円盤生物
テンプレート:Pathnav 円盤生物(えんばんせいぶつ)とは、特撮テレビ番組『ウルトラマンレオ』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する怪獣の一群。
円盤の姿をした宇宙怪獣の総称である。
目次
『ウルトラマンレオ』に登場する円盤生物
『ウルトラマンレオ』に登場する円盤生物は下記の12体。ブラック指令の命令を受けて悪魔の惑星ブラックスターから地球に飛来し、侵略活動やその障害となるおゝとりゲン=ウルトラマンレオの抹殺を目的に活動を行う。
星人ブニョ以外は皆、何らかの生物と宇宙生物を合成したものである。基本的に円盤形態に変形が可能で、人間が持てる程度のサイズまで小型化できるものもいる。そのため、神出鬼没の行動を取ることができ、レオがいない場所に出現して街を破壊したり、不利となれば小型化して身を潜めることも可能である。シルバーブルーメやノーバなどはそのような円盤生物の特性を活かした行動で、レオを苦しめる。ブラックスターから飛来するため、全てが宇宙から来るパターンとなるが、MACが全滅して防衛軍が侵入を防ぐ装備を持っていなかったため、地球侵入が容易に行える。
個体差はあるが各々が非常に高い知性を持っており、単純な殺戮や破壊のみを行う生物兵器ではなく、明確な作戦のもとに侵略活動を推進する工作員としての性格が強い。シルバーブルーメからアブソーバまではレオを相手にせず単なる邪魔者として戦うが、デモス以降はレオ抹殺を視野に入れた作戦が多くなり、無力を装い少年に匿われるアブソーバ、下僕を使って任務を遂行するブリザード、少女の無垢な善意を利用してテリナQを媒介させるブラックテリナ、トオルの心の隙を突いて精神を汚染するノーバなど、回を重ねるごとに人の心を利用して精神的・肉体的にゲンを苦しめる作戦の傾向が強くなる。
体形の関係上や能力の特性上、多くの円盤生物はレオがそれまで使うことの少なかった光線技で倒される点も特徴である。また、円盤生物を相手に戦う時期のレオは、それまでの戦闘経験や修業の成果か多少苦戦はしても最後には圧勝することが多く、カラータイマーが点滅することも少ない。
激闘の末、第51話(最終話)でブラックエンドを最後に円盤生物は全滅。同時にブラック指令も絶命し、地球に接近してきたブラックスターもレオによって粉砕される。
後の『ウルトラマンメビウス』では、円盤生物の出現した時期がMAC壊滅後に該当するため、「ドキュメントMAC」ではなく「アウト・オブ・ドキュメント」[1]として登録されている。
「円盤生物シリーズ」が制作された背景には、オイルショックの影響で制作費や出演料を抑制しなければならなくなったという、当時の社会的・経済的事情があり、怪獣との対戦を可能な限り、プロップの操演で表現しようという苦肉の策でもあった。着ぐるみタイプの円盤生物でも、ノーバやブニョなどは簡素な造形で、演出でインパクトを出そうという苦心が見受けられる。
円盤生物 シルバーブルーメ
『ウルトラマンレオ』第40話「MAC全滅! 円盤は生物だった!」に登場。
- 全長:0.4 - 29メートル(触手:最長120メートル)テンプレート:Refnest
- 体重:1.2キログラム - 1万トン
ブラック指令がブラックスターから送り込んだ円盤生物第1号。透明なクラゲや風鈴のような外観を持つ円盤形態、体色が白く変化した戦闘形態、人間が手に持てるサイズで硬質の皿のような外観のエネルギー充填形態を持つ。武器は下部から出す海藻のような平たい長い触手に黄色いガスと溶解液。
体を縮小した円盤形態で、松木隊員の誕生日パーティーを行っている最中のMACステーションに急接近。レーダーに捕捉されてから僅か数秒でステーションを襲撃する。ゲンは飲み込まれる寸前にレオに変身して脱出したものの、他の隊員たちはマッキー2号・3号で脱出を試みるが基地ごと呑み込まれ全員殉職、モロボシ・ダンもゲンに脱出を命じ、消息が途絶える。その後、地球へ侵入し、戦闘形態に変形して街を破壊。その日、偶然にもデパートに買い物に来ていたゲンの恋人の百子、友人かつ弟分の野村猛、そしてトオルの妹カオルら3人を含む多数の人々がビルの倒壊に巻き込まれ死亡する。
