コシジロウミツバメ

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コシジロウミツバメ(腰白海燕、Oceanodroma leucorhoa)は、動物界脊索動物門鳥綱ミズナギドリ目ウミツバメ科に分類される鳥類。

分布

大西洋太平洋

夏季にアメリカ合衆国北東部および西部、ヨーロッパ北部周辺、コマンドル諸島千島列島などで繁殖する。日本では夏季に大黒島三貫島などに繁殖のため飛来する(夏鳥)。

形態

全長19-22cm。翼開張45-48cm。体重0.04-0.05kg。尾羽には深い切れこみが入りアルファベットの「V」字状。全身が黒褐色の羽毛で覆われる。西太平洋の個体群は尾羽上面を被う羽毛(上尾筒)の色彩は白く、和名の由来になっている。上尾筒の白色部は正中線上に黒い縦縞が入る個体が多い。大雨覆上面の羽毛は淡褐色で、飛翔時には帯模様(翼帯)に見える。

嘴や後肢の色彩は黒い。

分類

4亜種に分かれるとされる。

生態

海洋に生息する。風の強い高所から風の弱い低所に急降下し、急降下の勢いと風力の差を利用して再び高所へ上がる(ダイナミック・ソアリング)ことを繰り返したり、素早く羽ばたいて飛翔する。

食性は動物食で、魚類甲殻類軟体動物などを食べる。

繁殖形態は卵生。岩の割れ目や地面に横穴を掘った巣(落ち葉や枯草などを敷くこともある)に、6-7月に1回に1個の卵を産む。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は41-42日。雛は孵化してから約80日で巣立つ。

人間との関係

日本では1951年に大黒島(北海道)が「大黒島海鳥繁殖地」として他種も含め繁殖地が国の天然記念物に指定されている。

関連項目

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参考文献

外部リンク