スクービー・ドゥー (フィクション作品)
『スクービー・ドゥー』(原題:Scooby Doo,Where Are you!)は、1969年に制作されたアメリカの長寿テレビアニメ番組とその実写映画作品。また、それに登場する架空の犬の名前。原案 ジェームズ・ガン&クレイグ・ティトリー。
目次
内容
臆病な大型犬グレート・デンのクルッパー(スクービー・ドゥー)は、飼い主のボロピン(シャギー)達4人とミステリー事件を解決しながら旅をする。一話完結方式。
登場人物
/の後ろはオリジナル版での名前と声優。前は旧時代の呼び名だが、海外や現在のシリーズは海外の名で呼ばれている。
ミステリー社
- クルッパー / スクービー・ドゥー 声優:熊倉一雄 / 楠見尚己(スクービー&スクラッピードゥー)
- 大きいが臆病で、常に腹を空かせている犬。だが、臆病な故にとる行動で、事件解決への糸口を発見する。食べ物に関してはシャギーを出し抜き、彼の分まで食べることが多くお化けが現れるとすぐに逃げるなど少々忠誠心に欠けるが仲は良い。『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』にゲスト出演しており、相棒のシャギーを演じたマシュー・リラードを威嚇した。
- ボロピン / シャギー・ロジャーズ 声優:高松しげお(元漫才師晴乃タック) / 桜井敏治(スクービー&スクラッピードゥー)
- スクービーの飼い主。スクービーと同じく臆病で、常に腹を空かせており、食い意地が張っている。本名はノーヴィル。桜井敏治が演じるシャギーは、一人称は「僕」で「えっと」が口癖で他のシリーズでもこれが定着している。スクービーの親戚と彼の親戚は彼ら同様皆、怖がりである。『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』で実写版で自身を演じたマシュー・リラードと共演しており、(声も実写と同じ藤原啓治が演じている)自分を演じた彼の演技に不満を言った。一部の作品では一人称は「俺」になっている。
- ハンサム / フレッド・ジョーンズ 声優:市川治 / 谷山紀章(スクービー&スクラッピードゥー)
- 4人組のイケメンのリーダー。少々キザでダフネと行動することが多いが可愛い女の子には弱く、それが災いして酷い目にあったこともある。実写では、やや自己中心な部分があり、ヴェルマと対立し解散したこともある。劇場版では、引退後、ダフネのカメラマンとして働き、再結成をするきっかけをあたる。お約束のためかこの回の事件は誰の仕業ではないかとヴェルマと疑った。
- メガコ / ヴェルマ・ディンクレー 声優:丸山裕子 / 半場友恵(スクービー&スクラッピードゥー)
- 頭がいいメガネの赤髪おかっぱの女の子。最近のシリーズでは、頭にリボンをしている(以前は無かった)。冷静な判断力と頭脳で仲間を助けるまとめ役。事件解決は主に彼女の役。何かある度にシャギーに対して「犬(スクービー)と私とどっちを選ぶ?」などと問いかける事あり。シャギーの事が気になるようであるがシャギーにはいつも誤魔化されている。頭が良い故に怪しい相手を疑う部分がある。
- ジェニー / ダフネ・ブレイク 声優:丸山裕子/ 斉藤恵理(スクービー&スクラッピードゥー)
- スクービー達と旅をしている美人の女の子。実家は金持ちである。スクービー&スクラッピードゥーでは、彼女のみ同行したシリーズがある。劇場版では、幽霊の正体がいつもトリックであるため、引退しTV局でリポーターをやっている。
- スクラッピー・ドゥー 声優:龍田直樹
- スクービーの甥。スクービーとは対照的に、怪物などに勇敢に立ち向かう性格。アニメ版ではまれに事件の解決や悪者を倒すのに役立つことがあるが、ほとんどの場合は彼の直接攻撃ではなく、転んでドラム缶にぶつかって転がったものが悪者に命中したり、足を滑らせて落下したスクラッピーが悪者に直撃するなどの偶然発生するものによる場合が多い。『スクービー&スクラッピードゥー』から登場。叔父であるスクービーを誰よりも勇敢な犬だと思い込んでいる。実写版では、アニメとは別の意味でトラブルメーカーでそれが災いし、置いてけぼりにされ、復讐するため、騒動を起こすなどアニメ版とは正反対な性格になっている。
