年3月20日	愛してるけど殺す	江崎実生	25.6%
平均視聴率19.2%（視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ）

最終回について

• 最終回のラストシーンで上原ミチルが「恋愛妄想（ストーカー）」を克服して森田柊志に会いに行くシーンについて視聴者からの抗議が多数あったテンプレート:要出典。
• ミチルによる殺人未遂事件から、1週間もたたないうちに恋愛妄想を克服したということについて視聴者から「そんな簡単に治るはずが無い」などといった抗議が当時新聞の投書欄に載せられたテンプレート:要出典。

スタッフ

• 監督：江崎実生、小島穹、井坂聡
• 脚本：石原武龍
• 技術協力：IMAGICA
• 制作・美術協力：フジアール
• ロケ協力：相模原市
• プロデューサー：野添和子
• 制作統括：福冨京子
• 製作：大映テレビ／TBS

主題歌

• 近藤真彦「愛はひとつ」

関連項目

• TBS木曜10時枠の連続ドラマ
• ストーカー
• ストーカー 逃げきれぬ愛 - 日本テレビ系列で同じ時期（1997年1月6日 - 3月10日）に放送されたテレビドラマ。
• 公津の杜駅 - 本作品の撮影に使われた柊志一家が住んでいる設定の新興住宅地の最寄駅で、作品にもたびたび登場する。京成電鉄本線。
• 略奪愛・アブない女 - 同じTBS系列で放送された本作と非常にコンセプトが似ている作品（1998年1月9日 - 3月27日に放送）。赤井英和・稲森いずみ・鈴木紗理奈主演。小林稔侍、袴田吉彦も別役で出演している。
• ストーカー・危険な女 - フジテレビ系列『めちゃ×2イケてるッ!』で放送された本作品のパロディコント。本作品に出演している雛形がミチル役を演じている。

外部リンク

• TBS Drama Archive ストーカー・誘う女