その後、エネルギー充填のため、小型化して街中に紛れ込む。直後にトオルのクラスメイトの少年3人組によって学校に持ち込まれ、調査のために担任教師へ預けられる。その夜、担任教師が性質を調べようとガスバーナーで熱したため、黄色いガスで教師を弱らせてから溶解して殺害、逃亡する。
翌日、大嵐の中に再び巨大化して学校を襲い始める。学校でのレオとの戦いでは、避難が終わっていない数人の児童を気遣うレオを思うように戦えない状況に追い込むが、児童達が避難した後は、形勢を逆転され、体内から溶けたMACステーションとマッキー2号・3号を引きずり出された後、スパーク光線を受けて頭頂部より火花を吹いて爆散した。
- シルバーブルーメの襲撃に巻き込まれ、生死が判明しないまま姿を消したモロボシ・ダンは、その後、ウルトラの母に助けられて回復したという公式設定に基づいて、『ウルトラマンメビウス』のテレビシリーズおよび劇場版で再登場する。
- 『ウルトラマンメビウス』第34話の劇中では先述のMAC全滅の件が語られるシーンがある。
- ビデオ版の特典『ウルトラマンレオの獅子奮迅!』(本編を再編集した番外編)にも登場。MACは事前にレーダーでキャッチしてマッキーで迎撃するものの、その圧倒的な攻撃力で包囲網を突破されるという経緯が語られる。
『ザ・ウルトラマンメビウス』に登場するシルバーブルーメ
『ウルトラマンメビウス』のDVD附属のイラストノベル『ザ・ウルトラマンメビウス』に登場。
MACを全滅させた円盤生物の別個体。カタン星人に操られてメビウスを襲う。一度はメビウスを呑み込むも、突如体内から高エネルギーを発せられて爆散する。
他にもブラックドームやデモス、ブニョなどの円盤生物群がカタン星人に率いられている。
『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS EX』に登場するシルバーブルーメ
『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS EX』第17話「支配者の陰謀」に登場。
レイブラッド星人が操る怪獣として登場。レイブラッドの命により、ザラブ星人、メトロン星人、ヴィットリオと主人公に敗れたレイオニクスのパワーを次々と触手で吸収する。当初はムービーのみの登場だが、NEO-GL第2弾にて怪獣カードとして参戦した。
ステータスはアタックが高いなど基本的に隙がないが、ノーバ同様パワーだけは低い。必殺技は毒の触手で連続攻撃を行った後、ドリルのように回転しながら敵を貫く「テンタクルポイズン」、相手を丸のみにして伸縮を繰り返した後、吐き出す「バキュームイーター」、黄色い溶解液を噴射した後、体当たりで敵を吹き飛ばす「ディゾリューションミスト」、ノーバとのタッグ必殺技「クレイジーダンス」がある。
その他の作品に登場するシルバーブルーメ
- 『小学三年生』(小学館)に掲載された内山まもるによる漫画版『ウルトラマンレオ』では、ババルウ星人の策略によるレオの不在を狙ってMACステーションを急襲、駆けつけたレオに救われたダンを除き、MACが全滅するという展開となっている。テレビ版同様、シルバーブルーメはその後地球に侵攻するが、このときレオは修復されたウルトラアイをウルトラ兄弟から託される。それを渡されたダンは残る力を振り絞って最後の変身をし、セブンによる特攻(MACの大型ミサイルを担いで体当たり)を行う。これによって大打撃を受け、最期はレオがセブンから形見として受け取ったアイスラッガーで両断される。
- 映画『ウルトラマン物語』では、タロウの訓練映像の中に登場(映像は本話の流用)。
- Playstation2用ソフト『ウルトラマン Fighting Evolution 3』のストーリーモード「MAC全滅! 円盤は生物だった!」に登場。攻撃以外は宙に浮いている状態という特性を持ち、必殺技は触手で締め上げる「テンタクルポイズン」。レオを操作し、原作のようになればSランクが着く。ストーリーモードでしか登場しないため、操作可能なキャラクターとしては選べない。体内にはマッキー2号のグラフィックが描かれている。