アニメ版
ハンナ・バーベラ・プロダクション制作。アメリカでは現在もCartoonNetworkにて放送中。現在、第11シリーズが放送中(2010年10月現在)。原題の「スクービードゥー」の名前は、フランク・シナトラの『夜のストレンジャー』の歌詞に由来し、日本では、『弱虫クルッパー』の名前で放送された。スクービードゥーのデザインは、他のハンナ・バーベラ作品も担当した日系二世のアメリカ人アニメーターイワオ・タカモト。
日本では1970年2月から1970年5月までNHK総合の『少年映画劇場』第2部(第1部)は『動物王国』で放映されていた。シリーズのうち、日本の地上波で公開されたのは2本。日本での放送にあたっては、多くのハンナ・バーベラ作品同様、キャラクター名等に大幅なアレンジが加えられ、タイトルも変えられている。
カートゥーン ネットワークの再放送にあたっては、日本版『弱虫クルッパー』と、『スクービードゥー』としてオリジナルのキャラクター名で再吹き替えしたものとが放映された。また、続編である『スクービー&スクラッピードゥー』も放送されたが、キャラクター名はオリジナルのものである。
日本でもハンナ・バーベラ作品として1970~80年代に繰り返し放送された。本国では現在も国民的人気を誇るアニメ作品であるが、日本ではチキチキマシン猛レース等に比べてあまり知名度は高くない。
TVシリーズ版
アメリカ版(サブタイトル)
シリーズNo. | タイトル | 放送年 | 放送局 | エピソード数 | シーズン数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | Scooby-Doo, Where Are You! | 1969–1970 | CBS | 25 | 2 |
2 | The New Scooby-Doo Movies | 1972–1973 | 20 | 2 | |
3 | The Scooby-Doo Show | 1976–1979 | ABC | 40 | 3 |
4 | Scooby-Doo and Scrappy-Doo | 1979–1980 | 16 | 1 | |
5 | Scooby-Doo and Scrappy-Doo | 1980–1983 | 33 | 3 | |
6 | The All-New Scooby and Scrappy-Doo Show / The New Scooby-Doo Mysteries | 1983–1985 | 26 | 2 | |
7 | The 13 Ghosts of Scooby-Doo | 1985–1986 | 13 | 1 | |
8 | A Pup Named Scooby-Doo | 1988–1991 | 30 | 3 | |
9 | What's New, Scooby-Doo? | 2002–2005 | Kids' WB on The WB | 42 | 3 |
10 | Shaggy & Scooby-Doo Get a Clue! | 2006–2008 | Kids' WB on The CW | 26 | 2 |
11 | Scooby-Doo! Mystery Incorporated | 2010–2013 | Cartoon Network, Teletoon | 52 | 2 |
日本語版スタッフ
- スクービー&スクラッピードゥー
- 演出:加藤敏
- プロデューサー:伊藤文子
備考
スクービー&スクラッピー ドゥーの初期は、前作のように4人が事件を解決していたが、中期は短編エピソードが多く取り込まれ、ダフネ、フレッド、ヴェルマは登場しなくなり、シャギー、スクービー、スクラッピーが旅をしながら事件に巻き込まれる。末期(『The New Scooby&Scrappy-doo Show』に改名(日本では『スクービー&スクラッピー ドゥー』のまま))ではダフネも登場する。
『ジョニー・ブラボー』第1期第2話Bパート「お化け屋敷でハプニング」にゲスト出演している。
