グラディウスIII -伝説から神話へ-
テンプレート:Redirect テンプレート:Infobox 『グラディウスIII -伝説から神話へ-』(グラディウススリー でんせつからしんわへ、GRADIUS III)はコナミから稼動されたゲームソフト。
1989年12月11日にアーケード用の横スクロール型シューティングゲームとして稼動された。
グラディウスシリーズのメインストリーム3作目。スーパーファミコン版に関してはグラディウスIII (スーパーファミコン)を参照頂きたい。
目次
概要
大ヒットした『グラディウスII -GOFERの野望-』の続編。発売前にアーケードゲーム誌『ゲーメスト』(新声社)誌上でアイディア募集が行われ、発売に先駆けてAOUショーで発表された美麗なグラフィックと重厚なサウンドはアーケードゲームの最先端を感じさせ、ユーザーの期待は非常に高かった[1]。
当初は、シリーズ完結編として制作されていた。そのため、『グラディウス』のストーリーで紹介された「バクテリアン」が最終ボスとして登場したり、ストーリーに「最後の攻撃」と入っていたりする。
ゲームシステムとしては前作『II』のパワーメーターセレクト(セットになっている装備の内容は前作『II』とは異なる)に、新たに複数のパワーアップから組み合わせて自分だけのパワーメーターを作成する「エディットモード」が追加された。ステージはシリーズ最多の全10面とシリーズ最大のボリュームを誇る。
前作まで(『グラディウス』、『沙羅曼蛇』、『II』)と同様に本作にはコンティニュー機能は存在しない。エクステンドについては、工場出荷時設定で初回がスコア20,000点、2回目以降が70,000点となっている。
本作より海外版シリーズも "NEMESIS" から "GRADIUS" に統合されたが、海外では "GRADIUS" と "GRADIUS II" は存在していないため、いきなり "III" からカウントされることになっている。サブタイトル部分はなく、またオープニングデモでは、<1985・GRADIUS>、<1986・SALAMANDER>、<1988・GRADIUS II>のイメージグラフィックがカットされ、いきなり<1989・GRADIUS III>のそれが表示されるようになっている。また日本版に存在した「ビギナーモード」はなくなり、ノーマル(テクニカル)モードのみとなるが、ミス後に復活した自機は全てのパワーアップが失われず、ビギナーモード同様ミス毎に上位のパワーアップから順次失われる仕様になっている。
ゲーム内容
システム
8方向レバーと3ボタン(パワーアップ、対空ショット、対地ミサイル)で自機(ビックバイパー)を操作。全10ステージの変化に富む世界を舞台に戦う。2周目以降も永久に続き難易度が上昇する。 ミスした場合のリトライ方法は前作同様、全ての装備を失った上での戻り復活を採用している。
パワーアップシステムはパワーアップゲージの項目が従来の6つから1つ増え、7つあるのが特徴。7つ目の項目はバリアを表す "?" の後ろに "!" マークで表示され、基本的には画面上の敵を一掃するメガクラッシュが割り当てられている(後述するエディットモードの場合は異なる)。一方で、前作まで登場していた青カプセル(メガクラッシュと同様の効果)は一切出現しない。
また、ゲーム開始時にパワーメーターを4種類のセットの中から選択する従来の「タイプセレクト」方式の他に、パワーメーターの各項目を個別に選択して構成する「エディットモード」が追加された。なおPS2、PSP版では隠し要素としてSFC版の新装備も含めた全装備を選択可能な特殊モード "EXTRA EDIT" が存在する。
ゲームスタート時にノーマル(テクニカル)モードとビギナーモードからプレイするモードを選択することができ、ビギナーモードでは敵の攻撃の易化やカプセルの増加、ミス時に一部装備のみ剥奪などのシステム変更がされているが、1周目3面をクリアした時点でゲームオーバーとなる。
前作から追加されたオプションを奪っていく「オプションハンター」は種類が3種類(バスター、ゲス、カーン)となり、オプションを1つでも装備していると出現する可能性がある。オプションハンターはそれぞれ移動方法が異なり、バスターとゲスは直進するがカーンは蛇行する。また、本作ではオプションハンターを一定条件で破壊できるようになっており、オプションを奪い返すことができる(バスターとカーンは「メガクラッシュ」で、ゲスは通常ショットなどで撃破できる)。