- 『ウルトラゾーン』第21回のアイキャッチに登場し、アメリカンフットボールのリプレイ映像の中にいる。
円盤生物 ブラックドーム
『ウルトラマンレオ』第41話「悪魔の惑星から円盤生物が来た!」に登場。
- 全長:0.7 - 45メートル
- 体重:16キログラム - 1万トン
ブラックスターから来た円盤生物第2号。宇宙蟹を改造して造られた。武器は口から吐く何でも溶かすペプシン溶解泡と、あらゆるものを切断する右手の大きなハサミ。円盤形態で地球に侵入するが、トオルたちの鏡の光に反応し街に飛来、戦闘形態に変身して街を破壊し、人々に溶解泡を浴びせて重傷を負わせる。
その後、エネルギー充填形態となって交通事故を起こすが、新種の化石と思われ城南大学の研究室に運ばれる。エネルギー充填後、再び戦闘形態となってレオと戦う。溶解泡でレオを苦しめるが、ハイスピンで泡を吹き飛ばされ、最期はスパーク光線で体に穴を開けられて泡が漏れ、動けなくなったところにシューティングビームを受けて炎上する。
円盤生物 アブソーバ
『ウルトラマンレオ』第42話「レオが危い! 暗殺者は円盤生物」に登場。
- 全長:0.15 - 70メートル
- 体重:900グラム - 1万トン
赤い身体を持ち、タコあるいはクラゲのような姿をした円盤生物第3号。石油が好物で、本体からパイプを伸ばしてコンビナートから石油を全て吸い取る。長い触手からロケット弾と火炎放射、本体の上部にある目から破壊光線を放ち、青い有害ガスも吐く。
クラゲ型の円盤形態で地球に侵入し、赤い怪光と共に付近一帯に地震を起こす。その後、小型化して潜伏したところを英行少年に保護され、英行が傷ついた動物たちを保護している小屋を中心に巨大化して街を破壊。出撃した防衛軍も返り討ちにする。英行は他の動物たちと同様にアブソーバを献身的に世話するが、英行自身の生体エネルギーを吸い取って体力を回復するなど、仮初の宿として利用していたに過ぎなかった。ゲンとトオルに発見されると、小屋に火を放ち巨大化、英行が保護していたスズメを焼き殺し、さらにトオルと英行を人質に取るなど、卑劣な手段を使う。レオキックを受けても意に返さなかったが、同じ箇所にタイマーショットを受けて墜落、木っ端微塵に吹き飛ぶ。
- 名前は「吸収(absorber)」の意。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの胴体を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
円盤生物 デモス
『ウルトラマンレオ』第43話「挑戦! 吸血円盤の恐怖」に登場。
- 全長:0.4 - 110メートル
- 体重:2キログラム - 1万6千トン
円盤生物第4号。クモヒトデのような外見を持つ。夜中に突如飛来し、ゲンの居候する美山家の周辺で、一夜のうちに住民を無差別に次々と吸血して殺害。また人間に乗り移り、レオがブラックスターに対する抵抗をやめて処刑台に立てば人々を襲うのを止めるとゲンに迫る。街の各所(公園の砂場、おもちゃ屋、一般家庭の乳児の寝室)に自身の分身体・デモスQを配置し、本体は警察署のごみ箱に潜んで情報を集める。偶然に居場所を発見され刑事1人を殺害するも捕らわれ、科学捜査研究所での焼却処分が開始された直後にデモスQと融合し巨大化する。最大の武器は体上部の眼の下にある口から吐き出す緑色の溶解泡で人間、ビルさえも一瞬で溶かす。無数の吸血触手を使い善戦するも、最期はスパーク光線でダメージを受けたところを立て続けにウルトラショットで体を撃たれ絶命する。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの胴体を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