『バットマン:ブレイブ&ボールド』51話にて、バットマイトの紹介するバットマン登場作品の一部として「The New Scooby&Scrappy-doo MOVIES」にバットマン、ロビン、ジョーカー、ペンギンが共演する話が登場する。 この話の中ではスクービー&スクラッピー ドゥー内の倫理規定によりバットマンとジョーカーらが殴りあわない事になっているが、劇中バットマイトの魔力で倫理規定そのものをない事にして、非常に珍しいシャギーとスクービーの格闘シーンが画かれた。
1977年製作のハンナ・バーベラ・プロ作品キャラ集合作品『まんがオールスター おもしろオリンピック(原題:Laff-A-Lympics)』では、スクーピーが「ストロングチーム」のキャプテンとして登場、シャギー・スクラッピーや、同じ犬が主人公の同プロ作品『珍犬探偵ダイナマット(原題:Dynomutt, Dog Wonder)』のダイナマットとブルーファルコンなどが同チームのメンバーとして登場している。
OVA版
下記作品の内、「ゾンビ島」「宇宙からの侵略者?!」「サイバー・チェイス」のみ日本で放送(それ以外は未放映)。他、「ゾンビ島」「宇宙からの侵略者?!」のみ日本でVHSとDVDがワーナー・ホーム・ビデオから販売された。
- 「スクービー・ドゥーのゾンビ島」Scooby-Doo on Zombie Island (1998)
- Scooby-Doo! and the Witch's Ghost (1999)
- 「スクービー・ドゥー 宇宙からの侵略者?!」 Scooby-Doo and the Alien Invaders (2000)
- 「スクービー・ドゥーのサイバー・チェイス」Scooby-Doo and the Cyber Chase(2001)
- Scooby-Doo! and the Legend of the Vampire (2003)
- Scooby-Doo! and the Monster of Mexico (2003)
- Scooby-Doo! and the Loch Ness Monster (2004)
- Aloha, Scooby-Doo! (2005)
- Scooby-Doo! in Where's My Mummy? (2005)
- Scooby-Doo! Pirates Ahoy! (2006)
- Chill Out, Scooby-Doo! (2007)
- Scooby-Doo! and the Goblin King (2008)
- Scooby-Doo! and the Samurai Sword (2009)
- Scooby-Doo! Abracadabra-Doo (2010)
- Scooby-Doo! Camp Scare (2010)
- Scooby-Doo! Legend of the Phantosaur (2011)
- Scooby-Doo! Music of the Vampire (2012)
- Big Top Scooby-Doo! (2012)
- Scooby-Doo! Mask of the Blue Falcon (2013)
実写映画版
『スクービー・ドゥー』と『スクービー・ドゥー2 モンスター・パニック』が製作された。アニメ版の数年後の設定となっており、一度解散したミステリー社のメンバーが再集結するところから話が始まる。映画版は、2作ともゴールデンラズベリー賞にノミネートされている。
『スクービー・ドゥー』
2002年。映画第1作。冒頭のシーンに、アニメ版の説明として、ハンナ・バーベラ・プロダクション制作のアニメを作っているが、カットされている(DVDの特典映像に付属されている)。第23回ゴールデンラズベリー賞の最低助演男優賞とこの回のみの特別賞として設置された最優秀頭空っぽティーン向け作品賞にノミネートされた。
キャスト
- スクービー・ドゥーの声:ニール・ファニング(日本語吹替:長島雄一)
- シャギー:マシュー・リラード(日本語吹替:藤原啓治)
- フレッド:フレディ・プリンゼ・ジュニア(日本語吹替:子安武人)
- ヴェルマ:リンダ・カーデリーニ(日本語吹替:渕崎ゆり子)