フルパワーアップ時にはショットとミサイルを発射するだけで処理落ちが発生し、プレイ中は始終処理落ちに見舞われるが、その処理落ちを利用して敵弾を回避するテクニックも存在する。開発者は「ソフト側から処理落ちを起こしている」と話している。
パワーアップ一覧
選択できる4種類のパワーアップゲージは以下の通り。?(バリア)はフォースフィールド、シールド、フリーシールドから選択する。
メーター | SPEED UP | MISSILE | DOUBLE | LASER | OPTION | ? | ! |
---|---|---|---|---|---|---|---|
タイプA | スピードアップ | ノーマルミサイル | ダブル | レーザー | オプション | ? | メガクラッシュ |
タイプB | スピードアップ | スプレッドボム | テイルガン | リップルレーザー | オプション | ? | メガクラッシュ |
タイプC | スピードアップ | 2ウェイミサイル | ヴァーティカル | サイクロンレーザー | オプション | ? | メガクラッシュ |
タイプD | スピードアップ | フォトントーピドゥ | フリーウェイ | ツインレーザー | オプション | ? | メガクラッシュ |
エディットモードでは以下の装備より選択する。
MISSILE | DOUBLE | LASER | OPTION | ? | ! |
---|---|---|---|---|---|
ノーマルミサイル | ヴァーティカル | ツインレーザー | オプション | フォースフィールド | ノーマルショット |
コントロールミサイル | スプレッドガン | リップルレーザー | スネークオプション | シールド | スピードダウン |
アッパーミサイル | テイルガン | エネルギーレーザー | フリーシールド | リメインオプション | |
スモールスプレッド | フリーウェイ | サイクロンレーザー | リデュース |
以降は、それぞれのパワーアップについて解説する。アーケード版ではウェポンセレクト画面での「SHILED」「REPPLE LASER」「NOMAL」や、インストラクションカードでの「FLEE WAY」といった本来の英語と比較してのスペルミスが多数記載されているが、本来の名称をここには記載する。
ミサイル
基本的に2WAYとCONTROL以外はAC版では2連射可能、また、1発ずつの破壊力は前2作より弱くなっており、スプレッド系以外でも標的に当たると小さい爆風のアニメーションが表示されるようになった。
- NORMAL MISSILE(ノーマルミサイル)
- 前方斜め下にミサイルを発射、接地後地面に沿って前進する。前作のミサイルと違い、若干斜面を登れるようになっている。壁は登れない。
- 2WAY MISSILE(2ウェイミサイル)
- 前方上下に1発ずつミサイルを発射するが着弾後その場で消滅する。ミサイルの軌道はIIよりも緩やかな放物線を描く。発射されたミサイルが2発とも消えないと次が発射できない「2発しばり」がある(IIIにおいて他のミサイルは2連射した内の1発が消えれば次の1発を発射可能)。
- SPREAD BOMB(スプレッドボム)
- 前方斜め下に放物線軌道で爆弾を投下、着弾後に爆風が発生。周辺の敵を巻き込む上に高威力。しかし爆風により敵弾などが見え難くなる欠点あり。
- SMALL SPREAD(スモールスプレッド)
- 後方斜め下に放物線軌道で爆弾を投下、着弾後に爆風が発生。爆風の範囲はAC版ではスプレッドボムより多少狭いが威力は高い。
- PHOTON TORPEDO(フォトントゥーピドゥ)
- 水平方向を向いた弾頭が、前方斜め下に投下される(IIでは真下に発射された)。ザコ貫通性能を持つ一方、坂を登れない。
- UPPER MISSILE(アッパーミサイル)
- 前方斜め上にミサイルを発射、天井に接触後は前進する(ノーマルミサイルと同様)。
- CONTROL MISSILE(コントロールミサイル)
- 正面に発射され前方へ直進して行くが、レバーを上下に入力している間のみ向きが変わって上下に移動する。AC版ではこのミサイルのみ単発。
ダブル
各方向に撃った弾が両方(または三方)とも消滅しないと再発射できない。
- DOUBLE(ダブル)
- 前方と前方斜め上45度にノーマルショットを撃つ。
- TAIL GUN(テイルガン)
- 前方と後方にノーマルショットを撃つ。
- VERTICAL(ヴァーティカル)
