キャバレー (接待飲食店)
キャバレーとは、日本において1960年代から1970年代に流行した、ホステスが客をもてなす飲食店。料金は時間制で"明朗会計"、ショーを行うステージや生バンド付きのダンスホールがあり、より大衆化した1970年代以降はおさわりなど、お色気サービスを伴う店も登場した。
歴史
第二次世界大戦後、進駐軍向けのキャバレーが生まれた。福富太郎はボーイから身を起こし、キャバレー・ハリウッドをチェーン展開して財をなし、「キャバレー太郎」と呼ばれた。[1]他にハワイ・チェーン、グアム・チェーン、ロンドン・チェーンなどがあった。1971年のドルショック、続く1973年のオイルショックにおいてはネオンサインの自粛や関連する諸般の事情から客足が遠退き次々とキャバレーは廃業へ追い込まれていった。その後1976年頃よりディスコの台頭によってキャバレーの存続自体が難しくなり、さらに追い討ちをかけるかの如く1980年代半ばからはキャバクラなどの新たな業態に押され、キャバレーは次第に劣勢になった。[2]
法律上の位置づけ
「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」により、接待飲食等営業、1号営業に分類され、「キヤバレーその他設備を設けて客にダンスをさせ、かつ、客の接待をして客に飲食をさせる営業」に当たる。
(ナイトクラブは「設備を設けて客にダンスをさせ、かつ、客に飲食をさせる営業」であり、席に付いて接待をするかどうかで一応区別されている)
その他
なお、「ピンクキャバレー」、「しびれるキャバレー」などと称して性行為のサービスを行う店があるが、本項のキャバレーとは異なり、実際の内容はピンクサロン同様の性風俗店である。
本来のキャバレー(cabaret)はフランスで発達したダンスホールや舞台のある酒場。歌、踊り、コメディショーなど、パフォーマンスを楽しめる飲食店である。
脚注
- ↑ グランドキャバレー2002グランドキャバレー史を参照。
- ↑ 参考文献として福富太郎著『昭和キャバレー秘史』(文藝春秋)ISBN 9784167656959