- ダフネ:サラ・ミシェル・ゲラー(日本語吹替:園崎未恵)
- モンタヴェリアス:ローワン・アトキンソン(日本語吹替:岩崎ひろし)
- メアリー・ジェーン: アイラ・フィッシャー
- 魔術師:ミゲル・A・ヌーネイス・ジュニア(日本語吹替:伊藤健太郎)
- スクラッピー・ドゥーの声:スコット・インネス(日本語吹替:岡野浩介)
- ング・トゥアナ: スティーブン・グライブス
- スタン・フラッツァー (シュガー・レイ): 本人
- DJホミサイド (シュガー・レイ): 本人
- マーフィー・カージス (シュガー・レイ): 本人
- マーク・マッグラス (シュガー・レイ): 本人
- ロドニー・シェパード (シュガー・レイ): 本人
- ザーコス: サム・グレコ
- ヴェルマの友人: チャールズ・カズンズ
- ブラッド: クリスチャン・シュミット
- オールド·マン·スミザーズ: ニコラス・ホープ
- パメラ・アンダーソン: 本人
- その他 (日本語吹替): 湯屋敦子, 本田貴子, 仲野裕, 山野井仁, 小西克幸, 廣田行生, 天田益男, 石川英郎, 小形満, 杉本ゆう, 重松朋, 小暮英麻
スタッフ
- 監督:ラジャ・ゴズネル
- 製作総指揮:ロバート・インジェルマン、アンドリュー・メイソン、ケリー・スミス=ウェイト、ウィリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラ
- 製作:チャールズ・ローヴェン、リチャード・サックル
- 脚本:ジェームズ・ガン
- 撮影:デヴィッド・エグビー
- 音楽:デヴィッド・ニューマン
- 編集:ケント・バイダ
『スクービー・ドゥー2 モンスターパニック』
2004年。映画第2作。あるキャラクターの策略で、昔倒したモンスターたち(アニメ版の敵)が製造される。第25回ゴールデンラズベリー賞最低続編賞受賞作品。
キャスト
- スクービー・ドゥーの声:ニール・ファニング(日本語吹替:チョー)
- シャギー:マシュー・リラード(日本語吹替:藤原啓治)
- フレッド:フレディ・プリンゼ・ジュニア(日本語吹替:子安武人)
- ヴェルマ:リンダ・カーデリーニ(日本語吹替:渕崎ゆり子)
- ダフネ:サラ・ミシェル・ゲラー(日本語吹替:園崎未恵)
- パトリック:セス・グリーン(日本語吹替:飛田展男)
- ジェレマイア・ウィックルス:ピーター・ボイル(日本語吹替:大木民夫)
- ジャコボ:ティム・ブレイク・ネルソン(日本語吹替:若本規夫)
- ヘザー:アリシア・シルバーストーン(日本語吹替:水谷優子)
- パット・オブライエン: 本人
- 仮面の男: スコット・マクニール
- 黒騎士: ケビン・デュラン / ボブ・パーペンブルック (声)
- 1849年の鉱夫: ケアリー・エルンスト・ハース
- ゾンビ: クリストファー・スンプトン / ディー・ブラッドリー・ベイカー (声)
- ルーベン・スタッダード: 本人
- 万ボルトの幽霊の声: ディー・ブラッドリー・ベイカー, テレンス・ストーン
- 赤い目をしたスケルトンの声: ディー・ブラッドリー・ベイカー
- 緑色の目をしたスケルトンの声: ウォーリー・ウィンガート
- タールモンスターの声: マイケル・ソリッチ
- 綿あめの声: マイケル・ソリッチ
- その他 (日本語吹替): 松本大, 後藤哲夫, 仲野裕, 河相智哉, 遠藤純一, 高瀬右光, 斉藤瑞樹, 竹口安芸子, 小伏伸之, 伊藤亜矢子, 田村聖子, 伊藤静, 瀬口昌代
スタッフ
- 監督:ラジャ・ゴズネル
- 製作総指揮:ジョセフ・バーベラ、ブレント・オコナー、ケリー・スミス=ウェイト
- 製作:チャールズ・ローヴェン、リチャード・サックル
- 脚本:ジェームズ・ガン
- 撮影:オリヴァー・ウッド
- 音楽:デヴィッド・ニューマン
- 編集:ケント・バイダ
外部リンク
- テンプレート:Imdb title
- テンプレート:Imdb title
- スクービー&スクラッピー ドゥー(カートゥーン ネットワーク)
- スクービー・ドゥー 宇宙からの侵略者?!(カートゥーン ネットワーク)
- スクービー・ドゥーのゾンビ島(カートゥーン ネットワーク)