- 前方と真上にノーマルショットを撃つ。
- FREE WAY(フリーウェイ)
- 前方と最後にレバーを入力した方向にノーマルショットを撃つ。
- SPREAD GUN(スプレッドガン)
- 前方やや斜め2方向に広がっていくノーマルショットを撃つ。2段階あり、パワーアップすることで正面にも弾が発射され3方向になる。
レーザー
AC版のNORMAL・CYCLONE以外は2連射可能。
- NORMAL LASER(ノーマルレーザー)
- 前方にザコを貫通する直線状のレーザーを発射。ボタンを押している間しばらく伸び続け、射線が自機のY軸移動に連動する。他作品のレーザーより短めで、耐久力の高い標的に当たっている間は切れ間無く照射される反面、貫通性が低く、感覚的には通常弾の連射のような扱いになっている。このような性質から、耐久力の高い標的の多い場面でワインダーによって広範囲にダメージを与えるという、前作で使用できた戦法は取れなくなっている。
- RIPPLE LASER(リップルレーザー)
- 前方にリング状のレーザーを発射。遠くに行くほどリングの幅が広がる。リングの広がり幅はシリーズ中最大。
- TWIN LASER(ツインレーザー)
- 平行に並んだ2本の短いレーザーを前方に発射。上下各々の当たり判定が独立しており、上下共に消滅しないと1組分の再発射ができない。貫通性は無い。
- CYCLONE LASER(サイクロンレーザー)
- 螺旋模様でザコ貫通性能を持つレーザー。NORMAL LASERとほぼ同性能だが、こちらのほうはレーザー一本の照射時間が長いが、次弾発射までの装填時間が長い。NORMAL LASERに比べて地形に対してのワインダーをすることができない。
- ENERGY LASER(エナジーレーザー)
- ボタンを押し続けることで「溜め」が可能なレーザー。チャージ量は自機を取り巻くエネルギー体の大きさで視覚的に分かるようになっており、前方に広がる形でチャージされる。このエネルギー体にも攻撃力があり、ボタンを離すかフルチャージ状態になった時点で前方に発射される。貫通能力もあり、連射時にもザコを貫通する。
オプション
自機と共にショットとミサイルによる攻撃を行う。ただし、パワーアップ時はOPTIONではなくMULTIPLEと発声する。
- NORMAL OPTION(オプション)
- 自機の軌跡をたどり追いかけてくる。自機が停止するとその場で停止。
- SNAKE OPTION(スネークオプション)
- 動作はNORMAL OPTIONと似ているが、自機が停止すると進んでいた方向に一定距離滑ってから停止。
?(バリア)
シールド系は個々のシールドについて当たり判定が独立している。また、どれも地形および地形判定を持つ障害物に対しては防御能力を持たない。
- SHIELD(シールド)
- 自機の前方のみ防御可能なシールドユニットを2個設置。耐久力は16発×2=計32発と高い。当たり判定は上と下とで独立している。
- FORCE FIELD(フォースフィールド)
- 自機全体を包み込むバリアが発生して全方位を防ぐ。AC版では耐久力は6発と他の作品と比べると倍ほどある。ただし敵弾は1発分。雑魚敵の接触は2発分で計算されるため、赤状態で雑魚敵と接触すると即座にミスとなる。また、フォースフィールドを装備していても地形などに接触したりモアイのイオンリングに当たったりしても同様に即座にミスとなる。なぜか耐久力減少によるグラフィックの変化が、最大→最小→中間となっている。SFC版では耐久力は3発になったが、地形などに接触してもミスとなることは無くなった。
- FREE SHIELD(フリーシールド)
- パワーアップボタンを押した直後に前方からシールドが1個が流れてきて、自機がそれに任意の方角から体当たりすることでプレイヤーの望む位置にシールドを装備できる。シールドの耐久力は16。最大8個まで装備可能だが、地形に当たると耐久力が下がる。取り逃した場合、もう1度だけ前方から現れる。
- REDUCE(リデュース)
- 自機のサイズと当たり判定を小さくする。AC版とSFC版で性質が異なる。
- AC版では、1度目のパワーアップで初期の2分の1、2度目で3分の1に縮小される。他の「?」系装備のような耐久力は無く、装備中でも被弾したりするとミスになる。
- SFC版の性能は該当部分を参照。
- アーケード版の開発バージョンでは、「!」にこのパワーアップが存在していた。PS2のEXTRA EDITでも、「?」にREDUCEやREDUCE IIを選択しなければ、「!」でREDUCEを選択できる。
