ガリミムス
テンプレート:出典の明記 テンプレート:生物分類表 ガリミムス(学名:テンプレート:Snamei)は、獣脚類恐竜の1種。学名の意味は「ニワトリモドキ」でダチョウ恐竜として知られるオルニトミムス科の一つであり、全長は4-6メートル、推定体重440キログラムと、このグループでは最大の種である。白亜紀後期(7400万年前)のモンゴルに生息していた。
目次
発見
化石は1970年代初頭ゴビ砂漠で発見され、1972年Rinchen Barsbold, Halszka Osmólska, およびEwa Roniewiczによって命名された。
特徴
骨格から、現代のダチョウのようで、チーター並の速度で走ることができたと推測され、最速の恐竜の1つであったと考えられている。細長い首と足、尻尾を持っていた。前肢はやや短く、特に手がオルニトミムス類としては相対的に短く前肢全体の1/4しかなかった。頭部は小さく大きな目をもち、吻部は嘴状になっていた。長い尾はバランスをとるのに役立った。目は顔の横に位置しており立体視はできなかった。現代の鳥類のように中空の骨を持っていた。ほぼ完全な頭骨が見つかっていて、脳函からは体に対して相対的に大きな脳を持っていたことが判明しており、最も知能の高い恐竜の一つであったようだ。
明らかに獣脚類であるが歯が無いなどその食性にはいまだに謎が多い。しかしながら、2001年Peter J. Makovickyによってゴビ砂漠で発見された化石から、くちばしに櫛に似たフィルターを持っていた可能性が示唆され、これを使って現生のフラミンゴのように濾過食を行っていたのではないかという推測が提示された。この発見は、ガリミムスに歯がないことへのこれまでの説明に疑問を投げかけるとともに、今までの恐竜の中で初めての“採餌構造の発見”ともなった。ガリミムスは雑食性であり、小型の甲殻類、植物片、昆虫などを沼や小川で濾しとっていたのだろう。
映画ジュラシックパークの中ではT-rexから群れで逃げる姿が描かれている。足跡など具体的な証拠はないが食性や体形から考えられるレイヨウや鳥類との類似点からすると群れで生活していた可能性は高い。また脚力からすればすばやく逃げることが害敵から身を守る一番の手段だったのは確実なようだ。
サンチュウリュウ
1981年群馬県中里村(現神流町)でオルニトミムス類と見られる胸胴椎(腰のあたりの背骨)の化石が発見された。山中地溝帯と呼ばれる埼玉県から長野県にかけて存在する白亜紀の地層から発見されたため山中竜(サンチュウリュウ)と通称がつけられた。 アジア産のオルニトミムス類が他に知れていなかったためガリミムスであるとされていた。しかし、化石は断片的であり種の断片には不十分で、また化石が発見された地層は白亜紀前期(1億4600万年-9700万年前)のものであり後期に生息していたガリミムスではありえそうもない。そのため今日では不明のオルニトミムス類とされている。おそらくはその後発見されたガルディミムスやハルピミムスと関連するより原始的なオルニトミモサウルス類のものであろう。