デモスQ
『ウルトラマンレオ』第43話「挑戦! 吸血円盤の恐怖」に登場。
レオを降伏に応じさせるための切り札として、デモスが街の要所に仕込む分身体テンプレート:Refnest。本体であるマスターデモスが1体、それに操られるデモスQ3体の計4体が存在。人が集まるところに潜む。マスターデモス以外の3体は街中に配置されてから以降の具体的な工作活動が描写されていない。科学捜査研究所で焼却処分が開始された直後に4体が再び融合し巨大化した。デモスがレオに倒され、炎上したのと同時に分離して逃げ出そうとするも力尽き、消滅する。
円盤生物 ブラックガロン
『ウルトラマンレオ』第44話「地獄から来た流れ星!」に登場。
- 身長:0.3 - 50メートル
- 体重:4キログラム - 2万3千トン
円盤生物第5号。カメとガマガエルの合いの子のような姿が特徴で、初の二足歩行型円盤生物である。他の円盤生物と同様、小型円盤と怪獣型の二つの姿を持つ。顔と手足をカメのように引っ込めて飛行する。最大の武器は吸盤状の両手から出す火花形の熱線で、飛行しながらでも放つことができる。また奥の手として、レオをも持ち上げることが可能な強力な長い舌を隠し持つ。
隕石に擬態して地球に侵入、夜の公園でゲンとトオルを襲撃し、熱線でレオの両腕に火傷を負わせて追い詰めるが、ブラック指令の命令により撤退。その後小型化し円盤形態となっていたところを、隕石と間違えられて鉱物研究所に運ばれる。トオルに正体を見破られゲンによって研究所所長に告げられるも、あらゆる外的刺激に耐えその場を凌ぐ。ゲンが帰った後に本性を現し、ブラック指令の命令を受け巨大化し研究所を破壊。再び駆けつけたレオと交戦するが、シューティングビームで噴射口を撃たれ熱線攻撃を封じられる。奥の手である舌を使ってレオを苦しめるが、この舌は弱点でもあり、ハンドスライサーで叩き切られて倒される。
円盤生物 ブリザード
『ウルトラマンレオ』第45話「まぼろしの少女」に登場。
- 身長:0.48 - 59メートル[3]テンプレート:Refnest
- 体重:13キログラム - 1万7千トン
イカに似た外見を持つ円盤生物第6号。戦闘形態は身体の前後両方に顔と腹部にそれぞれ青と赤の噴射口を持っており、青い噴射口からは凍結ガス、赤い噴射口からは高熱火炎を出す。
度重なる円盤生物の襲来によってブラックスターの存在を調査する科学者が現れ始めたため、ブラック指令がその科学者たちの抹殺を目的にブラックスターから呼び寄せる。地球に侵入後は湖の湖底に身を潜める。少女・眉子とフランス人形を使って次々と科学者たちを殺害するが、ゲンに感づかれ眉子と人形を回収し、戦闘形態に変身、青い噴射口を正面にしてレオに戦いを挑む。トオルを戦場から逃がそうとするレオを氷付けにするが、つららで青い噴射口を塞がれると、今度は赤い噴射口をレオに向けて高熱火炎で攻撃、赤い噴射口もウルトラショットでダメージを受けたため、円盤形態で湖に潜む。湖面を炎上させレオを近寄れないようにするが、ウルトラマントで消火され、空に逃げようとしたところをハンドビームで倒される。
- 名前は「吹雪(blizzard)」の意。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』ではベリュドラの胴体を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
- 『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』では高熱火炎は「烈怒火炎地獄」と名づけられた。
眉子(マユコ)
『ウルトラマンレオ』第45話「まぼろしの少女」に登場。
ブリザードが地球に飛来した夜、ゲンとトオルの前に現れた謎の少女。その正体はブリザードの分身体[4]で、常に持ち歩いているフランス人形は、人間を数秒で氷付けにする強力な凍結線を口から発射する機能を持つ。これを使ってブラックスター調査チームの科学者を次々と凍死させ、最後の科学者・仁科博士を殺害したところをゲンとトオルに目撃される。ゲンにフランス人形を叩きつけられると逃走し、仁科博士の警備をしていた警察官を殺害後、ブリザードと一体化。ブリザードがレオに倒されると、ただ黒焦げになったフランス人形だけが降って来る。