!(エクストラ)
- MEGA CRUSH(メガクラッシュ)
- 画面中の全ての敵にダメージを与え、敵弾も消滅させる。無敵のオプションハンターも撃破することが可能。
- NORMAL SHOT(ノーマルショット)
- ショットをノーマルショットに戻す。敵の攻撃難易度を下げる目的で使用する。
- SPEED DOWN(スピードダウン)
- 自機のスピードを1段階遅くする。
- REMAIN OPTION(リメインオプション)
- 通称残機オプション。その名の通り残機を消費して(オプション1個につき残機1つを消費)一度に最大4個のオプションを装備できる。
- 残機数が9のときに使用すると残機数は(15-消費分)となるバグが存在する。消費分は最大で4なので残機数がかえって増える。後述するNewバージョンでは使用できないように修正済み。
ステージ構成
ステージ | 概要 | ボス | 使用曲 | |
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1 | 砂漠 | 上下を砂山で囲まれたステージ。狭い地形が多く、砂でできたドラゴンやライオンが行く手を阻む。 |
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2 | 泡 | 画面が処理落ちを起こすほど大量の泡が行く手を遮る。2周目以降では泡が撃ち返す上、高速で飛び交う。 |
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3 | 火山 | 前半は途中に火山や落盤トラップが配置されたステージ。あることを行えば、BGMが "A Long Time Ago" に切り替わる。その後迷路的なエリアを経て、岩盤を掘りながら進むエリアとなる。ボスの「ビッグコアMK-III」は超高速の反射レーザーを発射し、さらに前方に配置されたコア2つを破壊するとパルスレーザーを乱射してくる。ゲーム開始時のモード選択でビギナーモードを選択した場合、この面で終了となる。 |
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4 | 高速ステージ | 高速3Dスクロール面。途中に点在するパワーカプセルを拾いながら進む。この面にはボスも含め敵は登場せず、パワーカプセルを取っても点は入らない。上下移動は普通にレバーの上下に対応している。左右の一番手前の地形のみ当たるとミスになる。 | - |
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5 | モアイ | 最初の空中戦を終えた後、前方から巨大なモアイが出現する。このモアイは途中で上下どちらかに通常のモアイを吐き出して去っていく。その後はイオンリングを吐き出すモアイ像が密集する中を進み、縦列状に並んだ4面モアイを突破した後、口から円状にプチモアイを展開させる中ボス「ドガス」および膨らむプチモアイを吐き出すボス「ヴァイフ」を倒すこととなる。 |
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6 | 細胞 | 触手を1 - 2本持つ球状の敵と戦いながら進む。途中にはこの球体が道をふさいでいるところがあり、さらにその先は復活する壁を崩しながら進むエリアとなる。復活する壁は破り方によっては瞬時に復活する。 |
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7 | 溶岩 | 大量の火山弾が飛び交う中を進む。大きな火山弾を撃つと中サイズの火山弾3つに分裂し、中サイズの火山弾を撃つと破壊不可能な3つの小さな火山弾に分裂する。膨大な火山弾の量はこのステージを難所たらしめている。 |
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8 | 植物 | 植物系の敵が多数出現する。触手は捕まってもミスにならないが、自由が奪われ敵に当たりやすくなる。 |
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9 | クリスタル | 前方から飛んでくるクリスタルブロックを避けつつ、水晶の迷路を抜けて進む。迷路を抜けた後は飛来してくるクリスタルブロックを99個避け続けることになるが、突如自機に向かってくる物が混じっている。このステージのみ、途中でミスをしたら最初の空中戦からのやり直しとなる。 |
