キスだけじゃイヤッ!
『キスだけじゃイヤッ!』は、1997年10月2日から2006年3月27日まで、日本テレビ系列局で放送された読売テレビ製作の恋愛バラエティ番組である。通称『キスイヤ』。
目次
概要
放送局・放送時間
1997年10月2日、日本テレビ系全国ネットの深夜番組放送枠『ZZZ』木曜の内包番組として放送開始。この当時の放送時間は、『ZZZ』枠自体が直前枠の番組『NNNきょうの出来事』の放送状況に左右されていたため、必ずしも一定していなかった。
2002年10月3日から2004年4月1日までは、『夜は別バラ22:54』木曜の内包番組として放送されていた。この時間帯は、プライムタイムと深夜帯の中間に位置する。
2004年4月12日から2006年3月27日までは、ゴールデンタイムに当たる月曜21:00台に放送された。ゴールデンタイム進出時に、それまでこの番組をネットし続けてきたクロスネット局のテレビ宮崎が編成上の都合からネット局から外れた。これによって山梨放送・福井放送・四国放送・高知放送でも、前身のドラマ枠まで長いことネットしていなかった読売テレビ制作月曜夜の60分番組をようやく同時ネットするようになった[1]。
日本テレビ系列局が存在しない沖縄県では、TBS系列に属する琉球放送にて遅れネットで放送されていた。
主な放送内容
毎回、番組に2組ないしは3組のカップルが出場し、司会者の島田紳助を始めとする番組出演者たちが彼らの恋愛の悩みや不満を解決していくという内容で放送されていた。スタジオ内での収録パートでは番組出演者たちが出場カップルとトークを展開するその模様が放送され、その後に楽屋に戻ったカップルがそこで会話を交わすその模様を収めたVTRが放送されるというのが通常の流れだった。その他、過去に出場したカップルのその後の行方や結末を追跡したVTRが放送されることもあった。出場カップルの氏名は、プライバシー保護の観点から仮名としていた。
放送開始当初は出場したカップルのバカップルぶりをクローズアップした内容で放送されることが多く、その当時は明るいお笑い番組のような雰囲気があった。また、番組のオープニングでは司会者2人がその回に登場するカップルについてトークをするコーナーも実施されていた。しかしその後、次第に番組は浮気や不倫、家族間の不仲といったドロドロとした展開に焦点を当てることが多くなっていった。出場したカップルは番組の収録後にその溝がさらに深まっていったり、どちらかが別れを告げて破局していくなど非常に後味の悪い結末になることが殆どだった。後年においては敢えて番組宣伝でそのような場面を流すなど、よりその傾向が強まっていった。
番組の収録は読売テレビ大阪本社併設のスタジオ内で行われていたが、これはゴールデンタイム・プライムタイムに放送される番組としては唯一のものだった。また、日本テレビ系列に属する全国の放送局では出場カップルを選出するオーディションが開かれていた。出場カップルには海外旅行などの豪華特典が進呈されていたが、その内容は番組中に彼らが獲得した支持率の数値によって変わるというものだった。支持率の数値は上は100%まで、下は0%から存在。『ZZZ』枠内で放送されていた時代にはスタジオ内に『欽ちゃんの仮装大賞』で使われているような得点パネルが置かれ、支持率70%以上を取れば海外旅行が、90%以上を取れば世界一周旅行が贈られた。2組出場するカップルのうち両者ともに旅行権が与えられた回もあれば、2組ともに旅行権獲得に失敗した回もあった。
2000年12月25日・2001年12月17日・2003年1月3日・同年12月23日には、各局で番組2時間スペシャルが放送された。
視聴者からの批判
この番組は若者を中心に人気を獲得していた一方で、中高年層を中心とする層ではその内容に不快感を抱く者が多く、そのような層からは低俗番組であるとして批判されていた。日本PTA全国協議会が子供がいる家庭の保護者に対し行っているアンケートにおいて、同番組が「子供に見せたくない番組」部門で2005年に第6位に、2006年には第2位にランクインしていたことからも窺える[2]。番組がこのような層からよく批判されていたその背景には、番組内で浮気や不倫をテーマの1つに取り扱っていたことが大きいとされる。そのため、番組を提供していた一部の企業は社名を提供クレジットに表示させていなかった。
出演者
司会
- 島田紳助 - 2004年10月に自身の傷害事件により芸能活動を自粛することになった際には、同年11月29日放送分から12月13日放送分まで雨上がり決死隊、極楽とんぼ、中川家、東野幸治、藤井隆らが週替わりで代役司会を務めた。紳助は2005年1月17日放送分の15分拡大スペシャルから司会に復帰した。
- 高木美保 - 1997年10月から1998年9月まで出演。
- 熊谷真実 - 1998年10月から最終回まで出演。
- 間寛平 - 熊谷未出演時の代役。
ナレーター
ゴールデンタイム放送時のゲスト出演者
スタッフ
- 構成 - 詩村博史 / 儀賀保秀、八木晴彦、村井聡之
- 技術 - 北條吉彦
- SW (スイッチャー) - 森下直樹
- カメラマン - 藤井義行
- 音声 - 小野木晋、滝澤亮
- 照明 - 廣江貞雄
- VTR編集 - 明石健二、中澤丈
- MA - 中澤哲矢
- 音効 - 船富潤司
- 美術 - 尾前江美
- 美術進行 - 上田宗広
- タイトルロゴ - HANCO
- CG - セバスチャン
- TK(タイムキーパー) - 前田典子
- デスク - 村本雅世
- リサーチ - タイムテーブル、ニューズクリエイト、スコープ
- AD (アシスタントディレクター) - 抜居剛、西村洋祐、永濵嘉浩、三宅佑治、中井英雄、桐本将光、他
- AP (アシスタントプロデューサー) - 栄江真紀子 / 磯塚晋治(吉本興業)
- AP・取材ディレクター - 瀬野尾光則
- 取材ディレクター - 高柳康、窪田真也
- ディレクター - 藤田愛子、西川義嗣、中嶋信之
- プロデューサー - 原川大(吉本興業)
- 演出・プロデューサー - 山口剛正
- チーフプロデューサー - 梅田尚哉
- 技術協力 - 映像企画、大阪共立、ハートス、マウス、サウンドエフェクト
- 美術協力 - つむら工芸、高津商会、東京衣裳
- スタッフ協力 - すきな、映像企画、放送事業社
- 制作協力 - 吉本興業
関連書籍
- Kissだけじゃイヤッ! あの名物カップル31組のその後(1999年8月発売、著者 - 読売テレビ、発行 - 光文社、ISBN 978-4334972301)
脚注
関連項目
- アフリカのツメ - 番組が『夜は別バラ22:54』枠からゴールデンタイムへと進出した際に、『夜は別バラ22:54』後継枠の『夜は別バラ』にて放送された次番組。ただし、枠自体が同時期に深夜帯へと移動したため、放送時間は異なる。
- ↑ しかし、それとは逆に福井放送では、本来ならば枠交換で後番組になったばかりの『スーパーテレビ情報最前線』が日曜16時台での遅れネットに降格し、最終的に5度の番組変遷を経て2008年4月の改編までこの事態が続くことになった。
- ↑ 資料DATA | 社団法人日本PTA全国協議会 (要Adobe Reader)