劇中ではその正体は謎のままで、ブリザードが倒された後もトオルは眉子がブリザードに洗脳された地球人の少女だったと信じる。
- 出演:池田恭子
円盤生物 ハングラー
『ウルトラマンレオ』第46話「戦うレオ兄弟! 円盤生物の最後!」に登場。
- 全長:64メートル
- 体重:2万4千トン
円盤生物第7号。チョウチンアンコウ(Anglerfish)に似た姿を持ち、巨大な口から強力な炎を吐く。真夜中の高速道路で触角を信号のように点滅させ、磁力線を用いて車を引き寄せて食べる。初期は地中に隠れているが、やがて白昼堂々、高速道路を襲撃する。触角をゲンが操るアドバルーンによって傷つけられ、一度は撃退されるが、今度は市街地で破壊活動を行う。戦闘ではレオが右手を負傷していることに気付き、右手を執拗に攻撃して追い詰めるが、加勢に現れたアストラのウルトラリダクションで内部から破裂させられ倒される。
円盤生物 ブラックテリナ
『ウルトラマンレオ』第47話「悪魔の星くずを集める少女」に登場。
- 全長:78メートル
- 体重:1万9千トン
レオ暗殺のためブラック指令が呼び寄せる円盤生物第8号。二枚貝に似た形状で、殻の中に脳と眼球が剥き出しになっており、その内部からは6本の触手があり、その内の4本の先端には白い爪がついている。血の色は青。
宇宙から桜貝に似たテリナQを地球にばら撒き、東京上空2000メートルの空域に静止する。そしてテリナQを拾った人間を操りゲンを襲わせ、さらにテリナQでゲンの右目を負傷させる。レオと対峙した後も右目を狙い触手で宙吊りにして地面に叩きつけたり、火花状の光線で攻撃するが、地上に引きずり降ろされ、拳で内臓を殴り潰されて形勢逆転。空へ逃げようとしたところにダークシューターを受け、怯んだ隙に発電所に投げつけられ感電、動けなくなったところを内部にエネルギー光球を受けて爆死する。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの左腕を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
テリナQ
『ウルトラマンレオ』第47話「悪魔の星くずを集める少女」に登場。
- 全長:6センチメートル
- 体重:20グラム
ブラックテリナの分身とも言うべき物体。見た目は桜貝と見分けがつかず、都内に無数にばら撒かれ、桜貝を幸運を呼ぶお守りと信じる少女・マリ子を通して媒介される。テリナQを身に付けた人間はブラックテリナの意のままに操られる。また自分を傷付けようとした人間に対してはその体に取り付き、出血を伴う傷を負わせる。拾おうとした漁師の両目に張り付いて川に転落させたり、テリナQに名前を刻もうとした女性を殺害し、ゲンの右目も傷付ける。ただし防御能力は皆無で、叩きつけられた程度で青色の液体になって溶ける。ゲンの通報によって大半が警察に回収され、ブラックテリナの死後はその能力を失う。
円盤生物 サタンモア
『ウルトラマンレオ』第48話「大怪鳥円盤 日本列島を襲う!」に登場。
- 全長:60メートル
- 体重:1万5千トン
レオの抹殺および日本列島破壊のためにブラックスターから飛来する円盤生物第9号。円盤形態と戦闘形態が同一で、コンコルドに似た形態を持つ。
地球に侵入後、九州地区の防衛軍のレーダーに探知されミサイル攻撃を受けるが、物ともせずに飛行を続ける。その後、防衛軍は最新型誘導ミサイルでサタンモアを攻撃するが効果はなく、そのまま東京に侵入される。侵入後は内部に収容した小型怪鳥円盤で人々を襲い、本体は超高層ビル(新宿住友ビルディング)を破壊しようとする。崩れかけるビルを支えるレオの背中を巨大なくちばしで攻撃するが、ビル内の人々が全て避難したことで反撃に転じたレオのシューティングビームを食らい、崩壊したビルに激突して爆死する。