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10A | ボスオンパレード | 恒例のボスラッシュ6連戦。大半はAC版『Ⅱ』に登場したボスが出現し、最後はデリンジャーコアが登場する。ミスした場合にはデモス大群→テトラン戦からやり直し |
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10B | 最終ステージ | バクテリアン軍の基地へと潜入する。基地の途中には突然せり上がる壁や通路をふさぐ敵、一本の線にしか見えないが当たると即座にミスとなる回転レーザーなどが待ち受ける。せり上がる壁付近で10面最初のチェックポイントとなり、その手前でミスすると10Aの最初からやり直しとなる。最初の中ボス「ディスラプト」の後に待ち構える2つ目の中ボス「シャドーギア」は破壊不可能の中ボスであり見た目以上の当たり判定を持つ。これを通過すると途中から有機的な背景に変化、頭脳を破壊した後は高速スクロールの脱出ステージへと続き、脱出して初めてクリアとなる。 |
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* | 復活ステージ(隠しステージ) | 最終ステージ、最終ボスであるバクテリアンが吐き出す3つの白い玉のいずれかに体当たりすると、グラディウスや沙羅曼蛇のステージにワープする。一番上の玉にぶつかると沙羅曼蛇、一番下がグラディウス、中央は前二者からランダムに選択されたいずれかにワープし、それまでの装備をすべて失う。いずれのステージもクリアするかミスをすると、再びバクテリアン手前まで戻される。クリアして戻っても、隠しステージで得た装備はすべて失う。 |
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従来のシリーズ同様に2周目が存在し、装備が受け継がれたままスタートする(本作以外のシリーズでは初期状態に戻る)。2周目では一部ステージで地形が変更・敵から撃ち返し弾が発射されるなど、難易度が更に上昇する。また2周目クリア以降はエンディングがカットされ、すぐに次の周回に入る。
高難易度について
本作では一部の敵の当たり判定が大きく、時には敵の周りにある空間に体当たりをしてミスをするといった現象が発生することもある。これはほぼ全ての敵の当たり判定が、形状(円形その他)に関係なく単純な四角形で設定されているという仕様のためである。このことはPS2版によって確認できる。
それ以外に当たり判定に関しては2面バブルコアの中に謎の当たり判定が発生する、3面ビッグコアMkIII以降ボスが撃つショートレーザーの当たり判定が前後に0.5キャラ分長い、5面中ボスであるドガスの当たり判定がずれる、10面シャドーギアで当たり判定とグラフィックが大幅にずれる、ステージクリア時画面中央やや上に謎の当たり判定が出るなど奇妙な仕様が多かった。
他のシリーズ作品に比べて出現するカプセルが少なく、フル装備状態となるのは最も早い場合でも3面の前衛であり、事実上2面ボスまではバリアなしで進むこととなる。さらに復活時でのカプセルを持った敵の出現がごく少数である。そのため、苛烈な攻撃の中を1速ないし0速で復活することを余儀なくされる復活ポイントが多い。
フォースフィールドは仕様変更で耐久が6発になったが、地形に触れると耐久力に関わらずミスとなるため、地形抜けのテクニックは使えない。同様にモアイのイオンリングもフォースフィールドを貫通する。
6面の復活細胞は連射状態で破壊すると細胞が復活するタイミングが変わり、壊した瞬間に復活しミスとなることがある。10面の要塞後半の回転レーザーも連射をして通過すると回転のタイミングが変わり、通過できない形でレーザーが回転するバグが存在する。この2箇所は連射をせずに通過する必要がある。
本作ではそれまでのシリーズよりも各得点が低く設定されているため、1000万点をゲームセンターで達成するには事実上開店から閉店までプレイする必要がある。2周目の復活は困難を極め、3周目以降となると一部復活不能になるほど難しい。
バグ・永久パターン
本作では自機が敵の攻撃を受けてもミスしなくなるバグが発見されている。これによって『ゲーメスト』のハイスコア集計は打ち切られ、グラディウスより始まった1000万点伝説は途切れることとなる。また店舗によっては無敵技の使用を禁止と明示しており、明示はされていなくてもマナーも考慮する必要がある。一部のゲームセンター向けにはこれらのバグを削除したバージョンが配布され、新バージョンはコインを入れた後の画面表示が異なることで判別できる。後に移植されたSFC、PS2、PSP版では基本的に新バージョンを元に移植されているために削除されている。
また最終面で容易に行えるものと、ビギナーC装備での永久パターンも見つかっている。これを是正したバージョンはない。
ゲーム雑誌での集計
発売後1ヶ月に永久パターンが発見されたため、スコアではなく到達面数によって集計が続けられていたが、無敵技が発覚した1990年8月号にて『ゲーメスト』、『マイコンBASICマガジン』両誌とも集計を打ち切った。無敵技が使用できないビギナーモードでのハイスコア集計は継続したが申請者は非常に少なかった。
無敵技発覚前(1990年7月号)に全国1位のプレイヤーが到達した最高記録は3-5であった。その後、アルカディアでは無敵不使用が前提(Newバージョン限定)での集計を行っており、2011年10月現在の全国一位の記録は6-2である。
音楽
本作の音楽や効果音は、プロフェット深見(深見誠一)、J_KANE(兼田潤一郎)、ラ・ナカムール(中村康三)に加え、『グラディウス』も担当したMIKI-CHANG(東野美紀)が担当した。1990年2月に発売された本作のサウンドトラック『グラディウスIII』はその年のオリコンでゲームミュージックCDとしては初めてランクイン(最高順位26位)し、前述のゲーメスト大賞でもベストVGM賞1位やベストアルバム賞2位を受賞するなど、音楽面での評価が高かった。
- サウンドトラック
本作の音源は以下の作品に収録されている。
- 『グラディウスIII』(1990年2月21日、KICA1101、キングレコード)
- 『グラディウスIV 復活 オリジナル・ゲーム・サントラ Track25』(1999年3月5日、KICA-7947、コナミミュージックエンタテインメント)
- 『グラディウス アーケードサウンドトラック』(2002年4月25日、KMCA155〜6、コナミミュージックエンタテインメント)
他機種版
No. | 発売日 | 対応機種 | タイトル | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 価格 | 売上本数 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | テンプレート:Flagicon1990年12月21日 テンプレート:Flagicon1991年8月23日 |
スーパーファミコン | グラディウスIII | コナミ | コナミ | 4メガビットロムカセット[2] | SHVC-G3 | 7,800円(税別) | - | |
2 | 2000年4月13日 | PlayStation 2 | グラディウスIII&IV -復活の神話- | KCET | コナミ | CD-ROM | VW003-J2 (SLPM 62063) |
オープン価格 | - | 『グラディウスIV -復活-』とのカップリング |
3 | 2004年9月2日 | PlayStation 2 | グラディウスIII&IV -復活の神話- (コナミ殿堂セレクション) |
KCET | コナミ | CD-ROM | VW003-J4 | 1,890円(税込) | - | 廉価版 |
4 | 2006年2月9日 | PlayStation Portable | グラディウス ポータブル | Konami Software Shanghai | コナミ | UMD | VP-013J1 | 4,980円(税別) | - | 『グラディウス』 『グラディウスII -GOFERの野望-』 『グラディウスIV -復活-』 『グラディウス外伝』とのカップリング |
5 | 2007年1月25日 | PlayStation Portable | グラディウス ポータブル コナミ・ザ・ベスト | Konami Software Shanghai | コナミ | UMD | VP-013J2 | 2,940円(税込) | - | 廉価版 |
スーパーファミコン版
テンプレート:Main 1990年12月21日にコナミのスーパーファミコン用ソフトの第1弾として発売された。アーケード版から一部のステージの差し替え、兵装や敵キャラクターのバランス調整などが行われている。2007年9月25日よりWiiのバーチャルコンソールでも配信されている。