- 居村眞二による漫画版『ウルトラマン80』では、デビロンが80に見せる幻影として登場する。
- 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』ではブラック指令が搭乗する戦艦はサタンモアを模した形状をしている。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』ではベリュドラの胴体を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
怪鳥円盤 リトルモア
『ウルトラマンレオ』第48話「大怪鳥円盤 日本列島を襲う!」に登場。
- 全長:30センチメートル
- 体重:8キログラム
サタンモアの体内から吐き出される小型の怪鳥円盤。サタンモアが建物を破壊している間に、鋭いくちばしで人間を襲う。これでゲンの旧友・和久宏を殺害するが、サタンモアの死後の消息は不明。
円盤生物 ノーバ
『ウルトラマンレオ』第49話「死を呼ぶ赤い暗殺者!」に登場。
円盤生物 星人ブニョ
『ウルトラマンレオ』第50話「レオの命よ! キングの奇跡!」に登場。
- 身長:1.9 - 61メートル
- 体重:84キログラム - 2万3千トン
円盤生物に分類されているが、作中では宇宙人と呼ばれ、ブニョ自身もそう称するため、厳密に円盤生物と言えるのかは不明テンプレート:Refnest。軟体で歩き方もぎこちなく、地球の重力の関係で常に体から緑色の体液が漏れている。武器は口から発射する火花状の火炎と緑色のスリップオイルの他、ロープのような長い舌も出す。
ブラックスターから、自ら志願して地球に来た宇宙人。円盤形態で飛来し、ブラック指令の前に現れると地球人にも似た人間体に変身し、普段はこの姿で活動する。朴訥とした風貌で、言動はおどけているが、本性は狡猾で猟奇的。当初はブラック指令から力のないものは不要と門前払いを受けるが、「力はないが知恵はある」と称し活動を開始。両耳に収納されている触角状の宇宙人探査装置でゲンがレオであることを見破る。しかし逆にゲンからも宇宙人と見破られ、襲い掛かるが返り討ちに遭い逃亡する。
その後、病院をレオが戦うことのできない場所と見越して、美山咲子を人質に取り、テレビやラジオでゲンへのメッセージを送り病院へ誘き出すと、宇宙光線を束ねて造られた宇宙ロープ[5]でゲンを捕縛し、ブラック指令の元へ連行する。ブラック指令が剣でゲンに斬り付けようとした際にレオへ変身されるが、宇宙ロープで縛られて巨大化などの抵抗ができないレオを零下100度の身体処理室で凍らせる。レオの身体はブラック指令の手で宇宙ノコギリで切り刻まれ、美山家近くにある丘の墓地に遺棄される。
レオの死亡後は巨大化し、ブラック指令の命令の下に地球侵略を開始するが、ウルトラマンキングの超能力によってレオが復活。手持ちの能力でレオを苦しめるも、シューティングビームによって触角を破壊され、完全に重力に耐えられなくなり弱体化。最後はレオキックによって頭部を刎ねられ死亡、身体も溶解する。
- 演(人間体):蟹江敬三
- 劇中では、地球に飛来する際の「円盤形態」、飛来直後に変身した「人間体[6]」、レオの身体を凍らせた後に見せた「等身大[7]」、「巨大時」の4つの姿形を見せる。
- 帯番組『ウルトラ怪獣大百科』では「円盤生物 ブニョ(星人が付かない)」と紹介された。
- 『大怪獣バトル』では、技カードとして登場。コンボはバキシム。
円盤生物 ブラックエンド
『ウルトラマンレオ』第51話「さようならレオ! 太陽への出発」に登場。
- 身長:55メートル
- 体重:2万9千トン
ブラックスター最後にして最強の円盤生物。球体状の体からドラゴンのような顔と両足、前後2本ずつの角、長い尻尾が伸びる。武器は角と尻尾のはさみ、および口からの高熱火炎放射。また角と尻尾を収納し高速で転がりながら体当たりする攻撃も持っている。