PlayStation 2・PlayStation Portable版
2000年にPlayStation 2で『グラディウスIII&IV -復活の神話-』として『グラディウスIV -復活-』とのカップリングが発売された。一部のバグを修正しつつ、ステージ構成、BGM(ただし、モノラル音源)、グラフィック、当たり判定、処理落ち(ポーズ画面で三段階から有無を選択可)等、いずれもAC版のほぼ忠実な移植となった[3]。難易度を調整したモードや、SFC版の装備を再現したモード、コナミコマンド、ステージセレクトなど、様々な追加要素も用意されている。
その後、2006年にPlayStation PortableでグラディウスI、II、III、IV、外伝のシリーズ5作品を収録した『グラディウス ポータブル』が発売されている。PS2版の追加要素に加え、自機の当たり判定サイズの設定やゲーム中のセーブ機能などが追加されている。
エクストラエディット
条件を満たすと登場する全装備から自機の装備を選択する事ができる「エクストラエディット」が追加される。
ミサイル | ダブル | レーザー | オプション | ? | ! |
---|---|---|---|---|---|
ノーマルミサイル | ダブル | ノーマルレーザー | オプション | フォースフィールド | メガクラッシュ |
スプレッドボム | テイルガン | リップルレーザー | スネークオプション | シールド | ノーマルショット |
2ウェイミサイル | ヴァーティカル | サイクロンレーザー | (フォーメーションオプション) | フリーシールド | スピードダウン |
フォトントーピドゥ | フリーウェイ | ツインレーザー | (ローリングオプション) | リデュース | リメインオプション |
コントロールミサイル | スプレッドガン | エナジーレーザー | (ローリングシールド) | (リデュース) | |
アッパーミサイル | (リデュースII) | ||||
スモールスプレッド |
スタッフ
- ディレクター:町口浩康
- ゲーム・プログラマー:T.SHIMOMURA、Y.ITOH、M.OZAWA
- グラフィック・デザイナー:三好威正、M.IGARASHI、R.ITOH、K.HATTORI、浅野裕治
- サウンド・エディター:兼田潤一郎、深見誠一、東野美紀、中村康三、泉陸奥彦
- エンジニア:K.BAN、K.ITOH
- タイトル・デザイナー:F.SHIBUYA、吉橋真弘
評価
発売後は難易度が前作と比較して極端に高くなっていたこと(一部の敵の当たり判定が大きいことや、エディットモードの武装に使いづらいものが多いこと、序盤3面までのカプセルの数が少ないことなどが当時のゲーム雑誌で挙げられている)や、各種バグが発見されたこと、総じてプレイ時間が長いことなどから、前作ほどの人気は獲得できなかった[4]。
とはいえ、難しいが故に挑戦を続けるプレイヤーもまた存在するなど、マニアの間では「魅力を見出されている」タイトルでもある[5]。ちなみに、レベルの高いプレイヤーの間では「後半のステージ構成」は高く評価され、『ゲーメスト』誌上で行われた「第4回ゲーメスト大賞」では大賞3位、ベストインカム賞10位、プレイヤー人気4位、ベストシューティング賞3位、ベストグラフィック賞4位、ベストVGM賞1位を受賞した。また、年間ヒットゲームでは6位にランクインした。ちなみに、発売から1周クリアする人が出るまでに1か月ほどかかったという[4]。
また、1991年にそれまで発売されていたアーケードゲーム全てを対象に行われたゲーメスト読者の人気投票によるゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』では20位を獲得した[4]。
関連項目
- ソーラーアサルト - 本作のアーケード版4面のアイデアを膨らませて製作された作品
脚注
外部リンク
テンプレート:グラディウスシリーズ- ↑ 『ゲーメストVol.39』新声社、1989年。
- ↑ テンプレート:Cite journal
- ↑ 『イーモーション Vol.1』ソフトバンクパブリッシング、2000年3月25日発行、136頁に『グラディウスIII&IV -復活の神話-』ディレクターの高木章成氏へのインタビュー記事あり。
- ↑ 4.0 4.1 4.2 テンプレート:Cite journal
- ↑ 『グラディウスポータブル公式ガイド』図書印刷株式会社、2006年、71頁。