地球に侵入し地震や陥没を起こし、レオを誘き出そうとその名を呼ぶが、トオルがレオに頼っている様子を見たゲンがあえて変身しなかったため諦めて撤退。後日、ゲンの姿を確認したブラック指令の掛け声によって出現しレオと対決する。数多の戦いを経て強くなったレオに角を折られ追い詰められるが、ブラック指令がトオルを人質にとったため、抵抗できなくなったレオを危機に陥れる。しかしトオルが指令の腕に噛み付き、さらに美山あゆみや少年たちが不意を突いて飛びかかり水晶玉を奪い取ったことにより形勢逆転。レオに向かって突進攻撃をしかけるが、避けられたために地面に激突し、その衝撃で2本の角は圧し折れる。最期はレオがトオルから受け取った水晶玉をぶつけられ爆死する。
- 『ウルトラマンメビウス』の第24話ではマケット怪獣ウインダムをファイヤーウインダムへとパワーアップするために、ブラックエンドのデータがゼットン・パンドンのデータと共に使われる。
- テンプレート:独自研究範囲
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』ではベリュドラの胴体を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
『ウルトラマンメビウス』に登場する円盤生物
『ウルトラマンメビウス』に登場する円盤生物は下記の3体。ノーバは『ウルトラマンレオ』に登場した者の別個体で、ロベルガーは完全な新種である。何者か(後にエンペラ星人と判明)の命令を受けて宇宙の彼方から地球に飛来。ノーバはGUYS基地の破壊、ロベルガーはメビウス抹殺を目的にしている。ロベルガー二世はロベルガーの別個体で形状の一部や体色に差異がある。また、ロベルガーは破壊されたブラックスターの破片から誕生させられたとウルトラ戦士は推測する。雑誌展開や小説などでは、ブラックスター無き後も以前登場した種の別個体が他の宇宙人に率いられて登場する。
円盤生物 ノーバ
『ウルトラマンメビウス』第28話「コノミの宝物」に登場。
マケットノーバ
『ウルトラマンメビウス』第28話「コノミの宝物」に登場。
円盤生物 ロベルガー
『ウルトラマンメビウス』第31話「仲間達の想い」、DVD版『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス』に登場。
- 体長:55メートル
- 体重:1万9千トン
GUYSの「アウト・オブ・ドキュメント」にもデータが存在しない「新種の円盤生物」で、エンペラ星人に送り込まれ、GUYSスペーシーの要撃衛星群を破壊した円盤群の尖兵として地球に襲来する。かつて『ウルトラマンレオ』に登場した円盤生物の後半がレオ個人を標的としたのと同様に標的はメビウスのみで、GUYSは眼中にない。円盤生物の例に漏れず円盤形態から怪獣形態に変形するが、名前の通りの生物的な印象が強かった過去の円盤生物とは異なり、機械的な部分が目立つ姿をしている。「指令、ウルトラマンメビウスの抹殺」を行動目的として、ロボットのように復唱する。円盤形態では赤い破壊光弾、怪獣形態では目から青い楔型光線と掌から手裏剣状の光弾を放つ。怪獣形態ではメビウスと互角以上に渡り合うほど高い格闘能力を発揮し、身軽な動きでメビウスを翻弄する。光線の連射でメビウスを苦しめるが、テッペイとコノミが出現させたファイヤーウインダム、ジョージとマリナが搭乗するガンブースター、そして地上からはリュウの援護射撃とGUYSの全力支援攻撃を受け、それに勇気づけられてバーニングブレイブとなったメビウスのメビュームバーストを受けて倒される。
DVD版『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス』では、再び地球に現れた怪獣たちの一匹として、テレビシリーズのロベルガーとは別個体が登場。映像は第31話の流用。
『ザ・ウルトラマンメビウス』に登場するロベルガー
『ウルトラマンメビウス』のDVD附属のイラストノベル『ザ・ウルトラマンメビウス』に登場。
『ウルトラマンメビウス』本編の物語開始以前に、カタン星人に他の円盤生物共々率いられ、ウルトラ兄弟に襲い掛かる。
この時タロウやレオが「ブラックスターは実は巨大な円盤生物で、その破片を何者か(エンペラ星人)が利用し、誕生させたのがロベルガーではないか」と推測する。
円盤生物 ロベルガー二世
『ウルトラマンメビウス』第41話「思い出の先生」に登場。
- 体長:55メートル
- 体重:1万9千トン
上述のロベルガーの別個体。以前の個体は2本だった頭部の角が4本に増加し、体色は赤い部分が黄色になっている。初代同様、圧倒的なパワーと手からの光線弾、目からの破壊光線を武器とする。円盤形態で地球に飛来したところを、追ってきたウルトラマン80のスパイラルビームを受けてバランスを崩し失速、怪獣形態に変形して太平洋上の無人島(落語が塚本に持ってきた新聞にはウェーク島の北方15キロにあるシンナ島とある)に着陸し、80と駆けつけたメビウスと戦う。得意の格闘戦と2種類の光線で80を苦しめ、2人のウルトラマンを相手に一歩も引かない強さを見せるが、空中に飛び上がって光弾を連射したところを80のウルトラレイランスに貫かれ、サクシウム光線とメビュームシュートの同時攻撃を受け倒される。
- 着ぐるみはロベルガーの改造。
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説THE MOVIE』に登場するロベルガー二世
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場。
ウルトラマンベリアルがギガバトルナイザーの力で怪獣墓場から復活させる。ベリアルが操る怪獣軍団の一体として、他の怪獣軍団と共にウルトラ戦士やレイの怪獣たちと激闘を繰り広げる。グロマイトや、アングロス、ジャシュラインらと共にウルトラマンメビウスと戦う。その後、初代ウルトラマンとメビウス、ダイナを襲うが、助けに来たウルトラマンゼロのエメリウムスラッシュを喰らって、爆散する。
- 着ぐるみは『ウルトラマンメビウス』の流用。
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』登場の円盤生物
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』に登場する円盤生物はノーバ1体のみ、『レオ』や『メビウス』の別個体。前述のようにブラックスター無き後の残存個体とみられる。
『ウルトラマンG』に登場する円盤生物
『ウルトラマンG』に登場する円盤生物は「UF-0」1体のみ。『レオ』と『メビウス』は同じ作品世界とされているが、『G』はこれらとの繋がりが明確ではなく、ブラックスターとの関係は特に設定されていない。
当初は日本側脚本において2機の宇宙船が合体するロボット怪獣ロボムが登場するとしたストーリーをオーストラリアの製作サイドでストーリーそのものを大幅に変更、登場怪獣も宇宙船のような姿の宇宙生物へ変更されたことにより「円盤生物」との別名が与えられた経緯がある。 テンプレート:Main
脚注
- ↑ 防衛チーム不在時に出没した怪獣・宇宙人の記録を指す。他に「アウト・オブ・ドキュメント」に該当するのは、科学特捜隊(ドキュメントSSSP)発足以前を舞台にした『ウルトラQ』の怪獣など。
- ↑ 『よゐこの企画案』第4回より。
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」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ 『ウルトラマン大辞典』(中経出版・2001年)p.309.
- ↑ 『ウルトラマン大辞典』(中経出版・2001年)p.42.
- ↑ 姿形の名称はCD-ROMソフト『ウルトラマン図鑑3』(講談社・1998年)『ウルトラマンレオ』「登場怪獣・円盤生物 星人ブニョ」画像3.による。
- ↑ 姿形の名称はCD-ROMソフト『ウルトラマン図鑑3』(講談社・1998年)『ウルトラマンレオ』「登場怪獣・円盤生物 星人ブニョ」画像2.による。
- ↑ 江川史生と誤記。